職長・安全衛生責任者能力向上教育とは?対象者から講習の内容、受講方法まで解説!

職長・安全衛生責任者能力向上教育とは、企業において作業員や社員の安全管理のために必要とされる教育カリキュラムです。

建築業においては現場作業にて労働災害が発生する危険性も高く、安全管理は特に慎重に行われなければなりません。

この記事では、職長・安全衛生責任者能力向上教育の概要や対象者、職長・安全衛生責任者教育との違いや職長・安全衛生責任者能力向上教育の受験資格やカリキュラムについて解説します。

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職長・安全衛生責任者能力向上教育とは

建設業界では機械設備などが頻繁に変更されたり、働く環境が変化しやすいです。

たとえば働く人材が高齢化したり、外国人労働者が増えるなどして変化が著しく、それを契機とする事故や労働災害が発生しています。

建築現場は事故が起こりやすい場所であることを踏まえ、更なる安全衛生管理を目指して実施されるのが職長・安全衛生責任者能力向上教育です

職長・安全衛生責任者能力向上教育の対象者

職長・安全衛生責任者能力向上教育の対象者は、職長・安全衛生責任者のポジションについている人です。

それぞれのポジションについて解説します。

1. 職長

まず職長とは労働安全衛生法によると「現場で働く労働者を指導・監督する役割」と定義されています。

一般企業ではチームリーダーと呼称されるケースも多いでしょう。

建築現場においては、工事作業の指揮監督や安全管理、品質管理、経費管理などを実施する役割です。

また職長は現場作業員の間に入ってコミュニケーションを取ったり、万が一近隣からクレームが発生した場合に表に立って対応する役割も担います。

建設現場において作業監督を実施する立場であり、さまざまな業務を管理する重要な仕事です。

2. 安全衛生責任者

安全衛生責任者とは企業において、労働災害の防止のために設置される役割です。

建設現場の規模が一定を超えた場合は「統括安全衛生責任者」を専任し、責任者以外の請負人は「安全衛生責任者」を選定する必要があります。

安全衛生責任者は労働災害につながりそうな状況を予測し、その予防策を取るのが仕事です。

現場には複数の業者の職人が出入りするため、関係会社や従業員との連絡、調整もおこないます。

職長・安全衛生責任者能力向上教育と職長・安全衛生責任者教育の違い

職長・安全衛生責任者能力向上教育と、職長・安全衛生責任者教育の違いを説明します。

名前が非常に似ていますが、この2つは全く別のカリキュラムです。

職長・安全衛生責任者教育は、職長・安全衛生責任者がポジションについた最初に受ける講習です。

職長・安全衛生責任者教育のカリキュラムは、以下の通りとなっています。

  • 作業方法の決定及び労働者の配置に関すること(2時間)
  • 労働者に対する指導又は監督の方法に関すること(2.5時間)
  • 危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること(4時間)
  • 異常時等における措置に関すること(1.5時間)
  • その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること (2時間)
  • 安全衛生責任者の職務等(1時間)
  • 統括安全衛生管理の進め方(1時間)
引用:職長・安全衛生責任者教育 講習会のご案内

一方で職長・安全衛生責任者能力向上教育は、職長・安全衛生責任者が従事から5年経過したタイミングや、機械設備が大幅に変更されたタイミングで施される再教育を意味します。

職長・安全衛生責任者能力向上教育の概要

基本的に職長・安全衛生責任者能力向上教育は職長・安全衛生責任者として従事して5年経過した方、また機械設備などが大きく変更された場合は、受講が推奨されているのでぜひ受講しておきましょう。

ここからは職長・安全衛生責任者能力向上教育の受験資格や教育内容、受講方法や受講料について詳細を解説します。

教育を受ける前に自分に受講資格があるかどうか、教育内容や準備する資料や費用について理解しておきましょう。

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受験資格

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受験資格について解説します。

職長・安全衛生責任者能力向上教育は、職長・安全衛生責任者教育を受講してから、概ね5年以上経過した人が対象です。

受講機関に制限はありませんが、職長・安全衛生責任者教育を受けていることを証明するために「修了証」のコピー、または左上にある受講番号を申込時に提示する必要があります。

また上記の条件以外でも、機械設備などに大幅な変更が生じた場合に職長・安全衛生責任者は職長・安全衛生責任者能力向上教育の再受講が推奨されています。(出典:建設業における職長等及び安全衛生責任者の再教育

上記いずれかに当てはまる場合は、職長・安全衛生責任者能力向上教育を受講して、安全管理や職長としての意識を高め、知識をアップデートしておきましょう。

職長・安全衛生責任者能力向上教育の内容

職長・安全衛生責任者能力向上教育の内容について解説します。

科目範囲所要時間
職長等及び安全衛生責任者として行うべき労働災害防止に関すること●建設業における労働災害発生状況
●労働災害の仕組みと発生した場合の対応
●作業方法の決定及び労働者の配置
●作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法
●異常時等における措置
●安全施工サイクルによる安全衛生活動
●職長等及び安全衛生責任者の役割
2時間
労働者に対する指導又は監督の方法に関すること●建設業における労働災害発生状況
●労働災害の仕組みと発生した場合の対応
●作業方法の決定及び労働者の配置
●作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法
●異常時等における措置
●安全施工サイクルによる安全衛生活動
●職長等及び安全衛生責任者の役割
1時間
危険性又は有害性等の調査等に関すること●建設業における労働災害発生状況
●労働災害の仕組みと発生した場合の対応
●作業方法の決定及び労働者の配置
●作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法
●異常時等における措置安全施工サイクルによる安全衛生活動職長等及び安全衛生責任者の役割
30分
グループ演習以下の項目のうち1以上について実施すること。●災害事例研究●危険予知活動●危険性又は有害性等の調査及び結果に基づき講ずる措置2時間10分
5時間40分
出典:職長・安全衛生責任者能力向上教育(再教育)

職長・安全衛生責任者能力向上教育のカリキュラムは以上のとおりです。

職長・安全衛生責任者能力と内容は似ていますが、所要時間が短縮されています。

また職長・安全衛生責任者能力と違い、2日間ではなく1日で実施されます。

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受講方法

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受講方法は、以下の2つです。

リソースの種類
  • 全国各地の対面講習
  • オンライン講習(eラーニング・Zoom)

対面講習は全国各地で開催されているため、日程を合わせて申し込みしましょう。

開催場所が多く、また対面のため直接わからないことを質問できるなど、対面ならではのメリットがあります。

一方で開催日程が合わない、場所が遠いなどの事情で受講しづらい方もいるでしょう。

その場合は、オンライン講習を受講しましょう。

オンライン講習であれば、時間や場所を選ばず自分のペースで職長・安全衛生責任者能力向上教育を受講できます。

ただしオンライン講義は対面と違って、その場で質問ができません。

不明点などについては、自分で調べて解決する必要があります。

また顔認証システムを採用しているため、少し離席したりしただけで受講していないと見なされる可能性もあります。

受講は集中できる環境で行いましょう。

受講の流れも簡単に説明しておきます。

受講の方法はFAXまたはPCから申し込みを実施し、その際に職長・安全衛生責任者能力向上教育の修了証を添付します。

申し込みが受理されると受講票をFAX・郵送、またはPDFで受け取れるので、受講料を支払いましょう。

受講料の支払い後に講習会を受講して、修了証を受け取れば受講完了です

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受講料

職長・安全衛生責任者能力向上教育の受講料は、実施業者によって異なります。

費用相場としてはテキストの購入代金を含めて10,000円から13,000円程度が相場となっています。

少々高額ですが、現場の安全管理における実践的な知識を学ぶチャンスなので、ぜひ受講しておきましょう。

職長・安全衛生責任者能力向上教育に関するよくある疑問・質問

職長・安全衛生責任者能力向上教育に関して、よくある質問や疑問を紹介します。

受講前に不安を解消してから受講しましょう。

Q1. 職長・安全衛生責任者能力向上教育を受講しないとどうなる?

職長・安全衛生責任者能力向上教育はあくまで受講が推奨されているだけなので、受講しなくても罰則等はありません。ただし、国として5年に1度の受講を推奨している以上は受講した方が良いでしょう。

万が一受講しないと、取引先が修了証を提出できない人員を職長・安全衛生責任者に選定することを許可してくれないなどのデメリットが起こり得ます。

Q2. 実技はある?

職長・安全衛生責任者能力向上教育に実技はありませんが、グループ演習が行われます。

Q3. 受講する上で必要なものは?

職長・安全衛生責任者能力向上教育を受講するうえで必要なものは、職長・安全衛生責任者教育の修了証です。受講機関は問われないので、用意しておきましょう。

まとめ

職長・安全衛生責任者能力向上教育は、現場の安全管理を行うために必要なカリキュラムで、国が5年に1度の受講を推奨しているものです。

職長・安全衛生責任者教育を受けて5年経過した方、機械設備に大きな変更が生じた場合は受講しましょう。

職長・安全衛生責任者の受講は全国で開催されており、日時が合わなければオンライン受講も可能となっています。

現場の安全管理意識を高め、より良い現場管理や効率的作業を実施するうえでも、職長・安全衛生責任者を受講しましょう。

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