ハウスメーカーとは?転職で前職の経験は生かせる? 未経験者は不利?

少子高齢化が進む一方で、ステイホームによる「暮らしの見直し」という意識は強まっています。

今回は暮らしの土台となる家づくりのプロ「ハウスメーカー」の仕事内容と平均年収、転職事情について詳しくお伝えします。転職成功者の前職、未経験者が有利になる資格の種類もまとめました!

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ハウスメーカーとは? 工務店との違い

ハウスメーカーと工務店の違い

ハウスメーカーは住宅を販売する会社です。日本に定着したのは戦後になってからで、当時のハウスメーカーが画期的だったのは以下の2点。

1.鉄骨やプラスチックの工業材料を建築資材として大量生産する

2.あらかじめ工場でユニット化してから現場で組み立てる

それまでの建築現場では大工や職人がいちから資材を加工していたので、ハウスメーカーによるプレハブ工法や機械プレカットという技術の登場は、住宅建築の工期を一気に短縮させました。

ハウスメーカーの特徴は、自社で開発もしくは規定に沿った建築資材・工法に統一することにより、世界中どこでも同じ品質の住宅を提供できることです。ハウスメーカーの売上高と従業員数のランキングを見てみましょう。2021年から2022年の調査結果です。

【ハウスメーカーの売上高と従業員数】

順位売上高従業員数
1位大和ハウス工業44,395億円大和ハウス工業16,147人
2位積水ハウス25,898億円積水ハウス15,017人
3位飯田グループHD13,869億円旭化成8,646人
4位住友林業13,859億円住友林業5,091人
5位旭化成ホームズ2,381億円タマホーム3,198人

出典:業界動向

ハウスメーカーと工務店・ビルダーの違い

ハウスメーカーとよく混同される業種に工務店とビルダーがあります。

ハウスメーカから見た工務店には下記の2つの側面があります。

1. 地域に密着した小中規模の建築会社
2.ハウスメーカーの下請け会社

外部から職人を集めてマネージメントすることがメインなので、直接雇用している社員は数人から十数人の場合が多いです。

ビルダーにも下記の2つの意味があります。

1.ハウスメーカーと工務店の中間規模の建築会社
2.土地と家をセットで販売する建売住宅の会社

規模によって地域ビルダー、ハウスビルダー、ホームビルダー、パワービルダーなどと呼ばれます。

ハウスメーカーの仕事内容を職種別に解説!

ハウスメーカーの仕事内容

ハウスメーカーの仕事は、営業、設計、施工管理、事務、経理、技術、生産などに分けられます。企業によって、さらに役割を分業化しているケースもありますが、大まかな仕事内容は下記のとおりです。

営業部門

  • 飛び込み営業はほとんどありません。自社サイトや不動産紹介サイトからのリアクション、カタログやチラシからの問い合わせ、モデルルームを見に来た人を見込み客としてアプローチします。
  • 大手ハウスメーカーのノルマは毎月1棟、中堅ハウスメーカーは3ヶ月で2棟といわれています。また、年間〇億円といった金額がノルマになっている場合もあります。
  • 施主(お客様)と何度も打ち合わせをして、外観・間取り・設備をヒアリングして設計士に伝える他、予算に応じて住宅ローンや税金の相談にも乗ります。
  • 建築中の現場を見に行きたい施主は多いといわれています。工事現場は危険なので、あらかじめ施工管理技士に了承を取った上で同行します。
  • 引き渡し後の雨漏りなど、クレーム対応と業者の手配も営業の仕事です。
  • 施主との打ち合わせは土日祝日が多いため、公休日は平日となるでしょう。

設計部門

  • 営業からの伝達、または営業と施主の打ち合わせに同席して要望をヒアリングします。
  • 基本的に意匠設計は行いません。あくまでも提案したプランの規格住宅の間取りを許容範囲内で調整します。
  • 使用する資材や部材が決まっているため、自社工場に連絡してサイズや数値を細かく打ち合わせします。
  • (1)基本設計(2)実施設計(3)CAD化の順番で作業します。(3)については、大手の場合CADオペレーターが補助してくれることが多いです。圧倒的に内勤業務ですが残業はあります。
  • 着工してからは、施主・営業・工場との打ち合わせに施工管理技士が加わるため、打ち合わせの機会が非常に多い仕事といえます。

施工管理部門

  • 複数の現場を掛け持ちするケースが多いため、現場の下請け業者と常にコミュニュケーションを欠かさないことが大切です。
  • 施主のヒアリングは主に営業がするので、直接クレーム対応することは少ないでしょう。
  • 担当現場が増えると、資材の調達や役所への届出書類の作成も増えます。大手の場合は事務職がアシストしてくれます。
  • どのような状況の現場でも、自社の建設規格に沿った工程を順守しなければなりません。
  • 自社で新しい素材、資材、工法を開発した際は、いち早く研修を受けて学び、現場の職人が滞りなく実践できるよう指導します。

事務職

  • データ入力、在庫管理、来客や電話の応対など一般的な事務業務。
  • 営業のサポート業務として、自社サイトの管理やモデルハウスの受付、パンフレットやDMの送付。
  • 設計士と施工管理技士のサポート業務として、各種申請書類の作成や現場で撮影した施工記録画像の管理。

経理部門

  • 財務・経理業務。どちらも一般的な会計業務です。
  • 積算業務や建設業経理。どちらも建設業界特有の業務です。

技術職

  • 大手のハウスメーカーでは、建築部材や工法を研究・開発する施設を構築しています。
  • 構造実験・環境実験・防耐火構造試験などを行います。

【例】

大和ハウス工業の研究施設は奈良県のテクノ・ラボ、積水ハウスは京都府の総合住宅研究所、旭化成ホームズは静岡県の住宅総合技術研究所。

生産ライン部門

  • 自社工場で規格化したパネル、ウレタンフォームの製造、サッシ取付け、木材のプレカットなどを行います。

ハウスメーカーへの転職事情

ハウスメーカーへの転職

ハウスメーカーは未経験者や異業種からの転職が珍しくありません。設計部門、施工部門、会計部門については資格を持っている方が有利ですが、営業部門の間口は比較的開かれています。

ただし、大手のハウスメーカーの営業は基本的に大卒が、技術職なら高専や専門学校卒が条件となるでしょう。

ここでは、企業の公式サイトから、キャリア採用(中途採用)された正社員の前職と業務内容を紹介します。

参照した企業は、大和ハウス・一条工務店・積水ハウス・飯田HDの東栄住宅と一建設・タマホーム・ヒノキヤグループです。

【キャリア採用の例】

前職前職の業務内容
営業部門ハウスメーカー(他社)・精密機械を扱う会社・ブライダル会社・自動車販売・飲食店・スポーツクラブ・調剤薬局・家電量販店営業・プログラマー・施工・プランナー・接客・インストラクター・事務職・店舗運営
施工部門ハウスメーカー(他社)・ゼネコン建設会社・電気工事会社・地域密着型工務店施工管理士・現場監督・大工・大規模修繕工事・鉄筋コンクリート施工管理
設計部門ハウスメーカー(他社)・設計事務所・地域密着型建設会社で設計士・地域密着型工務店設計士・受付事務・宿泊施設の改修工事

住宅業界未経験者や別のハウスメーカーから転職するケースも多々ありました。ただ、ハウスメーカーによって建築の構造や工法が異なるため、前職の建築知識だけでは通用しません。経験年数に関わらず、新たな知識の習得は常に必須といえます。

【ハウスメーカーによる構造や工法の違い】

構造・工法主な企業の例
木造軸組工法住友林業・一条工務店・積水ハウス・アキュラホーム・タマホーム
2×4工法三井ホーム・住友不動産・スウェーデンハウス・三菱地所ホーム
木質系ユニット工法ミサワホーム(木質系)・ヤマダホームズ
軽量鉄骨構造積水ハウス・セキスイハイム・大和ハウス・トヨタホーム
重量鉄骨構造旭化成ホームズ・ヘーベルハウス
鉄骨系ユニット工法セキスイハイム・トヨタホーム・ミサワホーム
鉄筋コンクリート造(RC)大成建設ハウジング・三菱地所ホーム

ハウスメーカーの年収

ハウスメーカーの年収

国税庁による2021年度「民間給与実態統計調査」では、職種を問わない日本人の平均年収443万円でした。職種を建設業に絞ると、平均年収は511万円にアップします。ちなみに、建設業は14分類された職業別平均年収の第6位になります。

また、平均年収は勤務先の規模によっても変動します。地域密着型の工務店に多い従業員数1人から10人未満の小規模事業所は357万円、5000人以上は515万円にアップします。

続いてハウスメーカーの2021年から2022年の平均年収ランキングを見てみましょう。売上高と従業員数の順位が高ければ年収も高いとは限らないようです。

【ハウスメーカーの平均年収と売上高・従業員数】

※積水化学工業は住宅事業のみ

順位平均年収売上高従業員数
1位積水化学工業897万円7位6位
2位大和ハウス工業884万円1位1位
3位住友林業872万円4位4位
4位ウエストHD852万円19位21位
5位積水ハウス799万円2位2位

出典:業界動向

なお、転職・求人サイトの統計によると、大中小規模すべてのハウスメーカーの平均年収は427万円でした。さらに職種別に絞り込むと、施工管理技士が442万円、設計士が436万円となります。

営業の平均年収は428万円ですが、1棟につき数万円のインセンティブが想定されますので、下記の金額は営業成績によって変動するものです。

【ハウスメーカー営業職の地域別平均年収】

北海道・東北422万円九州・沖縄399万円
関東443万円中国390万円
東海431万円関西402万円
四国405万円甲信越・北陸414万円

ハウスメーカーに転職する際に有利になる資格

ハウスメーカーで役立つ資格

ハウスメーカーに転職する際、有利になる定番の資格を下記にまとめました。

一般的に「家を買う」という経験は人生に何度もありませんので、名刺に頼りがいのある資格が記載されていることは顧客への大きなアピールポイントになります。

宅地建物取引士

宅地(土地)と建物を取引する際に必要な資格。もし、施主が自分の所有地に新築の家を建てる場合は不要ですが、自社の土地に建てる場合、いわゆる建売住宅を販売する際は必要となります。

・住宅ローンアドバイザー

住宅ローンの商品知識、支払の計算、繰り上げ返済や目的別借換えの知識、住宅にまつわる税金などをアドバイスする資格。

・FP技能士(ファイナンシャルプランナー)

住宅ローンアドバイザーは住宅に特化した知識ですが、ファイナンシャルプランナーは資産運用、保険、年金、相続についてもアドバイスできます。実施機関は2つありますが内容は同じです。

国家検定のFP技能士2級を取得した後、AFPを経てCFPを取得すれば最上位のファイナンシャルプランナーとなります。どちらも実施機関はNPO法人日本FP協会です。

AFP資格FP技能士2級に合格していることが条件、研修と継続教育を受け、2年ごとに更新する義務がある。
CFP資格AFP研修を修了していることが条件、世界的に通用する上級FP資格。

・インテリアコーディネーター

家具や照明、キッチンなどを総合的にアドバイスする資格。ハウスメーカーによって、正社員のインテリアコーディネーターが在籍しているところと、施主の希望があれば提携先を紹介するところに分かれます。この違いは企業規模に関係ありませんので、面接時に確認しておきましょう。

・ライフスタイルプランナー

輸入住宅を扱うハウスメーカーで有利になる資格。インテリアだけでなく、ガーデニングやエクステリアも含めて欧米の生活様式を提案します。輸入住宅のハウスメーカーにはスウェーデンハウス、セルコホーム、三井ホームなどがあります。

建築士

1級、2級、木造建築の3種類がありますが、主に戸建て住宅を対象とした中堅ハウスメーカーなら2級で対応できます。木造建築士は木造建築の知見が特に深いと認められますから2級とセットで取得すればムダにはなりません。

建築施工管理技士

施工管理技士は7種類の業種に分類されます。一般的にハウスメーカーの施工管理は建築施工管理技士を指すことが多いです。

大手になるほど募集される種類は増え、建設会社で土木施工管理技士が人気なのに対し、ハウスメーカーでは電気工事施工管理技士が重宝される傾向にあります。

今後役に立つ新しい資格

2025年よりすべての住宅に省エネ基準の適合が義務化されるため、すでに多くのハウスメーカーが省エネ効果を考慮した「ZEH(ゼッチ)住宅」や「スマートハウス」への取り組みを始めています。

「ZEH(ゼッチ)住宅」と「スマートハウス」は、最近の住宅雑誌で必ず目にするワードです。誰にでもわかりやすい説明と的確な導入のアドバイスができると強みになるでしょう。

・スマートマスター

省エネ住宅のZEH、省エネシステムHEMS、モノのインターネットIoTを活用したスマートハウスの構築をアドバイスする資格。

・SDGsハウジング・プランナー(旧ZEHアドバイザー)

ZEH住宅の基準、施工ポイント、法律、補助金や税金についてアドバイスする資格。また、災害時や不動産トラブルを解決するための「ADR調停人専門家」としても認定されます。

・太陽光発電アドバイザー

太陽光発電パネル設置に関する費用、運用、行政上のアドバイス、見積りなどを行います。導入後のトラブル解決支援として「ADR調停人専門家」としても認定されます。

・+DX認定資格

DXの基礎知識と体系的な理解を得られます。難易度が低いため、デジタル初心者にはおすすめの資格です。

・DX検定

デジタル技術全般の知識やリテラシーに関する問題が出題され、スコア別にスタンダード、エキスパート、プロフェッショナルのレベルで認定されます。

大手ハウスメーカーでは遠隔で施工と品質を管理するウェアラブルカメラ(身に着けるカメラ)や、360°カメラの防犯対策を現場に取り入れるケースが増加しており、DX人材の社内育成にも力が入れられています。

そのためDXにかかわる資格は、なるべく早く取得しておくことをおすすめします。

まとめ

ハウスメーカーは、お客様の記念すべきマイホームの誕生に立ち会える喜びと、建物作りの喜びを実感できる仕事です。

住宅業界の未経験者や同業他社からの転職にも寛大ですので、これからキャリアチェンジを考えている方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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