家を長持ちさせ、美しく保つためには外壁工事が欠かせません。
しかし、外壁工事とひとことで言っても、その種類や目的、方法はさまざま。
そこで今回は、外壁工事の基本から、具体的な工事の種類、工程、さらには関連する資格に至るまで詳しく解説していきます。
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目次
外壁工事とは
外壁は、常に屋外で雨風にさらされながら大切な家を守ってくれています。
外壁工事とは、建物の外壁を雨や風、紫外線などから守るためにおこなう修繕やメンテナンス工事のこと。塗装や材料の張り替えなどが外壁工事に含まれます。
外壁工事の目的
外壁工事には「住宅の耐久性を向上させるため」「住宅の美観を保つため」の大きく分けてふたつの目的があります。
それぞれの目的について詳しく解説していきます。
住宅の耐久性を向上させるため
外壁は、建物を雨や風、紫外線などから守る重要な役割を担っています。そのため、時間の経過とともに劣化が進み、この劣化を放置すると建物内部への水漏れや建物の構造部分に大きな問題を引き起こす原因になりかねません。
外壁工事をすることで、建物内部への水漏れや構造部分への影響などのリスクを軽減させることができます。
適切な外壁工事をおこなうことにより、建物の寿命を伸ばすことが期待できます。
また、外壁工事によって、断熱性や防音性の向上にもつながるでしょう。
住宅の美観を保つため
外壁工事のもうひとつの目的は、住宅の美観を保つことです。
外壁の見た目は、建物全体の印象を大きく左右する重要な要素。色褪せや汚れ、ひび割れなどは見栄えを損ねるだけでなく、建物の価値を下げる要因になることもあります。
定期的な外壁工事をすることで、建物を美しく保ち、快適な住環境を維持することにつながります。
外壁工事の種類・工法
外壁工事には以下のようにさまざまな種類があり、それぞれに特徴や適用される状況が変わってきます。
- 外壁の塗装工事
- 外壁の補修工事
- 外壁材の重ね張り
- 外壁材の張り替え工事
それぞれの工法にどのような特徴があり、どのような場面で適用されるのか、詳しく紹介します。
1.外壁の塗装工事
外壁の塗装工事は、最も一般的な外壁メンテナンスです。
表面の塗料を新しく塗り替える工事によって、外壁を保護し、見た目をきれいに保つことができます。
塗装工事は、比較的コストが低く、工期も短いことが多いのが特徴です。
外壁塗装工事で使用される塗料には、アクリル系やシリコン系、フッ素系などさまざまな種類があり、それぞれ耐候性に優れていたり防カビ性に優れていたりといった特徴を持っています。
また、色や質感の選択肢も豊富で、建物の外観を大きく変えることもできます。
2.外壁の補修工事
外壁にひび割れや欠け、塗膜の剥がれなどが生じている場合、補修工事が必要です。
補修工事とは、小さなダメージを修復し、さらなる劣化を防ぐためにおこなわれる工事のことです。
外壁全体ではなく、修繕やシーリングの打ち替えなど、部分的におこなわれるタイプの工事のことで、外壁の劣化具合やひび割れや欠けの状態に応じて、適切な材料や方法が変わってきます。
3.外壁材の重ね張り工事
外壁材の重ね張り工事は、既存の外壁材の上に新しい材料を重ねて張る工法のことです。サイディング材などの外壁材が用いられている住宅に対しておこなわれる工事のひとつで、建物の断熱性や耐久性の向上が期待できます。
この工法は、既存の外壁材を撤去する必要がないため、工事期間が短縮され、コスト削減にもつながります。
4.外壁材の張り替え工事
外壁材の張り替え工事は、古くなった外壁材を全て取り除き、新しい外壁材を張る工事のこと。既存の外壁材の劣化が激しいなど、重ね張りで対応できない住宅に対しておこなわれる外壁工事です。
新しい外壁材に、耐久性や保温性に優れたものを選ぶことで、住宅の機能性を向上させることも期待できます。
外壁工事にかかる費用の相場
外壁工事の費用は、工事の種類や使用する材料、建物の大きさなどによって大きく異なります。
外壁工事の工法ごとの費用の相場を以下の表にまとめました。
外壁工事の種類 | 費用相場 | 工事の時期 |
塗装工事 | 80〜120万円程度 | 10〜15年ごと |
補修工事 | 500~5,000円/㎡ | 5〜10年ごと |
重ね張り工事 | 120〜180万円程度 | 20〜25年ごと |
張り替え工事 | 150〜200万円程度 | 20〜25年ごと |
一般的に塗装工事はコストが低く、張り替え工事は最も高額になる傾向があります。
ただし、これはあくまで目安の金額で、使用する材料のグレードなどによってはもっと費用がかかることも少なくありません。
実際に工事を依頼したいと思ったら、まずは詳細な見積もりを取ることが重要です。
外壁工事の工程・流れ
外壁工事の工程や流れを、塗装工事を例に挙げて紹介します。
塗装工事には、実に多くの工程が存在します。工事の大まかな流れは以下の通りです。
- 足場組み
- 清掃・養生
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 仕上げ
- 足場撤去・清掃
1.足場組み
塗装工事をするために、まずは塗装をするための準備から。
準備の中でも特に重要なのが足場組みの作業です。足場がきちんと組まれていないと、重大な事故につながる可能性があります。慎重に丁寧に作業を進める必要があるため、外壁塗装工事の1日目は、足場組みで終了することがほとんどです。
2.清掃・養生
新しく塗料を塗るために、まずは外壁全体の清掃作業をおこないます。外壁に汚れが残った状態のまま塗装をしてしまうと、仕上がりが悪くなったりすぐに剥がれてしまう原因になったりします。
清掃作業が終わると、塗料がついてはいけない箇所に養生をする作業をおこないます。
最後にひび割れ部分やコーキングの切れ目の補修をおこなって、塗装前の下準備が完了です。
3.下塗り
外壁の塗装は、一度塗って終わりというわけにはいきません。
下準備が終わるとまずは下塗りをします。中塗りや上塗りのノリが良くなるように、下塗り専用の塗料で全体を塗装していきます。
4.中塗り
塗料のムラを無くし、均一な発色にするために重要なのが中塗り。
中塗りをしっかりとおこなうことで、将来的に表面の上塗り部分の塗装が剥がれても、ムラが出にくく美観を保つことにつながります。
5.上塗り
中塗りと上塗りは、同じ塗料を使用します。
中塗りの塗料がある程度乾燥した段階で上塗り作業をおこないます。上塗りのクオリティーが、建物全体の美観に大きく影響するため、ムラなく丁寧に仕上げなければなりません。
6.仕上げ
仕上げ作業では、戸袋や雨樋などの細かい箇所の塗装をおこないます。
施主立会いの元、チェックをおこない、必要があれば修正して工事が完了します。
7.足場撤去・清掃
工事が終わると足場を撤去します。足場の撤去の際、建物を傷つけてしまわないように慎重に作業をおこなう必要があります。
足場の撤去が終わると、作業に使用した場所をきれいに清掃して全ての工程が終了です。
外壁工事に関連する3つの資格
外壁塗装業界に進もうと思っているなら、取得しておきたいのが関連するいくつかの資格。
外壁工事に関連する資格はたくさんありますが、代表的な以下の3つの資格について紹介します。
- 塗装技能士
- 外壁劣化診断士
- 足場の組み立て等作業主任者
それぞれ詳しく見ていきましょう。
塗装技能士
塗装技能士は、塗装職人向けの国家資格。塗装工事に関する専門的な技術と知識を持っていることを証明する資格です。
塗装技能士資格は1級から3級まであり、それぞれに難易度が異なります。1級は7年以上、2級は2年以上の実務経験がないと試験を受けることができません。
試験は実技試験と学科試験があり、両方に合格することで資格を取得することができます。
塗装技能士の資格がなければ塗装工事がおこなえないわけではありませんが、資格を持っていることで、知識や技術の証明になります。外壁工事の業界で働くのであれば持っていて損はない資格と言えるでしょう。
外装劣化診断士
外装劣化診断士は、外壁の劣化状態を調査・診断し、適切な修繕方法を提案する専門家です。住宅の外壁や屋根などの劣化の状態や雨漏りのリスクなどを見極め、メンテナンス計画を立てることができることを証明する資格です。
外装劣化診断士の資格を取得するためには、以下のような科目から出題される学科試験に合格する必要があります。
- 建物の構造
- 建築材料
- 屋根・外壁の劣化状況
- 雨漏り・漏水のリスク
- 診断実務
- 関連法規
幅広い分野から出題されるので、相応の事前学習が必要となります。
合格率は約50%ほどと、しっかりと準備をして臨めば十分に合格の可能性がある試験と言えるでしょう。
足場の組立て等作業主任者
足場の組み立て等作業主任者は、安全な足場の設置と管理をおこなう専門家。外壁工事では高所での作業が多く、ほとんどの現場で足場を組む必要があるため、この資格を持っていることで重宝されます。
実際に現場で足場を組む際には、足場の組み立て等作業主任者の配置が義務付けられており、自社ではできないからと足場専門の業者に委託している塗装会社も少なくありません。
足場の組立て等作業主任者資格は国家資格であり、この資格を取得するためには講習を受ける必要があります。この講習は誰でも受講できるものではなく、足場の組み立てや解体、変更作業での3年以上の経験などが必要です。
まとめ
外壁工事は、建物の保護と美観を保つために必要不可欠な工事です。外壁工事には、さまざまな種類があり、建物の状態に合わせた適切な方法と専門的な知識が必要です。
適切な外壁工事をおこなうことで、建物の価値を高めることができます。さらに、選択する材料や工法によっては断熱性能などの向上も期待できるので、快適な生活空間を維持することにもつながります。
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