ゼネコンとは?意味や仕事内容、年収や必須スキルまで徹底解説

「ゼネコンとはどんな意味?」
「ゼネコンの仕事内容は?」
「ゼネコンにはどんな会社がある?」

“ゼネコン”の名前はニュースなどで聞いたことがあっても、このように疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

「ゼネコン」とは、東京スカイツリーや国立競技場など、日本の建設業を支える重要な会社を指します。

本記事では、ゼネコンの種類や仕事内容、年収などを詳しく解説します。

建設業界を目指す人・建設業界でキャリアアップをはかりたい人は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

・公開 / 非公開求人多数掲載!
・転職後に収入380%の実績アリ!
・アドバイザーによるサポートも充実!

トントンでは様々な方に向けた求人を多数掲載!
初めての就職やキャリアアップのために適した企業に、
全て無料で応募可能です!

お名前

電話番号

メールアドレス

会員限定!
サイト掲載不可の
限定求人をご紹介!

ゼネコンとは?意味を解説

ゼネコンとはgeneral contractor(ゼネラルコントラクター)の略で、総合建設業者を指します。

一般的な建設業者は、設計と施工が主な仕事内容ですが、ゼネコンの仕事は設計・施工・研究の3つの分野が該当します。

ゼネコンが手掛ける具体的な建設物は、以下の通りです。

  • オフィスビルやマンションなどの高層建築物
  • 商業施設や総合病院などの公共施設
  • 橋やトンネル、ダムなどの土木工事を伴う建築物
  • 都市開発における建築物

このような、大型の建設工事や土木工事に取り組むのがゼネコンです。

ただし、ゼネコンの仕事における施工とは、ゼネコン自体が施工するわけではありません。ゼネコンは、元請け業者の立場で工事を受注します。受注した仕事内容を分類していき、各分野の専門業者に現場作業を発注します。

そのため、施工全体の工程管理や監督がゼネコンの重要な役目です。

ゼネコンの魅力

ゼネコンの魅力は、関わるプロジェクトや手がける事業規模の大きさにあります。

ゼネコンでは、都市部の高層ビル建設や大型の公共施設、道路やダム建設といった、規模の大きなプロジェクトに関われます。多くの人が日常的に利用する施設やライフラインの建設に携われるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。

トンネルやダム、道路などは、人々の生活に欠かせないものであり、社会貢献の観点からも魅力を感じられます。

自身の住む街の商業施設やライフラインなど、規模の大きな仕事に関わりたい人にとって、魅力的な仕事でしょう。

ゼネコンの役割

ゼネコンの役割について、以下の3つに分けて紹介していきましょう。

大規模な工事を手掛ける

ゼネコンが扱う工事は大きく「建築工事」と「土木工事」の2種類あります。

建物の種類は以下のように分類すれば分かるでしょう。

建築工事高層マンション、オフィスビル、公共施設、医療施設など
土木工事道路、橋、トンネル、ダムなど

その他にも、街づくりなどの都市開発事業や、技術力を駆使した環境事業など、ゼネコンが担う事業は多岐に渡ります。

さらにゼネコンの特徴は売上の規模です。ひとつの工事あたりの金額は数千万~数百億円となるため、中堅ゼネコンでさえ年間の売上高は数千億円を超える規模になります。

スケールの大きな仕事に携わることを夢見る人にとっては、ゼネコンは夢を叶えられる会社といえるでしょう。

「設計・施工・研究」の3部門を合わせ持つ

ゼネコンと町の工務店との違いは「設計・施工・研究」の3部門を自社が合わせ持っているかどうかという点です。

中小の建設会社や工務店では「施工」だけ、あるいは「設計」と「施工」だけ、という会社です。

建物の大きさで比較すると、中小の建設会社や工務店では、小さなビルや戸建て住宅の建設などが多くを占めています。

「設計・施工・研究」を合わせ持つゼネコンは、資金力がある大規模な会社に限られます。特徴的なのが「研究」分野です。

デベロッパーなどの発注者との交渉には「設計」「施工」の技術力だけではなく、品質力を持った会社であることをアピールするために「研究」分野は欠かせないでしょう。

工事全体のマネジメントを行う

ゼネコンは、発注者から工事を請け負い、完成までの工事全体をまとめる業者のことを表します。とび、左官などさまざまな工種の専門工事業者に現場工事を発注します。

1次業者から2次業者へと複数の階層にわたって大規模な工事を行うため、会社の規模も大きくなくてはマネジメントできません。

ゼネコンの役割は、請け負った工事のプロジェクト全体を管理し、適切にコントロールすることです。この点が「総合請負業者」と呼ばれる理由です。

ゼネコンの仕事内容は?

ゼネコンの仕事内容は、大きく次の4つに分類されます。

  1. 設計
  2. 施工
  3. 研究
  4. 営業

それぞれくわしく解説していきましょう。

1. 設計の仕事内容

ゼネコンが、ライバル会社との差別化を図るポイントは「設計力」です。

設計の仕事は、デザインや機能など発注者の要望を実現するための力が問われるでしょう。発注者との交渉を重ねていくなかで、要望に沿った建物を設計していきます。

設計の仕事をさらに分類していくと「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つに分けられます。

以下の表で確認してみましょう。

意匠設計建物の外観や内部空間のデザインや配置、間取りや仕上げなどの設計
構造設計建物が地震や雨風などの災害に耐えられる安全性を満たすために、土台や柱、梁などの骨組みなどの設計
設備設計上下水道などの衛生設備や電気設備、空調設備などの設計

ゼネコンの設計の仕事には「一級建築士」や「CADオペレーター」などの有資格者が多いです。

2. 施工の仕事内容

施工の仕事はゼネコンの根幹とも言えます。

設計図どおりに工事を行い、建物が完成していくまでの管理をする仕事です。

さらにゼネコンの施工は作るだけに限りません。工事を行う準備段階から現場検証を行ったり、建物が完成した後にはメンテナンス業務も発生します。さらには収支の計算もしなくてはならないでしょう。

施工の仕事を分類していくと「工程管理」「原価管理」「品質管理」「安全管理」の4つに分けられます。順番にくわしく解説していきましょう。

工程管理

工程管理は、施工計画書や工程表を作成して、コンクリート工事や鉄筋工事など一つひとつの工事の進捗状況を管理する仕事です。

工事が工程通りに進めばいいですが、天気の急変や資材搬入の遅れなど突発的な変化も起きやすく、さまざまな調整をしなければならない場面が多いでしょう。

各工事の進捗状況を把握し、専門工事業者間の連携をとりながら臨機応変に現場を動かしていくことは、ゼネコンにとって大変重要な仕事といえます。

ゼネコンの工程管理の仕事には「建築施工管理技士」「土木施工管理技士」などの有資格者が多いです。

原価管理

原価管理は、予算内で工事を完成させるため、材料費や人件費などの原価を管理する仕事です。

工事全体の収支を計算して利益が出るように原価をコントロールすることは、最後は会社全体の財務状況に直結していくので、大変重要な仕事といえるでしょう。

ゼネコンの原価管理の仕事には「建設業経理士」などの有資格者が多いです。

品質管理

品質管理は、設計図どおりに現場が進行していくなかで、発注者の要望に沿った品質が守られているかを確認する仕事です。

工事の進捗段階ごとに、搬入資材が指定のものか確認しながら、現場の状況を写真に記録して細かい部分まで品質をチェックします。

一定の品質を保てなければ仕様の低い建物になってしまいます。後に瑕疵があった場合には大きな問題に発展してしまうため、品質管理は大変重要な仕事といえるでしょう。

安全管理

安全管理は、工事現場で働く作業員が安全に働けるように管理する仕事です。

工事現場では、通路の確保や高所からの転落防止など安全面には特に注意しなければなりません。また、労働基準法を遵守しながら労働時間の管理などを行います。

3. 研究の仕事内容

研究の仕事は、日本の建設業の発展に大きく関わってくるため、重要な役割を担っているといえます。研究の例としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

近年の建設業界では、作業員の人手不足や建設資材の高騰などの問題を抱えています。

このような状況下では、限られた人数や材料で工事を完成させるために新たな技術開発が求められます。

研究の仕事は、建設素材や構造などの知識を幅広く有した専門職です。日々仮説と検証を繰り返しながら、独自の技術を開発してゼネコンを支える役割を担っています。

4. 営業の仕事内容

営業の仕事は、依頼者の悩みやニーズを聞き出し、最適な提案を行い受注につなげることです。ゼネコンの場合は、営業だけの判断ではなく、設計や建設など各部門と連携をとり、企画や提案をまとめます。

民間企業や公共団体、官公庁などが依頼先になることが多く、法人営業に特化した営業スキルを身につける必要があります。民間企業であれば依頼内容に対して提案を行い受注につなげ、官公庁が依頼主になる案件では入札形式で施工会社を決めるケースが一般的です。

ゼネコンの営業では、数多くの案件や取引先を同時並行で進めるよりも、一社一社との信頼関係が重視されます。

ゼネコンで求められるスキル

ゼネコンで働くうえで特別な資格やスキルは必要なく、建設業界や不動産業界が未経験の人でもゼネコンに転職して活躍することは可能です。

しかし、資格などが必須ではないからこそ、資格を取得したり必要なスキルを磨いたりすることで、ほかの人と差をつけられます。

依頼者への貢献度を高めるためにも、ぜひ以下の資格やスキルを確認してみてください。

スキル
  • コミュニケーションスキル
  • CADスキル
  • スケジュール管理能力

ゼネコンの仕事で使える資格には上記のような国家資格があり、取得することで仕事を有利に進められます。未経験から建設業界に進む人は、二級や三級の資格取得を目指してみましょう。

建築や施工管理に関する資格を取得すると、知識を深められ、かつ実践で役立つため重宝されます。

スキルでは、主に依頼者との信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルが求められます。また、CADなどの専門スキルがあると、就職で有利になるでしょう。

ゼネコンの売上高ランキング

ゼネコンのなかでも特に売上高の大きい、上位10社をランキングしました。

企業名売上高
清水建設1兆5,573億円(有価証券報告書
鹿島建設1兆4,328億円(有価証券報告書
大林組1兆3,870億円(有価証券報告書
大成建設1兆3,256億円(有価証券報告書
竹中工務店1兆428億円(有価証券報告書
長谷工コーポレーション7,062億円(有価証券報告書
フジタ5,215億円(決算公告
五洋建設4,690億円(有価証券報告書
戸田建設4,655億円(有価証券報告書
安藤ハザマ3,448億円(有価証券報告書

参考:各社の有価証券報告書など(2023年3月末時点)に基づき作成

売上高の最も大きい建設会社は清水建設の1兆5,573億円で、大手建設会社のなかでも上位5社の売上高が1兆円を超えています。

10位のなかで最も売上の小さかった会社でも、3,000億円超えです。

この売上高ランキングからもわかるように、ゼネコンは売上金額の規模が非常に大きな業界といえます。

またゼネコンは、売上高の規模によるランキングによって、以下の3つに分類されます。

  1. スーパーゼネコン
  2. 準大手ゼネコン
  3. 中堅ゼネコン

それぞれどのような会社があるのか、売上や年収などのデータを紹介していきます。

スーパーゼネコンの特徴

スーパーゼネコン(スーゼネ)とは、売上高が1兆円を超える大手のゼネコンのことです。

代表的ななスーパーゼネコンとして、以下の5つの企業が挙げられます。

  • 清水建設
  • 鹿島建設
  • 大成建設
  • 大林組
  • 竹中工務店

2023年3月末の有価証券報告書を参考にすると、日本に存在するスーパーゼネコンは以下の5社のみで、五大ゼネコンとも呼ばれています。

企業名売上高従業員数企業の特徴
清水建設
有価証券報告書
1兆5,573億円10,845名・1937年に設立され宮大工から始まった会社
・主な建築物は「横浜マリンタワー」「歌舞伎座タワー」など
鹿島建設
有価証券報告書
1兆4,328億円8,129名・1840年に設立された建設業界のなかでも歴史のある会社
・主な建築物は「お台場のフジテレビ本社ビル」「東京ミッドタウン日比谷」など
大林組
有価証券報告書
1兆3,870億円9,134名・1936年に設立され、西日本での実績が多い会社
・主な建築物は「東京スカイツリー」「JR熊本駅ビル」など
大成建設
有価証券報告書
1兆3,256億円8,613名・1917年に設立され、非同族経営を行う会社
・主な建築物は「羽田空港国際線ターミナル」「新国立競技場」など
竹中工務店
有価証券報告書
1兆428億円7,751名・1909年に設立され、スーパーゼネコンのなかでは唯一、非上場の会社
・主な建築物は「東京タワー」「日本武道館」など

参考:各社の有価証券報告書など(2023年3月末時点)に基づき作成

スーパーゼネコンが手がける建築物には、タワーや空港などの日本を代表する建築物だけではなく、総合病院やショッピングモール、トンネル、駅など多岐にわたります。

清水建設

創業1804年
売上高(単体)1兆5,573億円
従業員数(単体)10,845人
平均年収978万円
特徴建築分野に強い、女性の起用や働き方改革を積極的に実施
施工実績横浜スタジアム、サンシャイン60など
参照:https://www.shimz.co.jp/company/ir/library/securities/

鹿島建設

創業1840年
売上高(単体)1兆4,328億円
従業員数(単体)8,129人
平均年収1127万円
特徴数多くのグループ企業を持つ、現場第一主義の社風
施工実績フジテレビ本社、東京駅丸の内駅舎など
参照:https://www.kajima.co.jp/ir/yuho/index-j.html

大林組

創業1892年
売上高(単体)1兆3,870億円
従業員数(単体)9,134人
平均年収1024万円
特徴再生可能エネルギー事業に注力、PFI事業に強い
施工実績六本木ヒルズ、東京スカイツリーなど
参照:https://www.obayashi.co.jp/ir/data/fsa_disclosure.html

大成建設

創業1873年
売上高(単体)1兆3,256億円
従業員数(単体)8,613人
平均年収963万円
特徴スーパーゼネコン唯一の非同族経営、住宅分野に強い
施工実績東京都庁第一庁舎、中部国際空港など
参照:https://www.taisei.co.jp/about_us/ir/data/shoken/

竹中工務店

創業1610年
売上高(単体)1兆428億円
従業員数(単体)7,751人
平均年収989万円
特徴スーパーゼネコン唯一の非上場企業、建築事業に強い
施工実績あべのハルカス、東京ドームなど
参照:https://www.takenaka.co.jp/corp/bspl/

あなたの今の年収は適正?
年収相場をチェック!
職種
年齢
経験年数
診断する
あなたの年収相場は…
年収に関するお悩みがございますか?
トントンでは皆様のキャリアアップにつながる求人が多数!
転職後に収入380%の実績も!

準大手ゼネコンの特徴

準大手ゼネコンは、スーパーゼネコンに次ぐ売上を誇ります。準大手の明確な定義はありませんが、売上高3,000億円~4,000億円以上の会社です。

準大手ゼネコンと呼ばれている会社は以下の9社です。

  1. 長谷工コーポレーション
  2. 戸田建設
  3. 五洋建設
  4. 前田建設工業
  5. 三井住友建設
  6. 西松建設
  7. 熊谷組
  8. 東急建設
  9. 安藤ハザマ

準大手ゼネコン9社のデータを紹介していきましょう。

※データは「各社有価証券報告書(2022年3月時点)」を参照しています。

長谷工コーポレーション

創業1937年
売上高(単体)6308億円
従業員数(単体)2433人
平均年収910万円
参照:https://www.haseko.co.jp/hc/ir/library/financial.html

戸田建設

創業1881年
売上高(単体)4517億円
従業員数(単体)4175人
平均年収876万円
参照:https://www.toda.co.jp/ir/securities/

五洋建設

創業1896年
売上高(単体)4289億円
従業員数(単体)3136人
平均年収860万円
参照:https://www.penta-ocean.co.jp/ir/data/securities/071/index.html

前田建設工業

創業1919年
売上高(単体)3660億円
従業員数(単体)3220人
平均年収927万円
参照:https://www.maeda.co.jp/ir/report/yuho.html

三井住友建設

創業1887年
売上高(単体)3043億円
従業員数(単体)2954人
平均年収962万円
参照:https://www.smcon.co.jp/investor/library/security-report/

西松建設

創業1874年
売上高(単体)3177億円
従業員数(単体)2794人
平均年収835万円
参照:https://www.nishimatsu.co.jp/ir/library/securities.php

熊谷組

創業1898年
売上高(単体)3310億円
従業員数(単体)2626人
平均年収840万円
参照:https://www.kumagaigumi.co.jp/ir/library/yuka/index.html

東急建設

創業2003年
売上高(単体)2430億円
従業員数(単体)2624人
平均年収732万円
参照:https://www.tokyu-cnst.co.jp/ir/library/securities/

安藤ハザマ

創業1869年
売上高(単体)3158億円
従業員数(単体)3261人
平均年収861万円
参照:https://www.ad-hzm.co.jp/ir/profitloss/

中堅ゼネコンの特徴

中堅ゼネコンは、準大手ゼネコンに次ぐ売上高1,000~2,000億円前後の会社です。

中堅ゼネコンと呼ばれている会社は以下の8社です。

  1. 奥村組
  2. 鉄建建設
  3. 東洋建設
  4. 東亜建設工業
  5. 淺沼組
  6. 飛島建設
  7. 錢高組
  8. 大豊建設

中堅ゼネコン8社のデータを紹介していきましょう。

※データは「各社有価証券報告書(2022年3月時点)」を参照しています。

奥村組

創業1907年
売上高(単体)2372億円
従業員数(単体)2123人
平均年収918万円
参照:https://www.okumuragumi.co.jp/ir/financial/

鉄建建設

創業1944年
売上高(単体)1487億円
従業員数(単体)1823人
平均年収816万円
参照:https://www.tekken.co.jp/ir/library/securities-report.html

東洋建設

創業1929年
売上高(単体)1365億円
従業員数(単体)1314人
平均年収831万円
参照:https://www.toyo-const.co.jp/ir/irlibrary/securitiesreport

東亜建設工業

創業1908年
売上高(単体)2107億円
従業員数(単体)1555人
平均年収936万円
参照:https://www.toa-const.co.jp/ir/library/securities/

淺沼組

創業1892年
売上高(単体)1324億円
従業員数(単体)1273人
平均年収847万円
参照:https://www.asanuma.co.jp/ir/documents02.html

飛島建設

創業1883年
売上高(単体)1057億円
従業員数(単体)1180人
平均年収823万円
参照:https://www.tobishima.co.jp/ir/lib/securities_report/

錢高組

創業1705年
売上高(単体)1017億円
従業員数(単体)901人
平均年収801万円
参照:https://www.zenitaka.co.jp/ir/library/securities_report.html

大豊建設

創業1949年
売上高(単体)1184億円
従業員数(単体)1049人
平均年収799万円
参照:https://www.daiho.co.jp/irinfo/report/index.html

ゼネコン正社員の平均年収

売上高の規模による3つの分類の平均年収は以下のとおりです。

分類平均年収
スーパーゼネコン1016万円
準大手ゼネコン867万円
中堅ゼネコン846万円

中堅ゼネコン以上のゼネコンに就職した場合、平均年収は900万円前後ということがわかります。

令和3年分民間給与実態統計調査における日本の平均給与443万円と比較すると、非常に高収入の業界といえるでしょう。

また、スーパーゼネコンのなかには、平均年収が1,000万円を超える企業も存在します。例えば、鹿島建設が1,127万円、大林組では1,024万円です。

このように、平均年収の高い業界ですので、20代でも高年収を狙える業界といえます。

ゼネコンの年収が高い理由

では、ゼネコンの年収が高くなる理由はなぜでしょうか。
つぎの3つの理由から解説していきます。

  1. 残業や休日出勤が多い
  2. 平均年齢が高い
  3. 手当が充実している

1. 残業や休日出勤が多くなりがち

ゼネコンは残業や休日出勤が多いため、その分の手当が支給されます。特に工事が完成間近になれば、引き渡し期日に間に合わせるため、特にハードになるでしょう。

場合によっては、深夜にタクシーで帰宅したり、現場近くのホテルに宿泊するケースもあります。

2. 平均年齢が高い傾向にある

ゼネコンの平均年齢は他業種と比べて高いため、平均年収も高くなります。ゼネコンのほとんどの会社が年功序列制を採用しています。

バブル期に大量採用を行っていた社員が、現在50代前半を占めているため、必然的に平均年齢は高くなっています。

3. 各種手当や保障が充実している

ゼネコンは他業種と比べて手当が多いです。一般の会社にあるような「住宅手当」や「家族手当」が支給されるのはもちろんですが、ゼネコン特有の手当に「現場手当」があります。

工事現場での仕事は危険を伴うために、毎月3~5万円などの「現場手当」が支給されます。

ゼネコンと似た言葉との違い

ゼネコンと似た言葉に「サブコン」と「マリコン」があります。それぞれの違いを紹介してみましょう。

サブコンとは

サブコンとは、「sub contractor(サブ・コントラクター)」の略語です。

ゼネコンから工事を請け負う専門工事業者のことを指します。たとえば「とび・土工業」「電気工事業」「解体工事業」などさまざまな工事の種類があります。

ゼネコンはサブコンと協力しながら工事を完成させていきます。

マリコンとは

マリコンとは、「marine contractor(マリン・コントラクター)」の略語です。

文字通り、防波堤、海底トンネル、埋め立てなどの海洋工事を主として行うゼネコンのことを指します。

海洋工事は一般的な建設工事とは異なる専門技術が必要なため、マリコンは特別な技術力を持った会社に限られています。

まとめ

本記事では、ゼネコンに関する基本情報から年収や求められるスキルまで網羅的に解説いたしました。

ゼネコンと一口にいっても、企業の売上高によって、スーパーゼネコンと呼ばれる売上高1兆円を超えるものから、準大手ゼネコン、中堅ゼネコンに分類されます。

ゼネコンで働く上で特別な資格は必要ありません。しかし、競争の激しいゼネコンで活躍の場を広げていくには、本記事で紹介した資格を取得したりスキルを磨いたりするのをおすすめします。

建設業界の転職求人サイト「トントン」では、ゼネコンに関する求人もあります。将来的にゼネコンへの就職・転職を検討する人は、ぜひ参考にしてみてください。

おすすめの記事