断面図とは?役割や書くべき内容、具体的な書き方を9つのステップで紹介!

建築業界で働いている方の中で、「断面図」という言葉を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。また、これから建築業界で働きたい方や、建築士を目指している方も「断面図」について聞いたことがあるでしょう。

ただ、断面図とは具体的にどういったものなのか正確にはわからない方もいるかもしれません。そこで、今回は、断面図とはどういったものなのかに加え、断面図が必要な理由や役割を解説します。

さらに、記事の後半では、断面図の書き方を詳細に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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断面図とは

断面図とは、文字通り建物を切断した面を図に示したものです。通常、建物内部を縦方向に切断した図のことを意味しており、地上から1階の床、1階の床から2階の床など、それぞれの天井高や、軒の高さなどが表されます。

また、吹き抜けやロフトを設けている場合や、スキップフロアなどをレイアウトしている場合も、断面図であれば高さや位置を確認しやすいのが特徴です。

なお、前面道路斜線や、北側斜線といった建築基準法にかかわる箇所についても、断面図を用いて確認することが一般的です。

断面図に記載するべき内容

断面図があることによって、天井高や軒の高さなどがわかることに加え、吹き抜けやスキップフロアなどの立体的な間取りについても確認しやすくなります。

ただ、単に建物を切断した図面を断面図と呼んでいるわけではありません。断面図には記載するべき内容が決まっており、それらが記載されていなければ、図面として成立しないのです。

たとえば、建物の断面や基礎の形状、建物や軒の高さはもちろん、道路境界線や隣地境界線、屋根の勾配などを書いておく必要があります

平面図・立面図・意匠図との違い

断面図は建物を縦に切断したような図面のことであり、建物の高さを知ることができるほか、隣地境界線などの確認に役立ちます。ただ、建築業界では、断面図のほかに、立面図や意匠図という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

断面図と立面図の主な違いとして挙げられるのは、「外観を示すかどうか」です。断面図も立面図も、いずれも建物を横から見た図であることには変わりありません。

しかし、断面図が建物を切断して内部を表したものであるのに対し、立面図は建物の外観を示しています。

また、意匠図というのは、文字通り、建物の意匠を図面に記したものです。断面図では、梁や束などの躯体を書くことを主としています。しかし、意匠図では実際の仕上がりを想定してデザインを加えた図面のことを指します。

断面図は建築的に役立つ図面であるものの、実際の仕上がりをイメージしづらいというデメリットがあります。一方、意匠図であれば、照明がどこにどれだけの数付けられるのか、床はどういった仕上げになるのかなどを細かく確認することが可能です。

断面図が必要な理由と役割

これまで断面図がどのようなものかを詳しく説明してきました。しかし、断面図はそもそもなぜ必要なのか具体的にはわからない方もいるでしょう。

断面図は建物や軒の高さなどを図面で理解するために必要なほか、建築確認申請時にも必要となる重要な図面のひとつです。通常の図面ではわからない、建物の高さや隣地境界線などが可視化されることから、建築確認申請においては重要な役割を担います。

断面図の切断位置の考え方

先述の通り、断面図は建物の縦に切断した図面のことであり、建物内部を細かく確認することが可能です。しかし、単に建物を切断した図面を作ればいいのではなく、決められた切断位置をもとに図面を作成しなければなりません。

主な切断位置として挙げられるのが、「窓や建具など開口部のある位置」「主要な天井高の位置」「建物全体の構成がわかる位置」の3箇所です。

ここでは、それぞれの切断位置がなぜ必要なのか、どのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

1. 窓や建具など開口部のある位置

断面図を作成するときは、どこの切断面でもいいというわけではなく、主に3箇所の切断面をもとにすることが一般的です。通常の図面の場合、窓や建具などの開口部について、腰高などの詳細は確認できません。

しかし、断面図があれば、腰高がどれくらいなのか、垂れ壁はどれくらいの高さなのかを細かく確認することが可能です。断面図を作成するときは、通常の図面では詳細がわからない、窓や建具などの開口部がある位置を選定することがポイントとなります。

2. 主要な天井高の位置

断面図を作るときは、窓などの開口部があるところに加え、主要な天井高を示したいところを切断面にすることも大切です。というのも、断面図によって、梁や束、柱や天井の高さを確認できれば、設備や配管がしっかりと収まるかどうかを計測することができます。

通常の戸建て住宅であれば、どの部屋も基本的には同じ天井高なので、どこを切断面にしても問題ありません。ただ、昨今は、吹き抜けやスキップフロア、ロフトなどを設けることもあることから、間取りや仕様によって切断面を検討することが大切といえるでしょう。

3. 建物全体の構成がわかる位置

主要な天井高や、窓などの開口部があるところのほか、建物全体の構成がわかりやすい位置を切断面にするのもいいでしょう。

先述の通り、断面図があれば、吹き抜けやスキップフロアの構造がわかるといったメリットがあります。断面図は、それぞれの天井高がわかるだけでなく、どこに何があるのか、そしてどれくらいの高さがあるのかを示してくれることから、建物全体の構成がわかるのが特徴です。

逆をいえば、建物全体の構成がわかるように切断面を決定し、断面図を作ることがポイントといえるでしょう。

断面図の書き方を9つのステップで解説

断面図とは?役割や書くべき内容、具体的な書き方を9つのステップで紹介!

建築においては、断面図がどれだけ重要なのかを理解できたものの、実際にどうやって書けばいいのかわからない方もいるでしょう。

通常、断面図を書くときは、以下の流れで書きます。

・通り芯を書く

・寸法線を書く

・補助線を書く

・耐圧盤・床を書く

・地中梁・梁・小梁を書く

・パラペット・外壁・区画壁・室内壁を書く

・天井・仕上げ・床を書く

・部屋名・天井高さ寸法を書く

・見えがかり線を書く

ここでは、断面図の書き方の流れを詳しく見ていきましょう。

1. 通り芯を書く

断面図を書くときは、まず通り芯から書いていきます。図面作成者によっては、余計な線が増えることを避けるために、通り芯を書かない方もいます。

ただ、通り芯があることで、図面作成における間違いを減らせる効果があるので、ミスを減らすためにも書いておいたほうがいいでしょう。なお、通り芯を書くときは、少し長めに書くことがポイントです。

短く書いてしまうと、あとから継ぎ足しで書かなければならなくなってしまうことがあるので、最初から長めに書いておくといいでしょう。また、通り芯の線はできるだけ細く書くことが一般的ですが、極端に薄すぎると、見えづらくなってしまってわかりにくくなることも少なくありません。

通り芯は、基準の線になることから、極端に薄くならないように注意することがポイントです。

2. 寸法線を書く

通り芯が書けたら、次は寸法線を書いていきます。図面作成者の中には、最後に寸法線を書く方もいますが、最初に書いておくことで書き忘れを防ぐことができます。

さらに、寸法の間違いを防げるといったメリットがあるので、作図の前に寸法線を書いておいたほうがいいでしょう。また、併せて、GLやFLといった符号も書くことがポイントです。

そのほか、建物の高さなども記入漏れが発生するケースが多いので、作図の前に寸法を確認して記入しましょう。

3. 補助線を書く

通り芯があれば、作図自体は可能ですが、より図面を書きやすくするには補助線を書くことをおすすめします。ただ、あくまでも補助となる線なので、時間をかけて書く必要はありません。

あまり時間をかけず、簡単に補助線を書いていくイメージを持っておきましょう。なお、補助線があることで、作図をするときに、迷わず線を弾けることから、全体的に図面を書くスピードが高まるといった効果があります。

もちろん、補助線がなくても作図自体は可能なので、自分に合った方法を試すのがいいでしょう。

4. 耐圧盤・床を書く

次に、耐圧盤や床を書いていきましょう。耐圧盤と床は断面線となることから、少し太めのペンを使って書いていくことがポイントです。というのも、断面線が細くなると、見えがかりの線との差がなくなってしまって、わかりにくい図面になってしまうのです。

そのため、少し太すぎる程度のペンを使って耐圧盤や床を書いていくといいでしょう。なお、耐圧盤や床は、横線だけの作業となるので、慎重になりすぎずにスピーディーに書いていくことがポイントです。

5. 地中梁・梁・小梁を書く

耐圧盤や床を書き終わったら、次は地中梁、梁、小梁を書いていきましょう。地中梁、梁、小梁も、耐圧盤や床と同様に、断面線となるので、太めのペンを使うことがポイントです。

また、通常、梁や小梁は、同じものを規則的に書いていくことから、時間をかけずにスピーディーに書いていけるでしょう

6. パラペット・外壁・区画壁・室内壁を書く

地中梁や梁、小梁を書き終えたら、次にパラペットや外壁、区画壁や室内壁を書いていきます。

パラペットや壁も、耐圧盤などと同様に断面線となることから、太めの線で書くことが大切です。また、構造によっては、パラペットが必要となるので、仕様に合わせて書いていきましょう。

ただ、パラペットは、少し書き方が複雑なので、事前にパラペットの詳細図面を確認したうえで、書いていくことをおすすめします。

7. 天井・仕上げ・床を書く

パラペットや外壁、室内壁などを書いたあとは、天井、仕上げ、床を書いていきましょう。天井を書くときは、細めのペンを使って書くことが一般的です。

また、吹き抜けやホールなどの、天井高が高いところは、ふところ部分に天井の下地補強材を表現することが大切です。というのも、ふところ部分が小さくなりすぎると、配管やダクトなどを通すスペースがなくなってしまって、天井下地が収まらなくなってしまうといったトラブルにつながる可能性があります。

また、床仕上げについては、縮尺によって表現が難しいですが、少し厚みを持たせるイメージで書いていくといいでしょう。断面図に床仕上げが書かれていることで、より精度の高い図面となります。

8. 部屋名・天井高さ寸法を書く

全体的に図面がまとまったら、次に部屋名や天井の高さの寸法を書いていきます。ここでポイントなのが、先に部屋名を書くことです。というのも、部屋の中心部分に部屋名を書くことで、全体的にまとまりがでて、すっきりとした図面となります。

仮に、寸法を先に書いてしまうと、部屋名を書く場所が窮屈となってしまって、バランスが悪くなり、見栄えが悪い図面となる可能性があります。そのため、可能であれば、先に部屋名を書いていき、全部屋を書き終わってから、天井高の寸法を書いていきましょう

9. 見えがかり線を書く

最後に見えがかり線を書いていきましょう。

主に、以下の見えがかり線を書きます。

・パラペットの見えがかかり

・屋上庭園

・植栽設備

・梁や柱の見えがかり

もちろん、すべてが必要というわけではありませんが、図面の精度を高めるためにも見えがかり線を書くようにしましょう。

まとめ

建築業界で働いている人や、これから建築業界を目指したいという方の中で、断面図という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。断面図は、建物を縦に切断した図面のことであり、天井高などを細かく確認するために必要な図面です。

さらに、建築確認申請時にも必要であることから、建築業界では非常に重要な図面であるといえるでしょう。断面図の書き方は大きく分けて9つのステップに分けられます。

ぜひ、今回紹介した断面図の役割や書き方を参考にしてください。

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