
第二種電気工事士は、電気工事を行うときに必要な国家資格。近年、開催される試験の回数が増えたり、技能試験の出題候補が事前に公表されたりなど、資格を取得しやすくなっています。
今回は、第二種電気工事士の試験概要や実技試験の詳細、試験に合格するためのポイントに加え、試験の合格率や難易度、資格を取得するメリットを詳しく開設します。
これから第二種電気工事士の資格取得を目指している方はもちろん、第二種電気工事士の資格とはどのようなものなのか興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
第二種電気工事士の試験について
第二種電気工事士の資格は、経済産業省が定める国家資格です。家の照明やコンセントなどの設置工事ができるほか、店舗や工場といった事業用施設における電気工事も行えます。
日本では、「電気工事法」があるため、資格保有者でないと、電気工事ができないと定められています。つまり、照明やコンセントといった日常生活や事業に必要な設備を設置するためには、電気工事士の資格を取得しておかなければならないのです。
とはいえ、第二種電気工事士の試験とはどういったものなのか、いつ開催されているのか分からない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、第二種電気工事士の試験について詳しく見ていきましょう。
試験の概要
第二種電気工事士の資格を取得するためには、「筆記試験」と「技能試験」の2つをクリアしなければなりません。筆記試験では、電気機器や施工方法、法令や配置図といった知識に関する問題に加え、電気が流れる量を求めるといった計算問題も出題されます。
試験の開催時期によって、出題範囲が変わるものの、計算問題は「基礎理論」「配電理論・配電設計」の構成となっており、全体の約25を占めます。また、知識に関する問題については、筆記試験における約75%を占めます。
筆記試験の問題数は例年50問ですが、マークシート方式が採用されているので、十分に知識が備わっていれば回答できるでしょう。
一方、実技試験では、配置図を使った配線の作業や施工を行い、時間内に欠陥なく作業できるかどうかが確認されます。事前に問題の候補が公表されているので、出題範囲を重点的に学習できるかどうかがポイントとなるでしょう。
試験日程
第二種電気工事士の試験は、年2回開催されており、上期試験と下期試験に分けられています。上期試験の学科試験については、CBT方式が4月下旬から5月上旬、筆記方式が5月末頃開催されます。そして、技能試験は7月の下旬頃に行われることが一般的です。
また、下期試験の学科試験は、CBT方式が9月下旬から10月上旬、筆記方式が10月末頃に行われます。また、技能試験は12月の下旬頃であり、ちょうどクリスマスあたりに開催されています。
第二種電気工事士 実技試験の詳細
第二種電気工事士の資格取得を目指ししているものの、難しそうといったイメージがあり、なかなかチャレンジできないと思われている方もいるでしょう。
ただ、第二種電気工事士の資格は、独学であっても十分に合格を目指せます。ここでは、第二種電気工事士の試験範囲や実技試験のポイントを詳しく見ていきましょう。
試験範囲
第二種電気工事士の実技試験は、13課題のうち1課題が出題されます。ケーブルや器具が配布され、出題内容通りに作業を行えるかどうかが試験となります。試験時間は40分であり、筆記用具や時計のほか、電動ではない作業用工具を持ち込まなければなりません。
また、第二種電気工事の実技試験は、「電気の接続」「配線工事」「接地工事」など、計9つの範囲から出題されますが、どういった課題なのかが事前に公表されるのが特徴です。あらかじめ課題が公表されることから、しっかりと時間をかけて準備しましょう。
実技試験のポイント
第二種電気工事士の実技試験は40分であり、時間切れにならないためにも効率的に作業する必要があります。そのためには、事前に公表されている単線図に加え、設問に記載されている施工条件を確認し、時間を意識して作業することがポイントです。
合格のポイントとしては、「欠陥なく」作業できるかどうかです。単線図と施工条件を確認し、単線図を複線図に書き直すところからはじめるのがいいでしょう。そして、複線図ができたら、実際の作業を進めていき、時間を確認しながら、欠陥なく作品を完了させます。
実技試験に合格するためには?
第二種電気工事士の実技試験の時間は40分であり、しっかりと準備をしたうえで、効率的に作業を行う必要があります。また、実技試験では、施工技術に加え、欠陥なく作業を行えるかがチェックされることから、工具を揃えて試験対策することが大切です。
ここでは、第二種電気工事の実技試験に合格するために押さえておきたい3つのポイントを詳しく見ていきましょう。
実技試験の特徴を知る
実技試験に合格するためには、まず試験がどういったものなのかを詳しく理解しておく必要があります。過去にどういった内容の課題が出題されているかを確認しておきましょう。
過去の問題を確認することで、問題の傾向を理解でき、対策が取りやすいといったメリットがあります。さらに、より実践的な問題に触れられることから、試験本番をイメージしやすいといった利点もあるでしょう。
なお、過去問や教材だけでなく、インターネットなどから、実技試験の情報を集め、実際に出された問題と、その回答例や解説も併せて確認しておくことをおすすめします。
必要なものを揃える
第二種電気工事士の実技試験では、受験者が工具を持参しなければなりません。最低限必要な工具は以下の通りです。
- ペンチ
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- 電工ナイフ
- スケール
- ウォーターポンププライヤ
- リングスリーブ用着圧具
そのほか、電動工具以外であれば、どのような工具でも持ち込めるため、効率的に作業を行うためにも必要な工具を準備しておきましょう。
ただし、試験会場によっては作業机が狭いことがあり、道具を置いておくスペースを十分に確保できないケースも少なくありません。したがって、当日は道具入れ(腰袋)を利用し、作業しやすいようにスペースを確保することが大切です。
なお、腰袋の着用に慣れていない方は、日ごろから腰袋を付けて作業し、慣れておくことをおすすめします。
実際に練習を重ねる
第二種電気工事士の実技試験は40分しかないので、しっかりと準備して効率的に作業する必要があります。とはいえ、実際の作業に慣れていない場合は、40分で作品を完了させることが難しいケースもあるでしょう。
最初のうちは、1時間や1時間半かかることも珍しくなく、何度も練習して作業時間を短縮させることが大切です。反復して練習することで、作業の工程やコツがわかるようになり、自然に作業時間を短くできるでしょう。
なお、実技試験の対策は独学でもできますが、実際に電気を使う場合は、危険が伴う可能性があるため、電気工事士の資格を持った方に同席してもらうか、作品を確認してもらうことをおすすめします。
試験の合格率・難易度は?
第二種電気工事士の資格は、独学でも十分に合格を狙えます。ただ、実際の合格率や難易度が気になる方も多いのではないでしょうか。
第二種電気工事士の昨今の合格率を見てみると、筆記試験が約60%以上、技能試験が約70%以上であり、合格率が高いことがわかります。なお、技能試験よりも筆記試験の合格率が低いため、しっかりと筆記試験対策を行うことも大切です。
第二種電気工事士を取得するメリット
第二種電気工事士は、筆記試験および技能試験ともに、約60%以上の合格率であり、独学でも十分に目指せる資格です。そのため、スキルアップやキャリアアップを目指し、第二種電気工事士の資格を取得したい方も多いのではないでしょうか。
ここでは、第二種電気工事士の資格を取得する代表的な3つのメリットも詳しく見ていきましょう。
現場代理人になることができる
第二種電気工事士の資格を取得していれば、電気工事の現場において、現場代理人になることが可能です。そもそも、現場代理人は現場監督のような存在であり、図面通りに電気工事が行われているか、作業の手順や方法が適切かどうかなどを確認するのが主な業務です。
第二種電気工事士の資格があれば、電気工事の現場において一定の権限を持つことができ、さまざまな現場でたくさんの経験を積むことが可能です。そして、さらなるスキルアップやキャリアアップを目指せるでしょう。
収入アップや昇進が期待できる
第二種電気工事士は、現場における監督のような存在になれることから、業者によっては資格保有者に対して特別手当を付与しているケースがあります。さらに、転職時においては、資格未保有者と保有者とでは、年収に違いがあることも珍しくありません。
また、すでに電気工事を扱う企業で働いている場合も、第二種電気工事士の資格を取得すれば収入アップを見込めるほか、昇進を期待できることもあるでしょう。第二種電気工事士の資格を取得することで、収入アップという経済的な面でなく、役職に就けるといった恩恵を受けられる可能性が高まります。
転職に有利になる
第二種電気工事士の資格を保有していれば、電気工事関連企業への転職活動をスムーズに行えるでしょう。仮に、電気工事の実務経験がなかったとしても、第二種電気工事士の資格を保有していれば、一定の電気知識と施工技術が備わっていると判断されるため、転職が有利になることがあります。
また、建設業界など、電気工事とは異なる業種においても、第二種電気工事士の資格を取得している人は重宝される可能性が高いです。
第二種電気工事士の資格を取得すれば、電気工事の現場において一定の権限が付与されるほか、収入アップやキャリアアップなど、さまざまな恩恵を受けられるでしょう。
まとめ
第二種電気工事士の試験は、筆記と実技の2つの試験に合格しなければなりません。昨今は、実技試験について、事前に出題範囲が公表されることから、準備期間を確保しやすいのが特徴でしょう。
また、合格率が60%以上であることから、時間をかけてしっかりと対策をすれば、独学でも試験合格を目指すことが可能です。過去問や教材を用意し、出題傾向を把握したうえで、反復練習を行うなどの対策を行い、試験に備えましょう。