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目次
建築業界の求人を探す際のチェックポイント
建築業界と一言でいっても、その職種や業務内容、労働条件は多岐に渡ります。
職種や働き方がミスマッチな会社に就職すると、理想とはかけ離れた働き方になりかねません。ワークライフバランスが崩れたり、強いストレスにさらされたりといった状況に陥るでしょう。
建築業界の求人を探す際は、次のポイントを重点的にチェックしてください。
- 主な就業場所は現場か現場以外か
- 現場および現場以外での主な業務内容
- 休日・働き方
- 待遇・福利厚生
- 作業現場を選べるか否か
現場での主な仕事内容
建築業界の現場での職種には、次の5つがあります。
- 現場監督
- 施工管理
- 監理技術者
- 主任技術者
- 現場代理人
5つの職種はすべて、管理・監督業務に携わる職種です。ただし管理・監督する対象や範囲が異なります。
なお上記の職種は、各建築工事の現場につき1名ずつ配置するのが一般的です。監理技術者と主任技術者に限り、工事現場の規模によってどちらかを設置します。
現場監督・施工管理
現場監督と施工管理の業務内容を比較したものが、下の表です。
職種 | 管理・監督する対象 | 具体的な業務内容 |
---|---|---|
現場監督 | 建築工事の現場 | ・工事の進捗の確認や管理・現場の写真撮影 ・作業員の安全確認や指導 ・現場の掃除 ・その他の雑務 |
施工管理 | 建築工事の現場 + 事務作業 | ・工事の進捗の確認や管理・現場の写真撮影・作業員の安全確認や指導 ・現場の掃除 ・その他の雑務 ・現場のマネジメントに伴う事務作業 ・関係者との打ち合わせ ・役所での書類手続き |
現場監督は建築工事の現場に常駐して、工事の進捗を管理したり、作業員の安全確保をおこないます。
工事現場の作業員にとって、現場における直属の上司が現場監督です。また現場監督の業務は現場内で完了するため、事務仕事は雑務程度に留まります。
これに対して施工管理は、現場監督の業務に加えて、事務作業もおこないます。
現場監督と施工管理は混同されがちです。実際、現場監督と同様に、施工管理も現場の管理監督をおこないます。
ただし施工管理の場合は、現場をマネジメントするための事務作業も業務内容のひとつです。施工管理の方が現場監督より、業務の範囲が広いのが特徴です。
なお現場監督と施工管理といった工事現場でのリーダー職は、未経験からでも挑戦できます。
監理技術者・主任技術者
監理技術者と主任技術者の業務内容を比較したものが、下の表です。
職種 | 管理・監督する対象 | 具体的な業務内容 |
---|---|---|
監理技術者 | ・現場監督や施工管理 ・大規模な建築工事の工事現場 | ・現場および事務方の管理者のマネジメント |
主任技術者 | ・現場監督や施工管理 ・小規模な建築工事の現場 | ・現場および事務方の管理者のマネジメント |
監理技術者と主任技術者は、現場監督や施工管理といった現場における管理職の、管理・監督者です。
監理技術者と主任技術者の業務内容は同様です。ただし監理技術者と主任技術者では、管理・監督できる工事の規模が異なります。
監理技術者 | 下請に出す工事の総額が4500万円以上 もしくは、建築一式工事の総額が7000万円以上の大規模な工事 |
主任技術者 | 上記未満の小規模な工事 |
なお監理技術者や主任技術者に就くためには、施工管理技士の資格を取得していなければなりません。また施工管理技士の受験要件には、実務経験が含まれています。
未経験からの就職・転職は困難です。現場監督や施工管理で経験を積みながら目指す職種といえます。
現場代理人
現場代理人は、建築工事現場の最高責任者です。現場のすべての管理者および技術者を統率します。
職種 | 管理・監督する対象 | 具体的な業務内容 |
---|---|---|
現場代理人 | ・監理技術者や主任技術者 ・現場監督 ・施工管理 | ・現場の最高責任者としてすべての管理者の管理や監督 |
現場以外のジャンル別職種と仕事内容
建築工事には、現場以外の場所で業務遂行する職種がいくつもあります。
そのなかでも代表的なものが、以下の7職種です。なおいずれも管理・監督が主な業務ですが、対象となる工事の内容が異なります。
現場以外で業務にあたる職種 | 主な業務内容 | 主な業務内主な業務内容容 |
---|---|---|
建築施工管理 | 建築工事現場の管理や監督 | ビル 一般住宅 高層住宅 商業施設 |
土木施工管理 | 地面の工事の管理や監督 | 道路 トンネル 埋立地 港 |
電気工事施工管理 | 電気工事の管理や監督 | 建築物の配線工事 施設の電気工事 トンネル内の電気工事 |
管工事施工管理 | 配管工事の管理や監督 | 水道管 下水管 ガス管 |
造園施工管理 | 庭を作る工事の管理や監督 | マンションの植栽 商業施設の屋上庭園 ゴルフ場 |
建設機械施工技士 | 建築工事で使用する機械の管理 | 各種建築工事 |
電気通信工事施工管理 | インターネット回線設備に関する工事の管理 や監督 | 通信回線工事 |
工事の進捗や技術者の管理、対外的な交渉や手続きなど、施工管理の業務は多岐に渡ります。いずれの職種であっても、難易度が高い点は否めません。
ただ経験値が少なくても参入しやすい職種という観点でみると、難易度の低い方から順に次のようになります。
- 造園
- 土木
- 電気
- 建築
実際に就職や転職を考えて求人情報を探す場合は、上記を参考にしながら、現場の規模や具体的な工事内容、技術者の数など、さまざまな条件を加味してご検討ください。
休日・働き方
建築業界の求人情報を検索する際は、勤務時間や休日、残業、休日出勤の有無と頻度を確認してください。
建築業界は全般に業務量が多く、人手不足に陥りやすい業種です。そのためほかの業界に比べて、残業や休日出勤が多い傾向があります。
厚生労働省が発表した平成30年度就労条件総合調査によれば、建築業界の平均休日は104日でした。週休2日制で考えた場合、夏季・年末年始といった長期休暇がとれない計算です。実際は年末年始など、工事現場が稼働しない期間があるため、完全週休2日のケースは少ないと考えられます。
ただし国土交通省が発表した、罰則付きの時間外労働規制の実施に伴い、2024年4月からは建築業界での週休2日制を推進する流れが加速する、とされています。将来的には、労働環境の改善が期待できるでしょう。
ただし完全に労働環境が整うまでの間は、労働時間が長い状態が続く可能性は十分にあります。ワークライフバランスを実現し、入社後のミスマッチを防ぐためにも、勤務条件の確認は欠かせません。
待遇・福利厚生はあるか
安心して長期的に働くために、待遇や福利厚生についてチェックしてください。待遇や福利厚生の内容は、企業によって大きく異なります。
待遇や福利厚生の充実度よりも給料が高い方が良いのではないか、と思うかもしれません。しかし税金の観点で考えると、福利厚生が充実している方が節税効果が期待できます。なぜなら給与は所得税の対象ですが、福利厚生の多くは対象外であるためです。
また待遇や福利厚生の充実度は、従業員の労働環境を整えたい企業の姿勢の現れです。
建築業界に腰を据えてキャリアアップしたいと考えるなら、資格取得支援制度やスキルアップ支援が充実した企業を選ぶとよいでしょう。
作業現場を選べるか
未経験や経験が浅い場合は特に、作業現場を選べる環境があるかどうかをチェックしてください。工事の現場によって、難易度や取り組みやすさが異なります。
例えば多数の現場を取り扱う建築会社であれば、自分の適性やスキルに合致した現場に当たる確率が高まるでしょう。
また建築業を専門にした派遣会社や、建築業界への就職・転職をサポートするサービスなどを利用するのも、自分に合った環境で働くひとつの方法です。
建築・建設業界の仕事、転職が成功する求人の探し方

建築・建設業界での就職・転職を成功させるための第一歩は、自分の希望に合った条件の求人情報を見つけることです。
しかし膨大な求人情報をつぶさに検索し、そのすべてに目を通すのは、現実的ではないでしょう。だからといって妥協すれば、理想の働き方とはかけ離れた環境を選んでしまう可能性もあります。
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「トントン」なら必要項目を入力するだけで、希望の職種や条件に合った求人をみつけられます。
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建築・建設業のなかの異業種で探す
「建築・建設業は続けたいけれど、今の会社や待遇に不満がある」
建築・建設業といった業界を変えずに待遇や働き方を改善するなら、職種を変えるという選択肢があります。
例えば現職が工事作業や施工管理であるなら、建築・建設業の営業職に転身するのはいかがでしょうか。
現場の経験や知識は、営業活動に大いに貢献します。営業職としては未経験でも、現場で培った経験や知識を元にクライアントとの交渉を進められるので、活躍できるでしょう。
施工管理から監理技術者や主任技術者を目指すといった働き方は、典型的なキャリアアップの例です。
しかしあえて職種を変えて、建築・建設業の知識や経験を活かしながら新しいフィールドに挑むのも、キャリアアップの有効な手段といえます。
建築業界の経験を活かす転職先
建築・建設業の知識や経験を生かす就職・転職先には、建築会社のように直接的に工事に携わる企業以外にもさまざまな選択肢があります。
例えば二級建築士の資格を持っている人の場合、次のような業種での転職が可能です。
- 不動産会社や不動産開発会社:土地や建物の取引、賃貸管理、不動産投資などの業務
- インテリアデザイン:建築空間のデザインやレイアウト
- 不動産鑑定士:不動産の価値評価や鑑定
- 建材・住宅機器メーカー:建築資材や住宅機器の企画、開発、販売
- 建築コンサルティング:建築に関するコンサルティングや技術サポート、法的アドバイス
- 教育・研究機関:都市計画に関する研究や教育
建築の知識や経験は、異業種でも大いに役に立つ汎用性が高いスキルです。視野を広げて、あらゆる可能性を検討してください。
また、建設業から異業種に転職をする際は、業界内でのコミュニケーションスキルとはまた違ったマナーやモラルを身に着けることに苦戦する場合もあります。
たとえば、建設業においてははきはきとした元気な姿が一番理想的に思われていたところ、一般業種だと冷静で成熟した落ち着きのある立ち振る舞いの方が評価されやすいなどです。
そういった場合は、業種関わらず面接スキルを磨ける面接練習サービスを利用するとよいでしょう。
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まとめ
建築業界の仕事内容は広範囲に及びます。長期的なキャリアプランを描くためには、自分が取り組みたい業務や希望するキャリアを明確にして、最適な求人を選ぶことが大切です。
「自分が本当にやりたいことや、向いていることがわからない」
「建築業界の経験はあるが、スキルや経験のアピールが苦手」
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