法面工事(のりめん)とは?主な工法と費用、必要な資格について紹介

「のり面工事とはどのような工事をするのだろうか?」

「のり面工事で使用される工法が知りたい」

「のり面工事を行うのに資格はいるのだろうか?」

このように、のり面工事について疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

のり面工事とは、人々が安全に生活できるように、生活圏内や居住地に隣接する斜面などを工事することです。一口でのり面工事と言っても、複数の工法があり現場の状態や周辺環境によって使いわける必要があります。

本記事では、のり面工事の概要や工法、工事費用、必要な資格などを詳しく解説します。

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のり面工事とは

のり面工事とは、建築・土木工事において斜面の崩落や崩壊、落石などを防ぐために行う工事のことです。

日本国土の大半は山間地が占めており、そこで住宅開発や道路工事、鉄道工事を行うと多くの場合で斜面・のり面が生まれます。土や岩が剥き出しの斜面では、災害によって地すべりや崩落などを起こす可能性が高く、人々の生活に悪影響を与えないように対策する必要があります。

のり面工事の概要と斜面との違いについて詳しく解説します。

土木工事については、以下で詳しく解説しているので、参考にしてください。

のり面の崩壊や落石を防ぐための工事

のり面とは、道路工事や住宅・マンションなどを建築する際に行う造成工事で発生した斜面のことです。

土地の造成を行う際は、土地の状態や周辺環境の状況、建築基準法などを考慮して、切土や盛土を行い土地に高低差を作るケースがありのり面工事が必要となります。また、対象地に隣接して山があるような場合も注意が必要です。切り出した斜面のままや山のままでは、雨や災害によって地すべりや崩落、落石の危険性があるからです。

人々が安全に利用したり暮らしたりするために、のり面工事は欠かせません。

のり面と斜面の違い

のり面は斜面の一種ですが、宅地として利用できません。つまり、のり面の上には、建物や倉庫などが建てられないということです。

一方、斜面は、傾斜のついた土地のことを指します。山を切り崩して造成した大型分譲地では、斜面になっている場所も少なくありません。のり面と異なり、宅地として活用できるため、斜面に盛土や切土などの造成工事を加えて、建物を建築できます。

のり面工事の種類と工法

のり面工事の種類と工法には、以下の3つがあります。

のり面工事の種類特徴効果
植生工植物の種子や苗木を育て、のり面表層部分の保護と安定化を目指す工法。
・植物が成長することで、のり面の表面を雨風から防御し、侵食や風化を抑制する。
・植物が根を張ることで、土砂崩れ防止になる。
構造物工モルタルやコンクリート、鉄柵などを用いて、のり面の補強・保護を行う工法。・雨風の影響を受けやすい土砂や軟岩の保護に適している。
排水工降雨や地表水、浸透水を排水するための排水溝を設ける工事のこと。のり面の表面を流れる雨水や土中の地下水を排出する役目があり、土砂崩れや崩壊を防止できる。

それぞれ詳しく解説します。

植生工

植生工とは、植物の種子や肥料、水などを混ぜた基材を撒いたり、苗木を植えて植物を繁殖させたりする工法のことです。のり面の表層部分の保護と安定化ができます。

植物が成長することで、のり面を覆い隠してくれるため、雨風から守る役目を果たし、のり面の侵食や風化を防御・抑制できます。

また、植物が根を伸ばし土地に定着することで、土砂崩れの防止に役立つのです。

景観や自然環境の保全、温暖化対策にも有効でほかの工法と組み合わせることも可能です。

植生工には、主に以下のような工法があります。

  • 植生基材吹付工
  • 種子散布工
  • 植生マット工
  • 客土吹付工
  • 厚層基材吹付工

地質や自然環境、周辺環境、気候、施工時期などを考慮して、最適な工法を選択する必要があります。

構造物工

構造物工とは、モルタルやコンクリート、鉄柵などを用いて、のり面の補強・保護を行う工事のことです。

のり面の地質が土砂や軟岩などで形成されている場合、雨風による風化の影響を受けやすく崩れる可能性があります。また、植生工では植物が根付かない可能性が高いため、このようなケースでは構造物工を用いられることが多いです。

崩壊や崩落の対策として、地中深くにアンカーや杭などを埋め込むケースもあります。

排水工

排水工とは、降雨や地表水、浸透水を排水するための排水溝を設ける工事のことです。

のり面に流れる雨水や地下水は、土に染み込むことで崩壊や風化、侵食につながりのり面崩壊の原因になります。

しかし、排水溝を設けることで土中の水分を適切に排出し、土砂崩れや崩壊を防ぐことが可能です。

のり面工事の費用

のり面工事に必要な費用は、場所や立地、依頼する業者によって異なります。擁壁工事業者の費用を調査し、おおよその相場を算出しているので参考にしてみてください。

1㎡あたり1〜10万円が相場

一般的な擁壁工事では、1㎡あたり1万〜10万円ほどで、企業によって差が大きい傾向にあります。

例えば、高さ3m、幅30mの擁壁を作る場合には、下記が費用相場になります。

(3×30=90)×10,000〜100,000=90万円〜900万円

ある土木施工会社で、「高さ3m、RC擁壁、工事延長10m」の擁壁工事を行った場合の費用例をあげてみました。

金額内訳と内容
仮設準備工事345,000円・測量・交通整備・仮設トイレ・仮設電気・仮設水道 など
土工事1,358,038円・掘削工・埋戻し工・残土処分工 4トンダンプ・山留め工 など
擁壁工事1,379,321円・型枠工・拾コンクリート工・底版コンクリート工・壁コンクリート工・鉄筋工・足場工 など
技術管理費950,000円・工作物確定申請・地盤調査費用・技術職員給与・測量機材使用料
合計(消費税込み)4,233,977円1mあたりの工事金額=423,398円

のり面工事も擁壁工事と同様に、地盤調査や仮設準備などが必要です。

地盤の状態や周辺の道路環境によって費用が上下するので、複数の会社に見積もりを依頼し比較検討するのがおすすめです。

補修やメンテナンスは1〜2万円が目安

のり面工事は、一度造成して終わりではありません。

ひび割れや隙間の変色、苔の被害などの問題があると補修やメンテナンスをする必要があります。メンテナンス費用は、1㎡あたりおよそ1万〜2万円です。万が一、やり直しや作り直しが必要な場合は、のり面の新設と同等の費用がかかります。

補修やメンテナンスは、具体的な補修箇所と補修方法、費用を確認するようにしましょう。新設する時と同じように、複数社に見積もり依頼をして、信頼できる会社を見つけることが大切です。

補助金や助成金が使用できる場合がある

自治体によっては、のり面工事をする際に補助金や助成金が使えるケースがあります。

対象となる工事内容や助成金額は自治体によって異なるため、各自治体に工事内容を伝えて、助成金が受けられるか確認してみましょう。

例えば、東京都品川区の場合は、以下のような助成金があります。

【概要・要件】
自然のかげ地や古くて傷んだ擁壁に対して安全化への最大の効果を発揮する、擁壁改修工事費の一部を助成することで、災害に強いまちづくりを目指す。
【主な補助対象者】
・がけ、擁壁の所有者で個人の方
・マンション管理の適正化推進に関する法律第2条第3号に規定する管理組合
・中小企業基本法第2条に規定する中小企業者・住民税を滞納していない方
【対象となるがけ・擁壁】
・東京都が指定した急傾斜地崩壊危険箇所
・区内の道路
・公共施設に面する自然斜面、大谷石造等擁壁
【補助金額】
​​・区内の急傾斜地崩壊危険箇所の擁壁改修工事
工事費の 1/3 (上限500万円)

・道路・公共施設に面する自然斜面、大谷石造等擁壁改修工事
工事費の 1/3 (上限200万円)

参考:「がけ・擁壁 改修工事費の助成制度をはじめました。」|品川区

のり面工事に必要な資格と難易度

のり面工事を行うのにどのような資格が必要なのか気になっている人も多いのではないでしょうか。

のり面工事に必要な資格と難易度を以下の表にまとめました。

資格名概要難易度
のり面施工管理技術者一般社団法人全国特定法面保護協会が認定する民間資格高い、例年の合格率が約15%〜25%。
土木施工管理技士国土交通省が管轄する、土木工事における施工管理の国家資格1級・2級ともに第二次検定の難易度が高い傾向にあり。
2021年度の試験結果を参考にすると、1級では第一次検定で60.6%、第二次検定で36.6%。
2級は第一次検定で70.3%、第二次検定で35.7%という結果が出ている。
コンクリート技士日本コンクリート工学会が実施する民間試験で、コンクリートに関する知識や技術を証明する資格のことです。合格率が例年30%前後

各資格について、より詳しく解説するので参考にしてください。

のり面施工管理技術者

のり面施工管理技術者とは一般社団法人全国特定法面保護協会が認定する民間資格です。

法面工事に特化した資格であり、知識と技術の向上に役立つため、のり面工事を行う施工者は、取得することでキャリアアップにつながる可能性もあるでしょう。

受験資格は、高卒で実務経験が7年以上ある、または土木工学などの指定学科で大学を卒業し実務経験が3年以上あるなどと実務経験の決まりがあります。

十分な実務経験を求められることから、資格取得が容易とは言えません。また、以下のように合格率の低さからも難度の高さが伺えます。

年度受験者数合格率
2020年474人14.1%
2021年275人26.5%
2022年462人24.5%

受験要件をクリアしている人は、自らの知識と技術の証明や向上のために資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

土木施工管理技士

土木施工管理技士とは、国土交通省が管轄している土木工事における施工管理の国家資格のことです。

施工管理の仕事は、多岐にわたり、施工計画書の作成や現場の安全管理、品質管理、工程管理、原価管理なども行います。

また、土木工事の現場では、「主任技術者」「監理技術者」の配置が義務付けられており、土木施工管理技士の資格を取得することで、それらの役割での活躍が可能です。

さらに、1級と2級に分かれており、1​級土木施工管理技士であれば、すべての土木工事で、作業工程ごとの責任者である「主任技術者」と現場の全体を指揮する「監理技術者」の両方に選任されます。

2級土木施工管理技士は1級と資格形態が異なり、試験内容が「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3種類に分かれています。この中で合格した工事のその専門分野において、作業工程ごとの責任者である「主任技術者」として施工管理の仕事に就けるのです。

土木施工管理技士の難易度は、決して簡単な試験とは言えません。2021年度の試験結果を参考にすると、1級では第一次検定で60.6%、第二次検定で36.6%です。2級は第一次検定で70.3%、第二次検定で35.7%という結果が出ています。

また受験には実務経験が求められるため、受験資格の有無を確認する必要があります。

土木施工管理技士については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

コンクリート技士

コンクリート技士とは、日本コンクリート工学会が実施する民間試験で、コンクリートに関する知識や技術を証明する資格のことです。

のり面工事の工法には、コンクリートを使用するケースも多く、コンクリート技士の知識や技術は活用できます。

ひび割れや侵食などの補修に関する知識・技術を身につけられるため、のり面や擁壁工事を行う施工者にとっては取得して損はない資格でしょう。

コンクリート技士の合格率は、例年30%前後という結果になっています。

3年以上の実務経験が求められるため、まずは土木工事や建築工事での現場で経験が必要です。

まとめ

本記事では、土木工事におけるのり面工事について詳しく解説しました。

のり面工事は、斜面の崩落や土砂災害などから守るために欠かせない工事です。

また、のり面工事の工法には、「植生工」「構造物工」「排水工」の3種類があり、地質・地盤の状態・周辺環境などを総合的に加味して、最適な工法を選ぶ必要があります。

のり面工事に関する知識や技術などの専門性を高める資格もあるため、要件を満たしている人は挑戦してみてもいいのではないでしょうか。

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