デベロッパーとは?ゼネコンとの違いは?仕事内容や大手企業の年収も調査!

「デベロッパーってどんな仕事なの?」
「デベロッパーってゼネコンと一緒じゃないの?」
「年収高いって聞くけどホント?」

このように、デベロッパーに興味を持っている方へ、仕事内容や種類、デベロッパーとゼネコンとの違い、デベロッパー大手企業の平均年収を解説します。

この記事では、デベロッパーの仕事を理解でき、不動産業界、建築業界の関係性がわかります。不動産業界だけでなく、建設業界のやりがいを見つけることができるので、ぜひ参考にしてください。

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デベロッパーとは?

「デベロッパー(英語:Developer)」とは、開発事業者のことで、 ディベロッパーとも呼ばれることもあります。

 不動産デベロッパーとなると、下記などを行います。

  • 大規模な宅地開発
  • リゾート開発、都市開発
  • 都市再開発
  • 交通網の整備

この事業を、最初から最後までのすべてをデベロッパーが行なうわけではありません。
設計は設計会社、建設はゼネコン、営業をする時は仲介会社と協力し、運営管理は管理会社と協力して行なわれます。

大手のデベロッパーの場合、同じ系列の子会社に専門の会社を抱えているため、分業しておこなっていくことになります。同じグループなので、一貫して行っているようにも見えます。

系列内・外を問わず、専門の会社に依頼するため、コンセプト・方向性の齟齬が起きないように細部まで伝えていきます。その進捗管理をしていくことも重要なのです。

そして、完成した建築物に入居したい個人や法人へ、販売・賃貸することで収益を作っていく仕事になります。

デベロッパーは総合・専門・公的の3種類

デベロッパーは建てる建物によって3種類に分けられます。

  • 総合デベロッパー
  • 専門デベロッパー
  • 公的デベロッパー

それぞれ解説しましょう。

総合デベロッパー

総合デベロッパーは、オフィスビル・商業施設・ホテル・住宅などあらゆる種類の建設物を取り扱っています。街作りなど比較的規模の大きい開発事業を行なっている企業です。

特に有名なのは?
財閥系と呼ばれる「三井不動産」、「三菱地所」、「住友不動産」がトップ3です。売上も1兆円を超えます。その次に「東急不動産」、「野村不動産」が続きます。

景気に左右されやすいマンションの分譲、景気に影響を受けにくいオフィスビル賃貸をメインの収益源としているのが特徴です。

専門デベロッパー

専門デベロッパーは、何かしらの種類に特化した会社です。

例えば下記があります。

  • マンション開発を主に行っているマンションデベロッパー
  • オフィスビルの賃貸建て替えを行うオフィスデベロッパー
  • 都市開発やホテル、リゾート開発などをメインに行うデベロッパー

特に有名なのは?
ヒューリック、東京建物、森ビルはオフィスビルに強く、日鉄不動産は中規模オフィスやマンションに強いと言われています。

公的ディベロッパー

公的デベロッパーは、都心開発や基盤整備、公営住宅等を運営しています。

特に有名なのは?
国土交通省が管轄する独立行政法人のUR都市機構です。他に各種公団や各種公社も指します。

経常収益が1兆円近くもあり、規模の大きい事業を行なうことが多いです。

対する言葉の民間デベロッパーとなると、民間資本での都市開発や、宅地造成する企業を指します。

デベロッパー・ゼネコンの違いとは?

よくデベロッパーとゼネコンが混同されやすいです。なぜなら、ゼネコンによってはデベロッパーの仕事も一緒にしていることがあるためです。

まずは、デベロッパーの不動産を開発する流れから、各役割を担う企業をまとめると次の表のようになります。

デベロッパー業界の流れ担当する企業
用地取得・企画開発デベロッパー
設計設計会社
建設ゼネコン
営業デベロッパーと仲介会社と協力
運営管理デベロッパーと管理会社と協力

デベロッパーは、構想に合った土地を仕入れ、その土地をどう開発するかを企画、進捗管理を行います。

ゼネコンは、デベロッパーの構想を設計会社に依頼するなどして図面に落とし込みます。その図面を基に、実際に建築を請け負う仕事です。つまり、デベロッパーが建築の発注者、ゼネコンが受注者という関係です。

デベロッパーの用地取得力と企画力と、ゼネコンの工事のノウハウや、下請けをまとめる力を合わせて協力し合っていきます。しかし、実際には企画開発をしながら、設計(デザイン)、建設などを同時並行しておこなうことが多いです。

例えば、各専門の会社とのスケジュール調整や、外部には漏らしたくない企業秘密も話題に出ることもあります。そうなると、スムーズに仕事が進まなくなることも。

そこでグループ会社、協力会社など系列内で仕事を行った方が、全体的な流れをよくすることが可能です。

また、建設から営業、運営管理までを一括して担当することもできます。建物ができた後も安心して任せられるといった、地権者や出資者へのプレゼンを優位に運びやすくなります。

■ゼネコン・ハウスメーカーも混同されやすい

ゼネコンはまちづくりの一環で住宅事業を行っているのに対し、ハウスメーカーは個人の施主のニーズに寄り添った住宅を設計・施行するといった目的の違いがあります。

デベロッパーの仕事内容

デベロッパー業界の流れのうち「用地取得」「企画・開発」「営業」「運営管理」を担う仕事です。

デベロッパー業界の流れ担当する会社
用地取得デベロッパー
企画開発デベロッパー
設計設計会社
建設ゼネコン
営業デベロッパーと仲介会社と協力
運営管理デベロッパーと管理会社と協力

都市再開発(まちづくり)を例にとり、ひとつずつ解説します。

用地取得

用地取得とは開発する土地を手に入れることです。開発職と呼ばれる職種が担当します。

  • 候補の土地の情報収集
  • 現地調査をし仕入れるかを判断
  • 地権者との取得への交渉

候補の土地の情報収集には、地権者、行政、不動産流通業社と呼ばれる不動産仲介業者や管理会社からヒアリングを行い、候補を見つけます。

地権者によっては、信託銀行の不動産の仲介部門に運用も任せていることも多いです。そのパイプラインを持っていると有利に働くと言われています。

そして、測量専門家などと一緒に現地調査を行い、その土地の良し悪しを判断します。土地の測量、土壌調査、周辺の交通量などを確認して行うのです。

仕入れることを決めたら、地権者との交渉を行います。人気の土地の場合は、他社との競合になるため、スピーディーな提案力やコンペで勝たないといけません。

また大規模の場合や、複数の地権者がいる場合など、時間をかけて行うこともあります。

企画・開発

企画職と呼ばれる職種が担当し、どんな建物や街づくりをするかの、コンセプトや方向性を決定します。

例えば、どんなお客さんをターゲットにするのかや、どんな施設を開発するのかを決め、需要の有無、周辺施設の相場などをリサーチしていきます。

これらを基に、建物のデザインや設計に落とし込んで、実際に建設へと進んでいきます。多くは外部の専門家(設計会社やゼネコンなど)に依頼することになります。

コンセプトや方向性が変わっていないかなど、進捗や品質管理も担っていきます。

営業

ゼネコンが担当して完成した建物に、入居する企業や店舗などの買い主や借り主を集めていきます。

営業は他業種との連携が必須です。不動産仲介業者から顧客の案内・紹介を受けることもあるし、不動産管理会社から見込み客の情報を共有していきます。チラシやWeb広告などで集めていくことも多いです。

デベロッパーは、この買い主や借り主への不動産販売と賃料が収益につながりますので、重要な役割といえます。

運営管理

不動産価格の維持や向上のため運営管理も重要です。販売や賃貸をして終了ではありません。

清掃や管理がきちんとされていないと、入居者が離れ、不動産価値が下がっていってしまいます。逆に、運営管理がうまくいくと、人気が出て、将来的な価値の向上につながっていくからです。

企業によっては、同系列の管理会社へ委託することもあります。

デベロッパーの平均年収

不動産デベロッパーの年収は大手企業の場合、年収1,000万以上もよくあります。しかし、平均年収となると、中小企業も入るので下がってしまいます。

不動産デベロッパーの平均年収は469万円。不動産業界全体の平均年収は423万円です。不動産業界内では高年収の職種といえるでしょう。

全体20代30代40代50代
平均年収469万円399万円537万円636万円687万円

基本的に新卒採用がメインなので転職のハードルが高い傾向です。

新卒で優遇されるような高学歴であっても、よほどの即戦力となるような実績がないと内定すらたどり着けないほどの厳しい職種です。

なぜなら、不動産デベロッパーは社会的な知名度もあり、評判が高いからといえます。年収や休日、福利厚生の面でも満足度が高いので、あまり退職者がでないのでしょう。

しかし、技術職となると比較的転職しやすいと言われています。専門スキルが必要な職種なので、新卒より中途採用の方が効率よくできるからです。たとえ学歴が低くても、十分にチャンスはあるでしょう。

転職の自己アピールとして有効なのは、宅健士、不動産鑑定士、土地家屋調査士といった不動産関連の知識を証明する資格です。また、司法書士、行政書士などの資格も有効です。

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大手デベロッパー企業8社

大手のデベロッパー企業は、よく3つの区分けをされます。

  • 財閥系
  • 鉄道系(私鉄系)
  • 金融系

■財閥系
主に「三井不動産」、「三菱地所」、「住友不動産」、「東京建物」など。
旧財閥系企業が母体となっています。

■鉄道系(私鉄系)
主に「東急不動産」、「京急不動産」、「小田急不動産」など。
私鉄の企業が母体となっています。

■金融系
「野村不動産」、「フューリック」など。
金融機関との関わりが強いです。

また、 新築の分譲マンションの強みがあり、 国内のマンション供給数約7万戸うち約2万戸、3割近くが「メジャー7」と呼ばれる企業によって占められています。首都圏に限ると約44%とボリュームがあります。

今回はWebサイト名でもある「メジャー7」のマンション系の7社と、六本木ヒルズを手がける森ビルの総合系を含めた、大手デベロッパー8社を解説します。

  1. 三井不動産レジデンシャル
  2. 三菱地所レジデンス
  3. 東急不動産
  4. 東京建物
  5. 野村不動産ホールディングス
  6. 住友不動産
  7. 大京
  8. 森ビル

三井不動産

売上高平均年収従業員数平均年齢
約2.1兆円1,273万円1,898人40.4歳
参考:有価証券報告書

東京の日本橋、赤坂東京ミッドタウン、コレド室町などを手がけています。 また、オフィスビルだけでなく、商業施設、ホテルなど、総合的に強みを持つ、デベロッパー業界の最大手企業です。

東京オリンピックやパラリンピックに向けた大型の再開発、都心でのオフィスビル・マンションの開発により、6期連続最高益と好調です。

日本初の超高層ビル、本格的なショッピングモールを作るなど、前例のないプロジェクトに取り組み続けています。

三菱地所

売上高平均年収従業員数平均年齢
約1.3兆円1,265万円1,053人40.6歳
参考:有価証券報告書

東京駅がある丸の内・大手町エリアを中心に強みがあり、 丸ビルや横浜ランドマークタワーなどを手がけています。

120年以上にわたり、丸の内エリアを一大ビジネスセンターへ進化させてきた開発ノウハウと実績があります。丸の内には多くの不動産を所有しながら、賃貸事業での強みもある企業です。

東急不動産

売上高平均年収従業員数平均年齢
約9,890円1,058万円87人43.4歳
参考:有価証券報告書

鉄道会社である強みを活かして、 東急沿線に東急プラザやキュープラザなど大規模な商業施設を手掛けています。

 渋谷を中心に開発し、 オフィスビル事業、住宅事業、小売事業などの、幅広く売り上げ基盤を作っています。 売上高の上位三つを占めるのが都市・管理・住宅となっていて都市部のタウンマネジメントに強いです。

東京建物

売上高平均年収従業員数平均年齢
約3,404億円1,008万円725人42.3歳
参考:有価証券報告書

旧安田財閥系、みずほ銀行もある芙蓉グループの一員です。

総合不動産の中で一番の老舗で、代表マンションブランドの「ブリリア(Brillia)」が有名です。都心を中心に、主にビル事業と住宅事業を主軸に事業展開しています。

不動産流通事業や駐車場事業、リゾート事業など東京にフォーカスしたエリア戦略をとっているようです。

野村不動産ホールディングス

売上高平均年収従業員数平均年齢
約6,450億円1,017万円283人42.0歳
参考:有価証券報告書

新宿を中心に開発を行っています。 マンション戸建てオフィスビルを供給しており、建築から販売管理までを、一貫して提供するサービスを手がけています。

主要会社がオフィスビル、商業ビルの収益を柱としている中、マンション分譲の売上高は全体の半分を占めています。

住友不動産

売上高平均年収従業員数平均年齢
約9,498億円667万円5,732人40.4歳
参考:有価証券報告書

デベロッパーの中でマンション供給戸数が一番多いです。

六本木、西新宿などの都心での再開発に強みがあり、泉ガーデンや住友不動産新宿グランドタワーなどを手がけています。

オフィスビル賃貸分譲事業でも売り上げが多く、 事業別でも高い売上利益を誇ることから安定的な売上基盤を築いているといえます。

大京

売上高平均年収従業員数平均年齢
約640億円742万円764人43.7歳
参考:有価証券報告書

ライオンズマンションで有名で、現在はオリックスグループの一員となっており、過去40年間で累計の供給戸数が37万戸を超えており、日本一を誇ります。

オリックスグループのオフィス、物流、ホテル商業施設の事業と合わせて、幅広くてがけるようになっています。

森ビル

売上高平均年収平均年収平均年齢
約2,453億円878万円1,607人43.5歳
参考:有価証券報告書

オフィス、住宅、商業施設、文化施設などの複合用途の都市再開発事業に強みをもちます。

六本木ヒルズのオープンを期にビル賃貸事業を中心に、文化事業、ホテル事業、都市開発に関するコンサルティングも手がけています。

デベロッパーの中でヒューリックの平均年収が高い

不動産業界の中で平均年収が一番高い企業は、ヒューリック株式会社です。

売上高平均年収従業員数平均年齢
約4,470億円1,803億円189人39.5歳
参考:有価証券報告書

ヒューリック株式会社は、東京を中心としたオフィスや商業ビルの賃貸事業を手がけています。特徴的なのは、不動産事業の収益率が95%ということ。高収益率の理由は、高い賃料と、低い空室率です。

例えば、都心5区のオフィス賃料平均が1坪当たり約21,000円のところ、約28,000円と平均を大きく超えています。空室率も都心5区の平均が6.3%のところ、全物件で0.6%と圧倒的に低いです。

なぜなら、8割以上が駅から徒歩5分圏内の好立地ばかりだからです。みずほ銀行の系列であり、通常なら手に入らないような、好立地の物件を所有できているからといえます。

不動産業界の時価総額ランキングで、三菱地所、三井不動産、住友不動産の財閥系企業に次いで第4位になっています。成長が著しいことも、企業価値向上の要因のひとつでしょう。

収益が高いことで、デベロッパーの中でヒューリックの平均年収が高くなるのです。

まとめ

デベロッパーの仕事のやりがいは、高収入で社会的地位も高いこと。まちづくりを通して、完成した建物が地図に載るという方も多いです。同様に、予想以上に多くの方に来店され、喜んでもらえることでのやりがいを感じることができるでしょう。

建築業界も、同様のやりがいを感じることが可能です。

建築関係のスキルや経験を活かして、不動産デベロッパーと一緒に、まちづくりしていくことで味わえます。建築業界からまちづくりをして、お客様の笑顔をみてみてはいかがでしょうか。

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