施工管理を派遣で仕事する3つのメリット&2つのデメリットを丁寧に解説

「施工管理の派遣で働くメリットはある?」
「施工管理の派遣はなぜ、やめとけといわれるの?」

施工管理は、正社員として就職するのはもちろんのこと、派遣社員としても働きやすい職種です。しかしさまざまな誤解が相まって、不安を感じることもあるでしょう。

そこでこの記事では、施工管理の仕事に派遣社員として従事するメリットや注意点、収入や仕事内容などについて、くわしく解説します。

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施工管理とは?仕事内容

施工管理とは施工、つまり工事現場全体を管理する仕事です。

施工管理がおこなう業務には、次の4つがあります。

施工管理の業務業務の詳細
工程管理・スケジュール通りに工事が進行するよう監視、確認
・遅れがあれば原因を調査し、対策を現場に指示
品質管理・品質管理基準に基づいて多角的に試験を実施
・結果に問題点があれば、現場に改善方法を指示
安全管理・作業員が安全に工事できる環境の整備
・適正な工期や工法を現場に指導し徹底させる
原価管理・工事費用を予算内に収めるための原価管理
・予定原価を超える場合は、原因を追究して改善方法を考案し実施

施工管理は、施工現場の責任者として指揮をとりながら、安全品質と予算の管理まで網羅します。

また施工現場の多くは屋外にあるため、天候次第でスケジュールが大幅に遅れる事態は頻繁に発生します。しかし工期の遅れは許されません。業務内容の調整や人員の増員といった対応を施しながら、予定された工期内に施工が完了するように調整するのも、施工管理の重要な業務です。

なお派遣で施工管理職につく場合は、派遣先との契約内容によって、携わる業務や責任の範囲が変動することがあります。しかし基本的な施工管理としての業務内容は、派遣・正社員問わず同一です。

派遣社員として施工管理の仕事をするメリット

施工管理の働き方は、さまざまです。正社員や契約社員として会社に雇用されるほかに、派遣社員として現場に出向き、知識や経験を提供する働き方も可能です。

ここでは施工管理の派遣社員として仕事することで期待できるメリットについて、正社員として働く場合と比較しながら解説します。

雇用が安定しており、給料が高い

建築・建設業界ではひさしく、人材不足が叫ばれています。

しかし求職者の立場でみると、定着率が低く人材不足の建築・建設業界は、安定した雇用が期待できる格好の環境といえます。未経験者でも応募可能な高給も求人が多く、参入しやすいのが特徴です。

また人材が不足していることから、給料が他業種より高く設定される傾向があります。

厚生労働省が実施した令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)によれば、建設業界の派遣社員における8時間あたりの賃金は、全業種の平均より6,000円程度高い結果でした。1ヶ月22日勤務したと仮定すると、全業種の平均よりも13万円程度、給与額が多い計算です。

職種令和2年度の平均給与令和3年度の平均給与
建築・土木・測量技術者19,873円20,332 円
全業務平均15,590円15,698 円
出典:厚生労働省 令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)

建設業に正社員で就職した場合と、派遣社員として就業する場合の給与を比較したものが、下の表です。

雇用形態年収
正社員3,421,000円
正社員以外2,677,000円
出典:厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況

厚生労働省が実施した令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況では、正社員以外に派遣社員以外の雇用形態、パートやアルバイトなども含まれており、年収は正社員より低い結果になりました。

しかし先述の厚生労働省 令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)の平均給与額から換算すると、勤務日数等の条件によっては、派遣社員でも正社員と同程度の給与を得られる可能性があります。

人材の需要があり、キャリアアップも期待できる

建設業界で実際に行われた工事量をもとに、投資額を推計したデータである、国土交通省発表の令和3年度(2021年度) 建設投資見通し概要によれば、建設工事額の投資は前年度よりおよそ3%増加の見込みです。

これに対して、建築労働者は慢性的に不足しています。

厚生労働省が発表した令和2年度調査 建設業における雇用管理現状把握 実態調査報告書によると、若年の現場作業員が不足していると感じている割合は、7割近くに及びました。さらに大手総合人材サービスが実施した、建設業界に新卒で就職した人の調査では、コンスタントに30%から40%の離職率が続いていることがわかっています。

人材の需要が高い建設業界では、派遣社員として施工管理職に就き、実務経験を重ねながら正社員としての直接雇用を目指すことも可能です。

作業現場を選べる

派遣社員として施工管理職に就けば、正社員として働く前に作業現場を選べます。派遣社員であれば、作業現場を変えることも可能です。

一方の正社員の場合は、会社が指示した作業現場で業務に当たらなければなりません。

自分に合った環境を探しながら施工管理の経験を積めるのは、派遣社員のメリットです。

派遣社員として施工管理の仕事をするデメリット

メリットの多い施工管理の派遣ですが、いくつかのデメリットがあることも頭に入れておきましょう。

派遣社員として施工管理の仕事をするデメリットを解説していきます。

業務量が多く労働時間が長い

施工管理は、業務量が多く労働時間が長いことで有名ですが、派遣であっても例外ではありません

慢性的で深刻な人手不足の影響で、派遣社員であっても施工管理者は引っ張りだこな状態です。

このような理由から、必然的に業務量も労働時間も膨大なものになっているのです。

休日が少ない

建設業界で完全週休2日制を取り入れている企業はまだまだ少なく、休日が少ないのが特徴です。

派遣であっても、施工管理は現場責任者であるので、現場が稼働している時には出勤をしなければなりません。

また現場が稼働していない日であっても、事務作業などで出勤しなければならないことも少なくないため、全体的に休日は少ない傾向です。

施工管理の派遣の仕事に向いている人の特徴

施工管理の仕事を派遣でするのには、多くのメリットといくつかのデメリットがありますが、実際にはどんな人が向いているのでしょうか。

施工管理の派遣の仕事に向いている人の特徴は以下の通りです。

  • 建設業界に興味がある
  • さまざまなスキルを身につけたい人
  • 体力に自信がある人

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

建設業界に興味がある人

建設業界に興味があることは、施工管理として仕事をしていくうえで必須であると言っても過言ではありません。

建築や建設に関する技術は日進月歩で進化しているため、積極的に学ぼうとする姿勢はとても大切な要素です。

さまざまなスキルを身につけたい人

施工管理の仕事は多岐にわたるため、さまざまな人と関わりながら仕事を進めるコミュニケーション能力や、現場をまとめるリーダーシップ、マネジメントスキルが自然と身につきます

多くの現場を経験して、さまざまなスキルを身につけていきたいと考えている人には、施工管理の派遣の仕事に向いていると言えます。

体力に自信がある人

施工管理は、工事現場で実際に作業をすることはほぼありませんが、現場での管理業務や事務作業など、業務をこなすためには体力が必要です。

体力に自信がある人であれば、忙しい中での作業も苦になることはなく、派遣であっても効率的に業務に取り組むことができるでしょう。

派遣社員として施工管理の仕事をする場合の年収

派遣社員と聞くと、どうしても正社員に比べて給料が低いイメージがありますよね。

しかし、専門職である施工管理では、派遣だからと言って給料が大きく下がるということはありません

派遣先の企業や自分のスキル、勤務地などによって年収は大きく変わってきます。派遣の施工管理の給料形態は、基本給に残業代がプラスされる形が多いです。

派遣先が大手ゼネコンなど、企業規模の大きな会社の場合には、年収が1,000万円を超えるという人もいます。

以下に国税庁「民間給与実態統計調査結果(令和2年分)」をもとにした、建設業界全体の平均年収と施工管理の平均年収をまとめました。

年代建設業全体の平均年収施工管理の平均年収
全体約510万円約552万円
20代約388万円約437万円
30代約480万円約522万円
40代約569万円約636万円
50代約601万円約846万円

派遣社員で施工管理として働きたいのであれば、頭に入れておきたいのが、「同一労働同一賃金」です。

同一労働同一賃金とは、「同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の解消を目指すもの」と厚生労働省のホームページに記載があります。

建設業界で2024年4月1日から適用されるのが、時間外労働の上限規制などの働き方改革です。

この働き方改革によって、企業は同一労働同一賃金への対応が必要となります。将来的には、正社員でも派遣社員でも、業務の内容が同一であれば、賃金も同一のものとなるので、年収に差がでることもなくなるのではないでしょうか。

参考:厚生労働省|令和5年度中小企業・小規模事業者等に対する働き方改革推進支援事業

施工管理の派遣を「やめとけ」といわれる理由

施工管理の派遣をインターネット検索すると「やめとけ」というキーワードが上位表示されます。しかしこれは、建築業界や派遣の仕組み、改正された法律に対する誤解から生じたものですので、ご安心ください。

早速、施工管理の派遣に対する誤解を解いていきます。

建設業において派遣禁止の業務がある

建設労働者の雇用の改善等に関する法律により、建築業の派遣社員には、できない業務があります。具体的には、以下の14項目です。

  1. 建築現場での資材の運搬・組み立て
  2. 工事現場での掘削、埋立、資材の運搬、組み立て
  3. コンクリートの合成・建材の加工
  4. 工事現場での準備作業全般
  5. 工事現場内での資材や機材の配送
  6. 壁や天井、床の塗装や補修
  7. 建具類等の固定・撤去
  8. 外壁への電飾版や看板などの設置・撤去
  9. 配電・配管工事及び機器の設置
  10. 工事現場入口の開閉・車両出入りの管理・誘導
  11. 現場の整理・清掃・内装仕上げ
  12. 大型仮設テント・仮設舞台の設置
  13. 仮設住宅(プレハブ住宅等)の組み立て
  14. 建造物や家屋の解体

しかしこれらはいずれも、作業現場の管理・監督業務を担う、施工管理がすべき業務ではありません。現場作業員がおこなうものです。

つまり派遣禁止の業務は、施工管理の本来業務を妨害するものではありません。

派遣禁止の業務という言葉だけが一人歩きしたために生じた、誤解といえます。

残業や休日出勤もある

現場の監督業務を担う施工管理職につく場合、残業や休日出勤は避けられない可能性があります。

建設業界は慢性的に人材不足です。また天候の影響などにより、工事が予定通り進まないことは多々あります。内勤事務のように、定時に出勤し定時に退社するといった働き方は、施工管理の派遣では難しいと考えておく方がよいでしょう。

派遣社員であっても、必要に応じて残業や休日出勤を求められることはあり得ます。

ただし施工管理の派遣の場合、サービス残業の心配はほぼありません。派遣会社は就労状況について、厳しく行政から指導を受けています。サービス残業が発生しない対策は、万全です。

ただ建設業界の場合、現場によって残業や休日出勤の回数や頻度は異なります。

希望する働き方や譲れない条件などについて、派遣会社と綿密に調整することが、ワークライフバランスを維持するポイントです。

施工管理の派遣会社の求人で見ておくべき箇所

施工管理の派遣と一言でいっても、派遣会社によって紹介先企業が異なります。就業条件もさまざまです。

ミスマッチを回避し、長く就業できる派遣先を見つけるために、派遣会社の求人情報では次の点をチェックしてください。

  • 給与・就業時間
  • 派遣の種類
  • 施工管理と現場監督、どちらでの派遣か

給与・就業時間

就労する以上、真っ先にチェックしたいのが次の点です。

  • 給与
  • 就業時間
  • 休日
  • 残業時間
  • 勤務地

派遣会社の場合、残業や休日出勤が発生すれば、その分給料が上乗せされます。ただ残業や休日出勤が増えるほどプライベートな時間が減少し、心身の疲労度が増すのは、懸念点です。

自分が得たい収入と就業のバランスを考慮しながら、派遣先を選定してください。

派遣の種類

施工管理で派遣会社を利用する場合、3つの派遣体系から希望に合致するものを選んでください。3つの派遣体系とは、以下の通りです。

派遣体系特徴
登録型派遣・派遣先企業が決まっている間だけ派遣会社と雇用契約を結ぶ
・最大3年まで契約延長が可能
・契約期間は1ヶ月から半年が一般的
紹介予定派遣・直接雇用を前提とした派遣形態
・派遣期間中に、直接雇用の契約を結ぶか企業と派遣社員が検討し、双方の合意が得られた場合は直接雇用となる
常用型派遣・派遣会社の社員として雇用契約を締結する
・契約期間の定めがない
出典:一般社団法人日本人材派遣協会

登録型派遣と常用型派遣では派遣期間が異なりますが、いずれも雇用契約は派遣会社と締結します。

紹介予定派遣の場合は、派遣当初は派遣会社の社員として出向します。しかし派遣先企業との合意があれば、施工管理職の社員としての転職が可能です。

建築業界や施工管理としてのキャリアアップを期待するなら、紹介予定派遣は有力な選択肢のひとつでしょう。

施工管理と現場監督、どちらでの派遣か

施工管理の派遣で求人情報を探していると、「施工管理」のほかに「現場監督」と書かれているケースがあります。

混同して使われるケースが多いのが実情です。ただし厳密には、両者の業務内容は異なります。

  • 施工管理:工事現場の監督業務+外部との交渉や事務的な業務
  • 現場監督:工事現場の監督業務

ただ上記のように「施工管理」は「現場監督」より業務量が多く、広範囲にわたります。

例えば派遣会社の求人情報に「現場監督」と書かれており、現場の監督業務のみを任されると理解して就業すると仮定しましょう。しかし実際は「施工管理」をイメージして「現場監督」という表現を使っていたとします。

この場合、就業前に想定していたより多くの業務を任されることに、不満を覚えるでしょう。また業務量に対して給与額が見合わないと感じるかもしれません。

このような不満を抱えた状態では、その現場で長期的に働く意欲を失うことも考えられます。

施工管理や現場監督という言葉だけにとらわれず、具体的な業務内容を必ず確認することが欠かせません。

求人に応募する際や派遣会社との面接時に、具体的な仕事内容について確認し、認識にずれがないか確認することが大切です。

実際に派遣で施工管理の仕事を経験した人の口コミ・体験談紹介 

実際に派遣で施工管理の仕事を経験した人や、現役の派遣施工管理の人の口コミや体験談をいくつか紹介します。

口コミ①

土木で施工管理の派遣として働いていますが、残業だってすごいですし、休みもそんなないですし…

(現場隣が宿舎なのでほぼプライベートがない)

人が少ないんで必然的に責任のある仕事ができる。

(数百億円の現場ですが職員が5人なので…)

引用元:X

口コミ②

派遣社員でも会社によって給与が全く異なりますのでご注意ご注意下さい。

私も派遣会社の正社員として施工管理で約10年働きましたが一級土木で年収400万無いくらいでずっと給与変わりませんでした

その後、今の小さな建コンで年収1.8倍になりました。

なので大手=給与高いというわけでもありません。

引用元:X

まとめ

施工管理の派遣では、正社員で就職した場合と同様に、建築工事の現場全体の管理業務に携わります。

施工管理の派遣は、安定的に就業しやすい働き方です。ただ派遣社員の場合、正社員とは異なる雇用条件が課されることがあります。求人に応募する際に具体的な業務内容や条件を確認し、納得した上で就業をスタートさせてください。

また正社員で施工管理に就職するなら、建築・建設業界の就職や転職に特化した「トントン」をぜひご活用ください。あなたのご希望や思い描くキャリアプランを実現するために最適な就職先が見つかるまで、「トントン」が全力でサポートいたします。

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