建設事務の仕事内容と役立つ資格5選!未経験でも転職OK

「建設事務は普通の事務職と何が違う?」

「建設業界の未経験者には難しい?」

今回は建設業界をまったく知らない人でも建設事務の仕事がイメージできるように、社内での役割と業務内容を分かりやすく解説します。また、併せて実務に役立つ資格も5つご紹介します!

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建設事務とは

建設事務は一般的な事務職であると同時に、外回りの営業や現場で汗を流す職人たちを裏方として支える存在です。仕事の量は比較的多いですが、一般的な事務職より変化が多く、日々のやりがいは大きいはず。

社員のために快適な職場と安全な現場環境を整えて、無事に建物が完成するまで幅広い業務を行います。

まずは、ほかの業界の事務と建設事務の業務内容の違いから見ていきましょう。

ほかの業界の事務との違い

ほかの業界の事務と建設事務との大きな違いは経理業務です。建設会社の経理は簿記の勘定科目が独特なので、最初は戸惑うことがあるかもしれません。例えば、売上高は完成工事高、売掛金は完成工事未収金に置き換えます。

経理以外の業務では、来客時のお茶出しや電話・メール対応など、一般事務とあまり変わりません。建設業界特有の書類作成などはすでにフォーマットができていますし、異業種からの転職も歓迎されることが多いです。

建設事務の役割

建設事務は経理と総務に加えて、現場事務と労務安全環境に関する業務も行います。どちらも現場を取り仕切る施工管理者のデスクワークをフォローする役割にあたります。

現場事務とは

その名の通り現場に建てた事務所での事務作業を意味します。建物の竣工までの期間ですから、普通は簡易的なプレハブの建物へ通うことになります。伝票整理のほか、その日に撮った画像の整理を頼まれることも。

労務安全環境に関する業務とは

主にグリーンファイルと呼ばれる労務安全書類の作成です。グリーンファイルとは下請から元請へ提出する書類一式のことで、土木工事でも建築工事でも、どんな現場にも必ず必要とされる手続きになります。

建設事務の仕事内容

ここからは一般事務との違いをイメージできるように、建設事務が日々どのような働き方をするのかを説明します。具体的な仕事内容を詳しく見ていきましょう。

  • 電話・メール対応
  • 環境整備
  • 帳票管理・請求管理
  • 来客対応・業務フォロー

電話・メール対応

建設事務の電話対応は、元請や下請、メーカー担当者、業者からの資材の発注確認などです。大半の社員が現場に出ているので、「折り返し」「伝言」になるケースがほとんど。数字と単位の聞き間違いには注意が必要です。

メール対応では見積書や図面が添付されていることが多いため、取り扱いは慎重にしてください。FAXのやり取りも頻繁にあります。

環境整備

社内の清掃や備品の管理と補充は一般事務と同様です。清潔で居心地のいい社内環境を整えましょう。建設会社にはメーカーのカタログが大量にあるので、見やすいように整理しておくと喜ばれます。エアコン、FAX、コピー機のメンテナンスも建設事務の大切な仕事です。

帳票管理・請求管理

慣れてくると経費の精算も任されます。繁忙期は社員からの経費申告が遅れがちですから、締め切りのアナウンスは積極的にしてください。入出金の管理として、直接銀行や郵便局へ出かける用事も多々あります。帳票や請求関連の書類作成は会社独自のフォーマットがあるので、引継ぎした通り正確に行いましょう。

来客対応・業務フォロー

来客対応や社員の各業務のフォローも一般事務と変わりません。お茶出しはもちろん、社内外のイベントや案内状の作成、総会の準備なども業務の範囲です。会合の出欠確認は他社の建設事務と連携を取るのがコツです。

ちなみに、建設会社の来客は図面を持参した同業者が多いのが特徴です。職人が集まって来てそのままミーティングへ移行することがよくあります。

建設事務の仕事の流れ

一般的な建設事務の仕事の流れは以下の通りです。

  9時、または定時出勤:急ぎの電話とメール対応・掃除・備品補充

10時:施工管理者の業務フォロー・事務作業・電話とメール対応

11時:事務作業・来客対応・電話とメール対応

12時:昼休み

13時:外出(金融機関や役所手続き)

14時:事務作業・来客対応・電話とメール対応

15時:施工管理者の業務フォロー・事務作業・電話とメール対応

16時:掃除・帳簿の記入とチェック

17時、または定時退勤:決算期以外は基本的に残業なし

通常の事務作業の他に、電話対応や施工管理者の業務のフォロー、来客への対応などが主な業務です。

10時と15時には、現場が短い休憩に入ることもあり、電話対応が増えます。

建設事務は、建設業では珍しく決算期以外にはほとんど残業がなく、定時で退社できます。

建設事務の仕事のいいところ

建設事務の仕事には、どのようないいところがあるのでしょうか。

よく挙げられる建設事務のいいところは以下の3つです。

  • 事務に関するスキルが身につく
  • プライベートとの両立がしやすい
  • CADのスキルが身につく

それぞれ詳しく見ていきましょう。

事務に関するスキルが身につく

建設事務の仕事は、電話やメールの対応から来客対応、伝票や請求書の作成、決算処理まで、多岐に渡ります。

工事や入札に関する書類などは、建設業ならでは。これらの仕事がスムーズにこなせるようになると、他業界でも活躍できる人材になるでしょう

プライベートとの両立がしやすい

建設事務の仕事は、自分のペースで仕事を進められるのがメリット。トラブルが発生しなければ、自分で組んだスケジュールで動くことができます。

基本的に残業もほとんどないのが建設事務の特徴です。

きちんとスケジュール管理ができる人にとっては、プライベートとの両立がしやすくおすすめの仕事であると言えます。

CADのスキルが身につく

建設事務では、通常の事務作業の他にCADのスキルを身につけられる場合もあります。

CADとは、パソコンを使って図面を作成するスキルのこと。一般的な事務仕事では身につけることができない特殊なスキルです。

建設業界では、事務仕事とCADオペレーターを兼任する人も増えており、そのニーズも高まっています。

建設事務の仕事で求められるスキルや経験

建設事務として働く場合、どのようなスキルや経験が求められるのでしょうか。

建設事務の仕事で求められるスキルや経験は以下の通りです。

  • コミュニケーションスキル
  • パソコン操作スキル
  • 事務処理スキル
  • 事務職の経験

それぞれ詳しく見ていきましょう。

コミュニケーションスキル

建設事務に限ったことではありませんが、スムーズに仕事を進めるためのコミュニケーションスキルは大切です。

建設事務の仕事は、従業員や現場作業員のサポート役としての役割を持っているうえ、クライアントと接する機会も多いことから、コミュニケーションスキルは必須と言えます。

パソコン操作スキル

事務作業のほとんどはパソコンを使っておこなうため、最低限のパソコン操作ができるスキルは必須です。

ただ、IT業界のように専門性の高い作業をおこなうことはありません。そのため、高度なパソコン操作は必要なく、タイピングやワード・エクセルなどの操作ができれば十分でしょう。

事務処理スキル

建設事務の仕事は、事務処理を正確にミスなく進められる能力が必要です。

建設関係の書類には法律に大きく関わっているものが多いうえ、扱うものの額も高額です。ミスなく正確に処理ができる能力が特に重要な仕事と言えるでしょう。

事務職の経験

未経験でも挑戦できる建設事務の仕事ですが、これまでに事務職の経験がある人にとっては比較的働きやすい仕事であると言えるでしょう。

建設業ならではの専門的な部分ももちろんありますが、基本的な業務は一般的な事務職とあまり変わらないためです。

また、これまでの事務職の経験は、採用試験の際にもアピールできるポイントになります。

建設事務の仕事に向いている人の特徴

建設事務の仕事には、どのような人が向いているのでしょうか。

建設事務の仕事に向いている人の特徴についてまとめました。

  • 建設や土木に興味がある
  • 細かい事務作業が得意
  • 人と関わることが好き

それぞれ詳しく解説していきます。

建設や土木に興味がある

建設事務は、直接ものづくりをする職種ではありませんが、建設や土木に興味があるという人にとっては魅力的な仕事であると言えるでしょう。

事務作業が主な仕事ですが、そこには建設業に関する専門的な知識が必要なことも少なくありません。

仮に、建設や土木に全く興味がない人が業務をおこなおうとすると、専門性が高すぎて理解できなかったり、理解できるのに時間がかかってしまったりといったことが起こり得ます。

建設や土木に興味がある人にとっては、専門性が高い業務でも楽しく仕事をこなすことができるでしょう。

細かい事務作業が得意

建設事務には、法律に関わる書類作成や許可が必要になることも多く、小さなミスでも大変なことになりかねません。事務のミスで着工が遅れてしまい、現場にしわ寄せが行くような事態は避けたいもの。

書類の作成や許可取りなどを正確におこなえれば、現場業務をスムーズに進められます。

人と関わることが好き

現場の作業員や施工管理者、クライアントなど、さまざまな人と関わることの多い建設事務。人と関わりながらコミュニケーションを取ることに対して苦だと思わない人は、建設事務の仕事に向いているでしょう。

建設事務は、現場全体がスムーズに仕事を進めるためのサポート的な役割も担っているので、人と関わりながら円滑なコミュニケーションを取ることができる人は、向いていると言えます。

建設事務の仕事でつらいと感じること

なかには、建設事務の仕事がつらいと感じるという人も。どのようなところでつらいと感じているのでしょうか。

建設事務の仕事でつらいことは、主に以下の3つです。

  • 業務が単調で面白みがない
  • 努力しても評価されないことがある
  • 清潔感に欠ける職場が存在する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

業務が単調で面白みがない

建設事務の仕事は、基本的に同じことの繰り返し。仕事に慣れてくると、単調で面白みがないと感じる人も多いです。

クリエイティブな仕事や毎日違う人と関わって仕事をしたいと思っている方にとっては、退屈だと感じる仕事になるかもしれません。

努力しても評価されないことがある

建設事務は、直接会社の利益になるような仕事をしているわけではありません。そのため、努力をしていい仕事をしていても、なかなか評価されにくい傾向に。

頑張っているのに、評価されなかったり給料に反映されなかったりすると、仕事に対するモチベーションが下がる原因になってしまうことも少なくありません。

清潔感に欠ける職場が存在する

建設事務の仕事は、建設現場の事務所で仕事をすることも少なくありません。

プレハブに仮設トイレという現場がほとんどのため、特に女性にとっては、「清潔感がない」と感じてしまう原因になるでしょう。

建設事務の仕事のやりがいや魅力

建設事務の仕事には、どのようなやりがいや魅力があるのかを紹介します。

プロジェクトが完成した時の達成感を味わえる

建設事務は、直接工事に関わるわけではありませんが、現場の近くでさまざまな人をサポートする仕事です。

日々現場で汗を流す作業員や、業務量が多い施工管理を事務という立場からサポートすることで、一緒に作り上げているという実感がわくでしょう。

大きなプロジェクトが完成した時の達成感を多くの人と共有できるというやりがいがあります。

未経験でも挑戦しやすい

建設事務の仕事は、建設業界未経験でも挑戦しやすい仕事。建設業界ならではのルールはあるものの、入社してから学んでいくことで、問題なく業務をこなすことができるようになります。

事務職の経験がある人であれば、業界未経験からでもチャレンジできる仕事です。

女性が働きやすい職場

建設業界で働きたいけど、結婚や出産、子育てなどのライフプランを考えたときに「やっていけるかな?」と不安を抱いている女性も少なくないと思います。

建設事務なら、業務量も比較的少なく、自分のペースで仕事を進められるため、プライベートとのバランスが取りやすいです。

また、建設業界はまだまだ男性が多い職場。

女性が多い職場にありがちな複雑な人間関係やしがらみなどが少ないので、居心地のいい環境で働くことができるでしょう。

建設・建築事務に役立つ資格

エクセルやワードといった一般事務がこなせれば、建設事務に必須の資格は特にありません。しかし、次の5つの資格を持っていれば即戦力として採用率がアップするでしょう。資格手当がつくこともあります。

  • 建設業経理士
  • 建設業経理事務士
  • 宅地建物取引士
  • 日商簿記
  • 秘書検定

建設業経理士

建設業経理検定の1級もしくは2級に合格すると建設業経理士と認められ、建設計理のスペシャリストとして評価されます。

一般社団法人建設業振興基金が実施する建設業法施行規則第18条の3に基づく登録経理試験です。

できること・メリット資格の内容受験資格・試験日程   受験費用
・建設会計、帳簿、決算書作成。
・資格手当が付くことが多い。
・経営事項審査に加点されるため就職に有利。
・1級
建設業原価計算、財務諸表、財務分析
・2級
建設業の簿記、原価計算、会社会計
・受験資格なし
・年2回
上半期9月上旬
下半期3月上旬
・1級
1科目8,120円
2科目11,420円
3科目14,720円
・2級
7,200円
・1級と2級の同日受験は不可
・2級と3級の同日受験は12,620円

建設業経理事務士

建設業経理検定の3級もしくは4級に合格すると建設業経理事務士と認められ、建設業経理の知識があると評価されます。
一般社団法人建設業振興基金独自の資格です。

できること・メリット資格の内容受験資格・試験日程   受験費用
・一般簿記と建設業簿記の違いを理解している。
・建設業の勘定科目を知っている。
・3級
建設業の簿記、原価計算
・4級
簿記のしくみ
・受験資格なし
・3月上旬
・3級
5,820円
・4級
4,720円
・3級と4級の同日受験は10,220円
・2級と3級の同日受験は12,620円

宅地建物取引士

宅地建物取引士資格試験に合格すると宅地建物取引士と認められます。不動産の取引に欠かせない人材として評価されます。
一般社団法人不動産適正取引推進機構が実施する宅建業法第16条の2の規定に基づいた国家資格です。

できること・メリット資格の内容受験資格・試験日程 受験費用
・独占業務
重要事項の説明と重要事項書面記名
・資格手当がつくことが多い。
・ハウスメーカーや不動産会社の就職に有利。
・試験科目
民法等、宅建業法、
法令上の制限、その他関連知識
・受験資格なし
・10月第3日曜日
8,200円

日商簿記

日商簿記検定は日本商工会議所が主催する試験です。簿記の知識は建設業経理を学ぶための土台となります。

1、2、3級に合格すると自営業または企業の基本的な会計処理ができます。

※ほかに下位資格として原価計算と簿記初級もあります。

できること・メリット資格の内容受験資格・試験日程 受験費用
・一般的な帳簿作成、会計処理。
・基礎知識があるので建設業の
経理を覚えやすい。
・1級
商業、会計、工業簿記、
原価計算
・2級
商業、工業簿記、
原価計算
・3級
商業簿記
・受験資格なし
・年3回
6月、11月、2月
・ネット試験(2級と3級)は
随時申込可
各試験施行機関
・1級
7,850円
・2級
4,720円
・3級
2,850円

秘書検定

秘書検定の正式名称は秘書技能検定試験といいます。文部科学省が後援する公益財団法人実務技能検定協会が実施する試験で、ビジネスマナーや顧客対応のスキルが身につきます。

できること・メリット資格の内容受験資格・試験日程 受験費用
・「表情」「態度」「振る舞い」「言葉遣い」「話し方」などの人柄の要素で良い印象を与える・1級
上級の秘書の能力
・準1級
中堅の秘書像
・2級
少し複雑な場面設定
・3級
基本的な職場常識
・受験資格なし
・準1級と1級
6月、11月
・2級と3級
2月、6月、11月
・CBT試験(2級と3級)は随時申込可
受検者専用サイト
・1級
7,800円
・準1級
6,500円
・2級
5,200円
・3級
3,800円
・準1.2級
11,700円
・2.3級
9,000円

よくある質問

初めて建設業界で働く人が不安を抱くのは、労働環境や人間関係、求人状況ではないでしょうか?建設事務に関するよくある質問と答えを以下にまとめました。

  • 小さな建設会社での事務仕事は大変?
  • 建築会社では事務員に対するいじめがあるって本当?
  • 未経験でも建設業の事務の求人はある?

小さな建設会社での事務仕事は大変?

小さな建設会社、特に建築会社や工務店で事務員が求人されるのは2人程度ですから、最初はやることが多くて疲れるかもしれません。

ただ、慣れると自分のペースで働けますし、現場の都合で残業や休日出勤が珍しくない社員と違い、事務員は基本的に定時で退勤できます。

来客対応は丁寧さを、帳簿は引継ぎの際に教わったルールを遵守しましょう。なお、建設業では資材の納期と数量が違うと大事件になります。発注業務と在庫管理は常に慎重に行ってください。

建築会社では事務員に対するいじめがあるって本当?

先輩や同僚の事務職員がいない場合は、社長や社員に指示を仰がなければなりません。

規模の小さな建築会社の社長は元職人が多く、社員も職人です。愛想が悪かったり言葉が荒いこともあるため、「いじめられている!」と錯覚することはあるかもしれません。

しかし、現場に関わる施工管理や営業と違い、建設事務はあくまでも「事務職の人」と認識されています。「教わろうとするな、見て盗め」という現場ルールを押し付ける職人はいないでしょう。

未経験でも建設業の事務の求人はある?

建設事務は実務経験のない未経験者でも採用される可能性が高く、求人の募集要項にも「学歴不問」「異業種出身歓迎」と書かれているケースが目立ちます。

事務員に建設業経理やCADに関する資格取得を推奨する会社が多く、資格取得支援制度や資格手当があることも多いです。

ただし、事務職ですから最低限のPCスキルは必要です。たとえ資格がなくても、エクセルの入力やワードの作成、FAXやコピー機の操作程度はできるようにしておきましょう。

まとめ

未経験者でも歓迎されることの多い建設事務は、異業種から転職しても働きやすい職種です。特に、みんなでひとつの建物を作り上げるというやりがいを職人と共有できる点は、一般事務では味わえない大きなメリットといえます。

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