ホワイト企業に転職したい一級建築士必見！転職先の候補からホワイト企業の見極め方まで徹底解説

ホワイト企業で一級建築士のスキルを活かしたいと考えて、転職活動に励んでいる方もいるでしょう。しかし、ホワイト企業の見極めが難しく転職活動に行き詰まっていませんか。この記事では、一級建築士の主な転職先やホワイト企業の見極め方、ホワイト企業へ一級建築士が転職する方法を紹介しています。

一級建築士の主な転職先

一級建築士の主な転職先は以下の5つです。なるべくホワイトな環境を目指す前に、自分にどのような選択肢があるか把握しておきましょう。

1. 建設会社
2. 建築設計事務所
3. 不動産会社・デベロッパー
4. ハウスメーカー
5. 住宅設備機器メーカー

5つの一級建築士の主な転職先の仕事内容や特徴について、概要を解説します。

建設会社

一級建築士の主な転職先としてまず挙げられるのは建設会社です。建設会社では設計や工事監理、施工管理や研究を実施する仕事が行われます。建設業界の花形であるゼネコンも建設会社に含まれます。スーパーゼネコンは入社難易度は高いですが、給与待遇や労働環境も改善されており働きやすい環境です。たとえば「鹿島建設株式会社」の年収は1163万円以上など、年収1,000万円も夢ではありません。

一級建築士が転職した場合に担当する仕事は、建設や土木工事の営業・施工管理・構造設計です。ただし設計業務は人気の職種であり倍率が高いので、転職する際は一級建築士の資格にプラスして前職での経歴をアピールするのが大切です。

建築設計事務所

建築設計事務所にはアトリエ系建築設計事務所と組織系建築設計事務所の2種類があり、主な仕事は設計です。アトリエ系の事務所では意匠を凝らした建築物の設計を、組織系では大型商業施設や空港など、機能性を重視した設計を担当するケースが多いでしょう。

デザイン性にこだわった建築物の設計をしたい人はアトリエ系建築設計事務所を、より大規模な工事に関わりたい方は組織系建築設計事務所へ転職するのがおすすめです。

不動産会社・デベロッパー

一級建築士が不動産会社やデベロッパーへ転職する事例も多いです。不動産会社やデベロッパーは土地・建物を取り扱う専門職であり、都市の再開発やリゾート開発などに携われます。建築士として大型商業施設や超高層ビルなどの設計に携わるチャンスが得られるので、より大規模な仕事を担当したい方におすすめの職場です。

また不動産会社やデベロッパーは工事で動く金額が大きいことから、比較的給与も良い業種です。デペロッパー大手『ヒューリック』の有価証券報告書によると2023年の平均年収は1,909万円、『三井不動産』の有価証券報告書によると2023年の平均年収は1,269万円とかなりの高水準となっています。以上のことから、年収にこだわりたい方も不動産・デベロッパー系の会社を狙ってみると良いでしょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは主に注文や建売で住宅を施工・販売する会社です。ハウスメーカー内に設計部門が設けられており、設計士の募集が多い点でも一級建築士の転職先として人気があります。施主と直接打ち合わせをする機会が多いため、コミュニケーションや傾聴力が得意な建築士におすすめの職場です。

施主と直接関わり、要望に合わせた設計で喜ぶ顔を見られるのもハウスメーカーの設計士のやりがいとなります。人とか変わるのが好きで、利用者の喜ぶ設計をしたい方はハウスメーカーへ転職すると良いでしょう。

住宅設備機器メーカー

住宅設備機器メーカーとは、建築物の内装建材や住宅設備機器を制作する会社です。内装や住宅設備が専門のため、建築との関わりは局所的ではありますが、建築士の資格を十分に活かせます。

住宅設備機器メーカーは設備系の知識がある人を優遇しており、建築士など建築業に知見が深い人が優先的に採用されます。建築士として培った知識やノウハウを活かせる、別業種の仕事に興味を持っている方は住宅設備機器メーカーも転職先の候補に入れましょう。

一級建築士がホワイト企業に転職するときに知っておきたいホワイト企業の見極め方

一級建築士が転職する際は、転職先の環境を確認しましょう。ブラックな環境ではせっかく転職しても「前の方が良かった」となりかねません。

1. 給料の金額を相場と照らし合わせる
2. 残業時間や休日数を確認する
3. 平均勤続年数や離職率をチェックする

一級建築士が転職先を探す際のホワイト企業の見極め方を説明します。

給料の金額を相場と照らし合わせる

転職先を探す際は、給与の金額と相場が合っているか確認しましょう。仮に転職に成功しても、仕事量と給与が釣り合わなければやりがいを感じられません。給与は経験や勤続年数によっても変わりますが、給与水準が相場以上の会社を選ぶと良いでしょう。

令和元年の「賃金構造基本統計調査」によると、一級建築士の給与水準の平均は46万1,800円（従業員数10名以下の場合）〜55万7,300円（従業員数1,000名以上）です。この基準を下回らない企業を探すことで、ホワイトな転職先を探せます。

残業時間や休日数を確認する

一級建築士としてライフワークバランスをとりながら働くには、残業時間や休日数を確認しましょう。残業が多い企業は人手不足やオーバーワークになりやすく、過酷な労働環境となりがちです。

また基本的に建設業界は残業が多く、週休2日制が確保されていない場合が多いです。施主の都合に合わせて土日の出勤が発生する場合もあり、休日出勤せざるを得ないこともあります。土日祝日が休みでないと家族や友人との予定が立てづらく、働きやすい環境とはいえません。求人情報で休日数をチェックし、土日祝日は休めるのかなどをチェックしましょう。

また補足として、休暇制度の有無や有給取得率も確認してください。取得率が悪いと制度はあっても利用しづらい雰囲気の会社である可能性が高いため、なるべく有給取得率の高い企業を選びましょう。

平均勤続年数や離職率をチェックする

ホワイト企業を選ぶには、平均勤続年数や離職率も重要な指標となります。平均勤続年数が長いほど、働き手にとって環境や待遇が良い会社であると推測できます。また、離職率が著しく高い会社は会社や待遇に問題があり、社員が長く続かない可能性があるでしょう。

ホワイト企業は平均勤続年数が長く、離職率が低いのが特徴です。一級建築士として長く働ける環境を選ぶには、この2つの指標を確認してホワイト企業を探しましょう。

一級建築士がホワイト企業に転職するには？

一級建築士がホワイト企業へ転職するための3つのコツを紹介します。

1. ホワイト企業と呼ばれる企業の情報をリサーチする
2. 気になっている企業で働いている人・働いていた人の口コミを参考にする
3. 業界に精通した転職サービスを利用する

ホワイト企業でライフワークバランスをとって働き、仕事もプライベートも充実させましょう。

ホワイト企業と呼ばれる企業の情報をリサーチする

一級建築士を募集しているホワイト企業を探す際は、企業情報のリサーチを入念に実施しましょう。建築士の資格を活かせる業種は建築業界です。建築業界はブラックなイメージもありますが、近年は労働環境や福利厚生を整備する企業も増えています。

特に大手ゼネコンを中心に、建設会社や工務店は残業時間の削減やDXの推進を進めており、比較的労働環境も良いでしょう。志望先の企業の求人情報をチェックし、給与待遇や福利厚生、有給取得率や休日日数、離職率を確認してから転職先を決めましょう。

気になっている企業で働いている人・働いていた人の口コミを参考にする

すでに転職志望先候補がある方は、その企業で働いている人から直接話を聞いてみましょう。求人情報だけではわからない内情や社風について、詳しい話が聞けるからです。たとえば「残業がないと書いてあるが、定時でタイムカードを切らされてサービス残業をしている」など案外ブラックな事情がわかるかもしれません。一方で「残業するなとうるさく、早く帰れる」と本当にホワイト企業だと確認できる可能性もあるでしょう。

志望先企業に勤めている人とのコネクションがない場合は、インターネットの口コミも参考になります。口コミサイトやSNSで企業名を検索し、一級建築士で志望する部署で働いている人の口コミから、その企業がホワイトかブラックか判断する材料を得ましょう。

業界に精通した転職サービスを利用する

一級建築士におすすめのホワイト企業の情報を効率よく集めたいなら、業界特化の転職サービスを利用しましょう。転職サービスには非公開求人情報を持っているだけでなく、実際に働いている人から社内の情報が入ってくるので、確証の高いホワイト企業情報を教えてもらえます。

転職相談にも乗ってもらえますし、建設業界に精通しているのであなたのポテンシャルを活かせる新しいキャリアについて教えてもらえるかもしれません。一級建築士としてよりキャリアアップを目指すなら、業界に詳しい転職サービスを利用してみてください。

まとめ

一級建築士は取得難易度が非常に高い資格であり、建築・建設業界ではニーズが高いです。しかし、年収だけに釣られてブラック企業へ入ってしまうとキャリアが長く続きません。記事で紹介したように、建築・建設業界の中でもホワイト企業を見極める目を養えば、一級建築士の資格やスキルを活かして良い環境で働けます。

一級建築士の方がホワイト企業を目指すなら、志望先企業のリサーチを入念に実施し、必要なら人脈やインターネットで働いている人から体験談を聴きましょう。より詳しくホワイト企業の情報が知りたいなら、業界に精通した転職サービスも利用してください。