「土木作業員はやめとけ」と言われる理由とは？転職で失敗しないためのポイントも

建設業の現場に欠かせない土木作業員。

この職種を目指す上で必須となるような資格はなく、未経験からでも比較的挑戦しやすいということもあって、心機一転土木作業員への転職を検討しているという方もいるかと思います。

ただ、実際に転職する上で気になるのが、「土木作業員はやめとけ」という意見について。

この記事では、「土木作業員はやめとけ」と言われる理由に触れながら、土木作業員への転職で失敗しないためのポイントや後悔しないためのポイントについて解説していきます。

土木作業員の仕事内容

土木作業員の仕事は、資材の運搬などの力仕事や重機の運転など多岐にわたります。

作業に慣れてスキルが身につくまでの間は運搬や片付けなどの雑務がメインになりますが、慣れてくれば路面の整地や工具を用いた作業も担当できるようになりますし、免許を取得すれば、重機の扱いなどより重要な役割を任せてもらうことも可能です。

また、土木作業員が活躍する現場もさまざまで、道路や河川、区画整理や用水路の工事など、人々の生活に関わるありとあらゆる現場で作業することになります。

「土木作業員はやめとけ」と言われる5つの理由

「土木作業員はやめとけ」と言われる主な理由としては、

• ずっと続けるような仕事ではないから
• 危険をともなう仕事だから
• 厳しい労働環境の中で働かなくてはいけないから
• 天候の影響を受けやすく収入が安定しないから
• 職人気質な人が多いから

などがあげられます。

それぞれの理由について詳しく解説していきます。

1. ずっと続けるような仕事ではないから

土木作業員の仕事は肉体労働で、土木作業員として働き続ける限り、ずっと自分の体を酷使しながら仕事を進めることになります。

20代や30代など比較的若いうちであれば体力もあるので、一日中体を動かし続けることが苦になることはありません。

「疲れた」と感じることはあっても、適度に休憩をとりながら作業すれば問題なく作業できるはずです。

ただ、40代や50代など、年を重ねれば重ねるほど体を動かすことがキツくなってきますし、疲れも残りやすくなってきます。

年とともに体が衰えていくことや作業のキツさなどを考えると、土木作業員は定年までずっと続けるような仕事ではないと言えるので、「将来のことを考えるなら土木作業員はやめとけ」と言われるケースが多くなっているわけです。

2. 危険をともなう仕事だから

土木作業員に転職するとさまざまな工事現場で働くことになりますが、工事現場の中には、高所など危険な場所で作業をこなさなくてはならないような現場もあります。

また、毎日のように行う重い荷物の運搬も怪我のリスクをともないますし、重機や工具の取り扱いも危険と隣り合わせです。

実際、土木作業員が働く工事現場では、土木作業員が大怪我を負ってしまうような事故や障害が残るような事故、死亡事故が発生しています。

屋内で業務をおこなうデスクワークと比べると、土木作業員の仕事ははるかに危険性の高い仕事だと言えるため、「土木作業員は危ないからやめとけ」と言われやすくなっているわけです。

3. 厳しい労働環境の中で働かなくてはいけないから

厳しい労働環境も、「土木作業員はやめとけ」と言われる理由の一つです。

土木作業員が働く現場は屋外であることが多く、真夏の炎天下の中や真冬の凍えるような寒さの中など、かなり過酷な環境で作業することになります。

屋内での作業となることもありますが、空調などの設備は整っていないので、過酷な環境で働かなくてはいけないことに変わりはありません。

トイレも仮設のもので、お世辞にも衛生状態がいいとは言えません。

厳しい労働環境の中でキツい肉体労働をこなさなくてはならないため、「やめておけ」と言われてしまうわけです。

4. 天候の影響を受けやすく収入が安定しないから

土木作業員の中には月給ではなく日当で働いている人もいますが、日当で働く上でネックになるのが収入が安定しないことです。

工事現場での仕事は、効率性や安全性などを考慮し、雨の日には作業が中止となることがほとんど。

急な雨で仕事が休みになってしまうことも少なくありませんが、休みになった日の日当は発生しないので、その月の収入も目減りすることになります。

雨の少ない時期であればそれほど影響は大きくありませんが、梅雨で雨が多くなると月に何回も休みが発生するため、とにかく収入が安定しません。

土木作業員の年収は安くはありませんが、このように収入が安定しないという側面があるため、「そんな仕事やめとけ」と言われるケースが多くなっています。

5. 職人気質な人が多いから

業界特有の人間関係を構築する難易度の高さも、「土木作業員はやめとけ」と言われる理由の一つです。

土木作業員が働く建設業界は職人の世界なので、頑固な人や寡黙な人、あたりの強い人など気難しい人が多い傾向があります。

業界の若返りとともにそのような人も減ってきてはいますが、他の業界に比べるとまだまだ多いのは事実です。

土木作業員は、そういった気難しい人たちともしっかりとコミュニケーションをとりながら仕事をしなければならず、人間関係を構築するのに苦労する可能性が高いため、その点にも注意する必要があります。

土木作業員に向いている人・向いていない人

土木作業員の仕事には、向いている人もいれば向いていない人もいます。

土木作業員の仕事に向いている人の特徴と、土木作業員の仕事に向いていない人の特徴について、それぞれ紹介していきます。

土木作業員に向いている人

土木作業員に向いている人の特徴としては、

• 土木作業員の仕事に興味がある・やりがいを感じる
• 体力があって体を動かすことが苦にならない
• 注意力・集中力がある
• コミュニケーション能力が高い

などがあげられます。

紹介してきたとおり、土木作業員には土木作業員ならではの大変な点がたくさんあります。

それらの大変さに心折れることなく土木作業員として働き続けるには、土木作業員という仕事への興味ややりがいを持てることが欠かせません。

また、フルタイムで体を動かし続ける仕事なので、体力や身体の強さも大切な要素です。

事故のリスクが高いため注意力や集中力も求められますし、気難しい人ともうまく仕事を進めていくためには、コミュニケーション能力の高さも必要になります。

土木作業員に向いていない人

土木作業員に向いていない人の特徴としては、

• 土木作業員の仕事にやりがいを感じない
• 体力に自信がない
• 注意力・集中力がない
• 自分からコミュニケーションをとるのが苦手

などがあげられます。

土木作業員の仕事にやりがいを感じられない人やフルタイムで肉体労働できる体力がない人の場合、転職しても続けられない可能性が高いのでおすすめできません。

また、注意力や集中力がない人だと事故やミスをしてしまう可能性が高いので向いていないといえます。

自分からコミュニケーションをとるのが苦手な人の場合も、仕事をする上で必要不可欠な人間関係の構築で苦戦してしまう可能性があるため、向いていない可能性が高いと言えるでしょう。

土木作業員への転職で失敗したいための4つのポイント

土木作業員への転職で失敗しないためには、失敗しないためのポイントや後悔しないためのポイントを押さえた上で転職活動にのぞむことが重要になります。

押さえておくべき主なポイントとしてあげられるのは、以下の4点です。

• 土木作業員や土木業界のことを把握しておく
• 自分が土木作業員に向いているかどうかチェックする
• 土木業界への転職に強い転職サービスを活用して優良な会社に転職する
• 土木作業員からどうキャリアアップするか考えておく

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。

土木作業員や土木業界のことを把握しておく

土木作業員の道に進むのであれば、土木作業員という職業や土木業界・建設業界のことをしっかりと把握しておく必要があります。

業務の内容や業界の特徴はもちろん、土木作業員の大変なところや厳しいところなどデメリットとなりうる部分についても確認しておかなくてはいけません。

また、給与水準や業界の未来などもチェックしておきたいところです。

土木業界に進むべきかどうかは、これらの情報をしっかりとリサーチした上で決めていきましょう。

自分が土木作業員に向いているかどうかチェックする

土木作業員になったことを後悔しないためには、自分が土木作業員に向いているかどうかについてもチェックしておくべきです。

紹介してきたとおり、土木作業員には、向いている人もいれば向いていない人もいます。

性格的に向いているのであれば転職しても上手くいく可能性が高いと言えますが、向いていない人の特徴に当てはまる人の場合、転職したことを後悔する可能性が高いため注意が必要です。

土木業界への転職に強い転職サービスを活用して優良な会社に転職する

土木作業員に転職して後悔せずに済むかどうかは、転職した会社の環境に左右されると言っても過言ではありません。

土木作業員の仕事がどれだけ性に合っていても、給料が低かったり待遇が悪ければ働き続けることは難しくなります。

一方、給料が高く待遇の良いホワイト企業に転職できれば、転職を後悔するようなことはなくなるはずです。

ホワイト企業と呼ばれるような優良企業に転職するには、業界のことを知り尽くしている人にサポートしてもらうのが一番なので、土木業界への転職に強い転職サービスを積極的に活用しながら転職活動を進めるようにしましょう。

土木作業員からどうキャリアアップするか考えておく

「土木作業員はやめとけ」と言われる理由の一つとして紹介したとおり、土木作業員はずっと続けるような仕事ではありません。

年をとると体力的にキツくなってきますし、怪我のリスクも高まるので、土木作業員の次のキャリアについても考えておく必要があります。

現場監督や施工管理など、土木作業員からどうキャリアアップしていくのかを考え、そのキャリアのために必要なことややるべきことをリストアップしておくようにしましょう。

まとめ

土木作業員の仕事は、私たちが社会生活を営む上で欠かせない重要な仕事ですが、

• ずっと続けるような仕事ではないから
• 危険をともなう仕事だから
• 厳しい労働環境の中で働かなくてはいけないから
• 天候の影響を受けやすく収入が安定しないから
• 職人気質な人が多いから

などの理由から、「土木作業員はやめとけ」「土木作業員になるべきではない」と言われがちです。

ただ、確かに危険をともなう仕事であったり労働環境が厳しいという側面はありますが、やりがいのある仕事ですし、ならではの魅力も多くある仕事でもあります。

土木作業員の仕事に向いている人にとっては天職になる可能性が高いので、本記事で解説してきたポイントも意識しながら、土木作業員への転職を真剣に検討してみてはいかがでしょうか？