施工管理のホワイト企業とはどんな会社？特徴や労働環境・転職のコツ

施工管理としてホワイトな環境で働くことは可能です。ブラックといわれる施工管理の仕事ですが、会社によって労働環境にかなり差があります。つまり選ぶ企業によって、働きやすさは大きく変わるということです。

この記事では施工管理のホワイトな労働環境の概要、ホワイト企業の特徴、ホワイト企業へ転職する方法を紹介します。

施工管理はやめとけ？ホワイトな労働環境とは

施工管理としてホワイトな環境で働ける会社とはどんな会社なのか、その特徴について解説します。

1. 週休2日制・残業時間削減に取り組んでいる
2. 建設DXが進んでおり仕事が効率化されている
3. 施工管理と現場監督の仕事が分担されている

週休2日制・残業時間削減に取り組んでいる

建設業界のホワイト企業は週休2日制で、残業時間削減に取り組んでいる企業です。労働時間の長さは国をあげて課題とされており、特に建設業界は長時間労働や労働時間の長さが問題視されています。

働き方改革に適応するためにも、建設事業者は積極的に週休2日や残業縮減に取り組まなければなりません。残業時間を削減するための工夫をしていたり、週休2日制や代休取得の徹底などを掲げている企業は、比較的ホワイト企業と判断できます。

建設DXが進んでおり仕事が効率化されている

建設DXを進んで取り入れている企業は、ホワイトな建設事業者の可能性が高いです。そもそも建設DXとは、ITツールやロボットを施工に取り入れて作業を効率化し、省人化を図るためのものです。

建設DXによって人手不足と長時間労働の解消効果が期待できます。上記取り組みを実施している企業は、作業が効率的なため労働時間が短時間化する傾向にあります。人手が足りなくても施工ができる仕組みのため、業務負荷も低い傾向にあるでしょう。

施工管理と現場監督の仕事が分担されている

一部の建設事業者では、施工管理と現場監督の役割を明確に分けています。施工管理は「工程・品質・安全・原価管理」における事務作業を主に担当し、現場監督が現場の巡回や指示出しを担当します。

施工管理がブラックといわれる理由は、現場の巡回から様々な管理作業、事務作業と業務の幅が広く、業務量が多いからです。分業が進んでいる企業であれば、施工管理は施工図の作成や工程調整、原価管理などの事務作業に集中できるので、業務時間も短くメリハリのある仕事ができるでしょう。

施工管理のホワイト企業の7つの特徴

施工管理としてホワイトな環境で働ける企業には、7つの特徴があります。

1. 建設DXや働き方改革を推進している
2. 基本給与自体が高い
3. 残業時間の平均が低い
4. 休日が確保されており有給消化率も高い
5. みなし残業が少ない
6. 実際に働いている人の口コミがよい
7. 女性の施工管理や外国人採用者が多い

建設DXや働き方改革を推進している

ホワイト企業は建設DXや働き方改革への対応を積極的に進めています。

ウェアラブルカメラを導入して遠隔臨場を可能にし、施工管理が事務所で現場を監視しながら作業に集中できる環境にするなどの取り組みがあるか確認しましょう。

また、働き方改革で「柔軟な働き方の推進」「女性や高齢者など多様な人材の活用」が促されています。これに伴いリモートワークを取り入れたり、女性が働きやすい制度や環境を整備したり、高齢の職人を再雇用している企業は労働環境への意識が高いためホワイト企業の可能性が高いです。

基本給与自体が高い

ホワイト企業は基本給与のベースが高く設定されていることが多いです。

施工管理は業務量が多く、レベルアップには資格が必要な責任重大業務であることを鑑みて、働きに応じた給与を設定しています。

待遇面が良い企業は社員への意識が高い企業のため、同時に労働環境にも気を遣っている可能性が高いです。

残業時間の平均が低い

志望先企業の情報を調べて、平均残業時間が短ければホワイト企業の可能性が高いです。業務分担が進んでいたり、効率化や省人化を推進することで残業時間を減らす工夫をしています。

残業によって過重労働にならないよう配慮のある会社のため、働きやすくライフワークバランスが取れる職場といえるでしょう。

休日が確保されており有給消化率も高い

週休2日やリフレッシュ休暇制度がある、または有休消化率がよい会社もホワイトの傾向にあります。建設業界では有給があっても消化できない、または周囲が休まないので有給を取りづらい社風の企業もあります。

反対にホワイト企業では、会社側から積極的に有給取得やリフレッシュ休暇を設け、従業員が適宜休息を取れるように配慮しているのです。休みをしっかり取れれば疲れを癒せますし、家族や友人と予定を合わせて旅行なども計画しやすく、仕事もプライベートも充実させられるでしょう。

みなし残業が少ない

施工管理の求人票でみなし残業が少ない企業は、ホワイト企業の傾向があります。みなし残業とは会社が想定する残業代を給与へ含める仕組みです。みなし残業の時間数が多いほど、想定される残業時間が長いということになります。そもそも残業時間が少ない会社であれば、みなし残業を設定する必要はありません。

一般的に日本企業全体の残業時間は20時間が目安です。30時間以上のみなし残業を設定しているなど、極端にみなし残業が多い会社はブラックの傾向があり、みなし残業が短い会社はホワイトな傾向にあるので、求人票を見る際に参考にしてください。

実際に働いている人の口コミがよい

転職情報サイトなどで、実際に働いている人の口コミを見てみましょう。すでに退職済みの方など、忌憚のない意見を述べている人がいます。ほとんどの人が褒めている場合は環境が良い会社だと判断できますし、反対にマイナスな意見が多い会社は求人情報と実際の環境に差がある会社です。

たとえば、求人内容には残業がないと書かれていても、口コミで「残業が多くライフワークバランスが取れない」などと書かれている可能性もあります。その他、昇進やパワハラなどのマイナス意見がないかどうかも確認しましょう。

女性の施工管理や外国人採用者が多い

会社情報で女性の施工管理や外国人採用者が多い場合も、ホワイト企業の可能性が高いです。建設業界には圧倒的に男性が多く、女性向けの設備や制度が整っていない企業がほとんどです。しかし、女性雇用に力を入れている企業は設備や制度の改善に動いており、人員確保への意識が高いと判断できます。労働環境はもちろん、社内の設備や休暇制度なども整っているため、ライフイベントで休暇をとりやすい傾向にあります。

また、外国人採用が多い企業も人手不足対策が進んでいるため、比較的人員が足りており業務の分業化ができている企業です。

施工管理の仕事でホワイト企業へ勤める方法

施工管理の仕事でホワイト企業へ転職したいなら以下3つの方法を試してみてください。

1. 大手建築会社や元請け企業へ転職する
2. 派遣社員として施工管理の仕事をする
3. 建設専門の転職エージェントを利用する

大手建築会社や元請け企業へ転職する

施工管理としてホワイト環境で働きたいなら、大手建築会社や元請け会社へ転職しましょう。規模の大きな会社は資金力があるため、人員確保や建設DXの導入など環境整備が進んでいる可能性が高いためです。

大手建築会社や元請け企業でもブラック気味な企業はあるため、求人内容や口コミを見てブラックでないか見極めて志望先を決めましょう。

派遣社員として施工管理の仕事をする

正社員という形態にこだわらず、派遣社員として施工管理の仕事ができます。派遣会社に登録しておけば、派遣会社を通じて工事現場の仕事を請け負えます。派遣社員の雇用者は派遣会社になるため、給料や残業代も分単位で支給され、正社員時代のようにサービス残業やみなし残業で残業代が有耶無耶になることはありません。

賞与などはありませんが、残業についても長すぎる場合は派遣元から申し入れしてもらえるなど、正社員よりも良い条件で働けるでしょう。

建設専門の転職エージェントを利用する

優良企業の求人は競争率が高いため、いち早く情報を得る必要があります。そのためには、建設専門の転職エージェントを利用すると良いでしょう。転職エージェントには非公開求人も多く集まるため、条件の良い求人が見つかります。また、会社の内部情報も得ている場合が多いため、ブラック企業かホワイト企業か内情を把握したうえで求人紹介してくれるでしょう。

施工管理でホワイト企業へ勤めたい方向けのQ&A

施工管理でホワイト企業へ勤めたい方が抱える質問や疑問をまとめました。

1. 大手ゼネコンの施工管理は激務と聞きますが本当ですか？
2. 施工管理が「やめとけ・きつい・つらい」といわれる理由はなんですか？

大手ゼネコンの施工管理は激務と聞きますが本当ですか？

ゼネコンは案件規模が大きく業務量が多い傾向にありますが、働き方改革に向けていち早く動き出しています。そのため効率化や省人化が進んでいるホワイト企業も多いです。

施工管理が「やめとけ・きつい・つらい」といわれる理由はなんですか？

体力仕事であること、人間関係でストレスを抱えやすいこと、長時間労働であることが主な理由です。また現場の場所によって勤務地が頻繁にかわり、生活基盤が安定しないことも挙げられます。しかし、会社によって労働環境は異なるため全ての施工管理がきつく、辛いというわけでもありません。

まとめ

施工管理は建設現場の統括責任者であり、やりがいがある技術職です。ブラックと言われる職種ではありますが、働き方改革の推進に伴い徐々に労働環境も向上しています。

今後、よりホワイトな環境で施工管理の仕事をしたいなら転職も検討してみてください。優良企業の求人情報を誰より早く確保するために、建設専門の転職エージェントの利用がおすすめです。記事の内容を参考に、ホワイト企業で施工管理として働きましょう。