現場監督はブラックすぎる？現場監督としてホワイトに働く方法

現場監督はブラックすぎるといわれますが、実は近年労働環境が改善してきて「さほどブラックじゃない」という人もいます。この記事では現場監督が「ブラックすぎる」といわれる理由と反対にブラックじゃないという人がいる理由、よりホワイトな環境で働く方法を紹介します。

現場監督が「ブラックすぎる」理由

現場監督はブラックすぎるといわれますが、その理由は労働環境やハードワーク、スキルを磨くのが常に必要な点にあります。

1. 屋外作業になり夏は暑く冬は寒い
2. 危険作業が多く怪我や事故の危険がある
3. 工期次第で残業や休日出勤が発生する
4. 関わる人が多く人間関係でストレスを感じてしまう
5. 若者離れや高齢化による人手不足で業務分担が難しい
6. 現場監督に必要なスキルの勉強が難しい

屋外作業になり夏は暑く冬は寒い

現場監督は工事現場の監督作業がメインの仕事であり、基本的に屋外で働くこととなります。そのため夏は暑く、冬は非常に寒いなかで仕事しなければなりません。最近は質の良い空調服なども発売されていますが、室内のように快適な環境とは程遠いです。

夏は暑さで体力が奪われ、冬は低気温で風邪をひきやすいなど体調面に影響が出やすいのも現場監督がブラックすぎるといわれる理由の1つです。

危険作業が多く怪我や事故の危険がある

工事現場では高所作業や重機の扱い、鉄骨などの重量がある資材を扱うため、常に事故の危険と隣り合わせです。働いている職人が怪我や事故に遭う危険だけではなく、現場監督自身も怪我や事故のリスクを抱えています。

危険な環境で働かなければならず安全面で不安があることから、現場監督はブラックすぎるといわれています。

工期次第で残業や休日出勤が発生する

現場監督は工期次第では、残業や休日出勤が発生する場合があります。天候の影響などで作業が遅れれば、夜間も投光機などを利用して残業して作業しなければなりません。また、基本的に日曜日は休みの現場が多いのですが、工期に間に合わない場合は休み返上で作業になることもしばしばあります。

施主との契約上の工期のために、かなり無理して働く必要があるため、現場監督はブラックな仕事環境だといわれがちです。

関わる人が多く人間関係でストレスを感じてしまう

現場監督は自社の社員や先輩だけでなく、現場で職人や近隣住民、施主や各業者と関わらなければなりません。職人たちは昔気質の人が多く、頑固で癖がある人が多いことから、職人同士または現場監督とトラブルが起きる場合もあります。

揉め事の仲裁に入ったり、職人から厳しい言葉をかけられるなど、人との関わりによるストレスを抱える人も多いです。人間関係で悩みが多く、きついと感じる人も少なくないためにブラックと思ってしまう方も多いでしょう。

若者離れや高齢化による人手不足で業務分担が難しい

建設業界は若手の離職率の高さや高齢化により、常に人手不足の状態です。そのため、スーパーゼネコンのような大手企業以外では、現場監督がこなさなければならない仕事が多すぎてオーバーワークになってしまいます。

現場監督が現場作業のヘルプに入らなければならなくなったり、事務作業や各所との打ち合わせに回らなければならないため、抱える業務量でパンクしてしまうこともあるでしょう。

現場監督に必要なスキルの勉強が難しい

現場監督の仕事でよりステップアップしたいなら、必要なスキルや資格を取得する必要があります。その代表が施工管理技士です。施工管理技士を取得すれば、主任技術者になれるうえ会社によっては資格手当も出るため、ステップアップにはうってつけの資格です。

資格の取得難易度も高く、覚える範囲も広いためステップアップしたくてもなかなか勉強が進まない、勉強の時間が取れないために十分な対策ができずキャリアアップが難しいでしょう。そのためなかなか昇進や昇給できず、心が折れてしまう人も多いです。

現場監督は意外とブラックじゃないという声

ブラックなイメージはあるものの、人によっては「さほどブラックじゃない」と言っている現場監督もいます。以下、現場監督はブラックではないと感じている人の声を紹介します。

1. 週休2日確保して残業もしていない
2. 労働環境はどんどん改善されている

週休2日確保して残業もしていない

現場監督はブラック度合いが会社によってピンキリで
前の職場では全国出張ホテル暮らしほぼ無休安月給
今は職場では県内オンリー、基本週休2日給料も良い
なので資格を取って（←重要）ガンガン転職したほうが良いと思うのです😆

— たいらのどか【V土木ねずみさん🐭】 (@nodoka_taira) July 4, 2020

今現場監督として働いているこちらの方は、会社によってブラック度合いはピンキリと投稿しています。転職をした結果今の職場では県内の現場を担当しているので転勤などもなく、週休も2日あるそうです。

全ての現場監督の仕事がブラックではなく、週休2日制や地域密着で転勤がない会社もあります。そのため現場監督＝ブラックと判断せずに、働く会社によってかなり差があると把握しておき、環境を改善したいなら転職なども検討すると良いでしょう。

労働環境はどんどん改善されている

現場監督の残業時間も減ってきてる気がする。残業するなっていう風潮はあるけどiPhone導入してから移動する時間が減った。
あとは大きい会社に転職したら分業化してるからさらに。

終電もしくは事務所の段ボールにくるまって寝ていた頃が懐かしい(笑)今考えたらヤバイ

— ぷぷ@朝活カフェ (@pupu_morning) December 15, 2020

こちらの方は、現場監督の労働環境はどんどん改善されていると発言しています。昔と比べると残業時間は減少傾向にあるそうです。その要因となったのは仕事にiPhoneを導入したことで、DXが進んで連絡作業や写真撮影などもスマホでおこなえるようになったことにあります。また、先ほどの方と同じように大手ほど分業化が進んでおり、現場監督が監督作業に集中できる環境にあるそうです。

ブラックな現場監督の仕事から脱却する3つの方法

今現場監督として働いており、環境がブラックだと思う方がその状況から抜け出すには3つの方法があります。

1. 自分で労働時間を決めて仕事を定時に終わらせる
2. よりホワイトな労働環境の企業へ転職する
3. 派遣の現場監督として働く

自分で労働時間を決めて仕事を定時に終わらせる

ブラックな現場監督の仕事から脱出するには、ある程度自分でスケジュールをコントロールしましょう。自分の終業時間を意識し、それまでに事務作業まで全て終わらせるようにスケジュールを組んでください。

もちろん会社の規定自体を変えるのは難しいですが、自分の裁量がきく範疇の仕事は効率化できるはずです。まず基本的に連絡をメールやSMSに切り替えて、電話連絡を省いてみましょう。

スマホを配布されている場合は、取引先にもメールやLINEでの連絡を提案してください。メールやLINEであれば連絡内容の重要度を考慮しつつ、自分のペースで内容の確認や返信ができるため、作業を妨げません。

また事務作業や写真台帳の整理なども、会社から配布されたスマホにアプリを入れて自動整理をすれば、膨大な写真を1枚1枚確認して整理する手間が省けます。

よりホワイトな労働環境の企業へ転職する

現場監督の労働環境は会社によって異なるので、よりホワイトな職場へ転職を検討するのも良いでしょう。週休2日を導入している企業やDXが進んでおり労働環境改善に取り組んでいる会社は働き方改革への意識も高く、比較的ホワイトな傾向があります。

後ほど紹介するホワイトな現場監督の仕事を探すコツも参考に、より良い環境で働ける会社へ転職しましょう。

派遣の現場監督として働く

正社員にこだわらず、派遣の現場監督として働く方法もあります。現場監督や施工管理ができる人員ニーズは非常に高いため、派遣社員でも途切れず仕事を受けられる可能性が高いです。また派遣社員であれば土日休みが取りやすく、サービス残業という概念もないため、終業時間をコントロールすることができます。正社員よりもホワイトな環境で働けるので、派遣の現場監督になる方法も検討しましょう。

ホワイトな現場監督の仕事を探すには

ライフワークバランスが取れる現場監督の仕事を探すのに有効な4つの方法を解説します。

1. 建設専用の転職サイトを利用する
2. 転職エージェントに希望の条件を伝えて求人を紹介してもらう
3. 人脈を使ってホワイト企業へ転職する
4. フリーランスの現場監督になる

建設専用の転職サイトを利用する

建設専用の転職サイトを利用すれば、一般的な転職サイトに載っていない非公開求人を閲覧できます。今の現場より好条件かつ労働環境が良い情報が見つかるかもしれません。まずは転職サイトで自分の市場価値や市場の求人傾向を確認して、良いものがあれば応募してみましょう。

転職エージェントに希望の条件を伝えて求人を紹介してもらう

初めて現場監督として転職を検討している方は、転職エージェントがおすすめです。転職エージェントには非公開求人があるのはもちろん、企業の社内情報なども入ってくるため、社風や労働環境の実情を教えてもらえます。また転職活動において重要な履歴書や自己PRの作成サポートから、内定後の条件交渉まで手伝ってもらえるので心強いはずです。

人脈を使ってホワイト企業へ転職する

建設業界に知り合いが多い方は、知り合いにホワイト環境な企業を紹介してもらいましょう。知人が実際に働いていて「ホワイトだ」という会社なら、安心して働けるはずです。また知人の口利きでの入社になるため、多少条件面で優遇してもらえるかもしれません。

フリーランスの現場監督になる

現場監督として実績が豊富で、資格の取得も済ませている方は、独立してフリーランスで働くのも良いでしょう。フリーランスの現場監督は最近増えてきています。建設業者から現場監督の仕事を業務委託で請け負う形式で、正社員のときより労働時間も短く、作業範囲も限定的です。

まとめ

現場監督の仕事は労働環境や長時間労働が常態化しており、また人間関係の悩みなども抱えやすい仕事です。ストレスが多くブラックな環境だと思われがちですが、建設業界も時代とともに変化してきており、昔に比べて「ブラックジャない」という声もあります。

あなたが今現場監督として働く環境をブラックだと思うなら、より条件の良いホワイト企業への転職も選択肢の1つです。ホワイトな環境で働ける企業を転職サイトやエージェントで探し、現場監督として働きやすい環境を手に入れましょう。