
不動産業界などへの就職や転職に有利と言われる宅建。資格の名前は聞いたことあるけど、実際にどんな資格なのか、どんな仕事ができるのかなど、詳しいことはわからないという方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、宅建士とはどんな資格・仕事なのかや、宅建士の試験の内容、将来性などについて深掘りしていきます。
宅建士の資格に興味があり調べているという方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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目次
宅建とはどんな仕事?
宅建とは、「宅地建物取引士」のこと。宅建士の資格を持っていなければできない独占業務があるほか、不動産会社では一定数の在籍者がいることが義務付けられているといった理由から、資格を持っていることで就職や転職に有利になると言われています。
宅建士にできる仕事について詳しく見ていきましょう。
そもそも「宅建(宅建士)」とは
「宅建(宅建士)」は不動産取引の専門家であることを証明する国家資格。不動産取引を公正におこなうために作られた資格です。
次の項目で詳しく解説しますが、重要事項説明など宅建の資格を持っていないとできない独占業務がある「業務独占資格」でもあります。多額のお金の取引をおこなう不動産業界でのトラブルを減らしたり、円滑な取引がおこなえるよう手助けするのが、宅建士の仕事です。
毎年20万人前後の受験者数を誇り、多くの方が目指すとても人気の資格です。
参考:宅建士とは?【業務内容・合格率・独学・資格学校情報など】|リノビズム
宅建試験を通過すると何ができる?
宅建試験に合格すると、宅建士にしかできない独占業務がおこなえるようになります。
不動産を購入する人や借りる人が、その物件について何も知らないまま取引をしてしまうと、後から想定外のトラブルや損害を被ってしまう可能性が。そうならないために、宅建士が取引物件の重要事項について内容を説明します。
ここでいう重要事項とは、登記、敷地面積、電気・ガスなどのインフラ共有設備、契約解除の方法などについてのことです。
さらに、宅建士の資格を取得することでおこなえる独占業務には、重要書類への記名押印があります。責任の所在を明らかにするために、重要事項の説明をしたうえで、重要事項書面に署名をします。そして、不動産取引が成立すると、宅建士が書面に記名し、売主と買主・借主の双方に交付する必要があります。
これらの重要事項説明の業務と重要書類への記名押印は、宅建士にしかできない独占業務となっています。
参考サイト:宅建の資格は転職に有利?メリットと仕事に活かせる業界・勉強方法を詳しく紹介|みんなの転職「体験談」。
宅建士の試験は難しい?試験内容について
年に1回、毎年10月中旬頃に47都道府県それぞれに設置された試験会場で一斉におこなわれる宅建士試験。受験資格は不問なので、誰でも受験可能です。
毎年6月に試験実施内容の告知がおこなわれ、7月頃から受験申し込みの受付が始まります。
宅建士試験の内容や難易度について深掘りします。
試験の内容について
4択のマークシート方式でおこなわれる宅建士試験。1問1点の50問の問題の50点満点で計算されます。
宅建士試験は合格基準点が決められている絶対評価の試験ではなく、受験人数や合格率の調整などのために合格点が変動する相対評価試験とされています。
宅建士試験は、以下の4種類の科目で構成されています。
- 権利関係(14問)
- 宅建業法(20問)
- 法令上の制限(8問)
- 税・その他(8問)
債券や相続など、権利関係に関する権利関係の問題。不動産に関わる取引においては、民法が適用されるので、宅建士には必須の知識です。生活に密接する内容も多く、学びやすい科目ではありますが、勉強範囲が広く学習に時間がかかります。土地や建物の権利、権利の変動に関する法令についてが主な出題範囲です。
宅建業法は最も出題数の多い科目です。宅地建物取引業法や関係法令に関する出題内容で、土地や建物の公正で円滑な取引を促進することや、宅建業・宅建士の就業関係法規などが出題されます。不動産取引の際には弱者という立場になる買主や借主を保護するために作られた法律が宅地建物取引業法。重要事項説明や免許の効力、クーリングオフなどの宅建士として働くうえでの基礎的な問題がメインで出題されます。
高さや場所など、土地ごとに定められた法令上の制限に関する科目。これらの制限は土地の評価額に大きく関わるため、宅建士の仕事をするうえで必要不可欠な知識です。
聞き慣れない専門用語が多く学習に時間がかかってしまいますが、繰り返し学習し過去問をしっかりとこなしていくことで答えやすくなってくるでしょう。
税・その他の出題範囲は、不動産取引にまつわる税金に関する問題が多い傾向にあります。固定資産税や登録免許税など、不動産に関係する各種税金の問題が出題されます。
税金の仕組みは複雑なため、学習に苦手意識を持つ方も多い分野ですが、宅建士試験で出題されるのは不動産にまつわる税金についてだけなので、覚える分量はさほど多くはありません。
関連する法律やその他の関連知識について、幅広い知識を身につけておく必要がある試験です。
試験の難易度
宅建士試験の合格率は例年15〜18%ほど。その他の国家資格と比べると難易度はそこまで高くないと言えます。
毎年合格点は変わるものの、50点満点のうち35点前後の点数を獲得すれば合格する可能性が高くなります。
直近3年間の宅建士試験の合格率や合格基準点などについて、以下の表にまとめました。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点 |
令和2年度(10月) | 168,989人 | 29,728人 | 17.6% | 38点 |
令和2年度(12月) | 35,261人 | 4,610人 | 13.1% | 36点 |
令和3年度(10月) | 209,749人 | 37,579人 | 17.9% | 34点 |
令和3年度(12月) | 24,965人 | 3,892人 | 15.6% | 34点 |
令和4年度 | 226,048人 | 38,525人 | 17.0% | 36点 |
令和2年度と3年度は新型コロナウイルスの影響により、10月と12月の2回実施されました。
いずれの年も合格率が15%ほどとなっています。司法書士等の国家試験と比べるとそれほど低い合格率ではないものの、しっかりと学習を積んで準備をしておかないと合格は難しいでしょう。
宅建合格のためのおすすめテキストについてはコチラの記事にまとめられているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
参考サイト:[宅地建物取引士試験]テキスト徹底比較!おすすめの参考書と問題集![2024年対応]|しかくのいろは
宅建を取得すると得られるメリットとは?

合格率が毎年15%程度と、決して簡単ではない宅建士の資格。合格することにどのようなメリットがあるのか気になるという方も少なくないですよね。
宅建士の資格を取得することで得られるメリットはさまざまですが、ここでは就職や転職、キャリアアップに有利になるというメリットについて詳しく解説します。
就職や転職に有利になる
宅建士の資格を持っていると、就職や転職の際に有利になります。
不動産の売買や賃貸借の仲介などをおこなう会社では、従業員5名につき1名の宅建士を在籍させることが義務付けられています。
そのため、不動産を取り扱う多くの会社では常に宅建士資格所有者を募集しているところも少なくありません。不動産売買の仲介などをおこなう会社では宅建士の資格を持っていることでとても重宝されるので、就職活動や転職活動も優位に進められるでしょう。
ハウスメーカーや金融業界などのといった不動産業以外の業種でも、宅建士の資格は役に立ちます。他の業界での就職や転職を希望する場合でも、メリットは多い資格と言えるでしょう。
キャリアアップにつながる
宅建士の資格は、就職や転職だけでなくキャリアアップにつながるというメリットもあります。
資格を持っていることで、一定の知識を持っていることを社会や会社に証明できるので、会社内での評価が上がり、昇格や昇給などのキャリアアップが期待できます。
さらに宅建士の資格を持っていると、会社員として働くという選択肢の他に独立開業という選択をすることもできます。
司法書士や行政書士、不動産鑑定士などの宅建士以外の資格と組み合わせることで幅広い業務をこなせる事業を開業することも夢ではありません。将来の選択肢を広げるという意味でも、宅建士の資格を取得することのメリットはあると言えるのではないでしょうか。
宅建士の将来について
宅建士の資格を取得することで、将来の選択肢が大きく広がります。
資格手当などの昇給も期待できるので、関連する企業で働いている方や就職を希望している方にとってはメリットの大きな資格です。
宅建士になるとどのくらいの年収を得られるのかや、資格を活かせる仕事などの宅建士になってからの将来について詳しく解説します。
宅建士になると年収はいくら?
宅建士の年収は、年齢や働く地域、企業の規模、雇用条件などによって大きく異なります。
なかでも、企業に勤務して働く宅建士の平均年収は470〜626万円ほどと言われています。
所属する企業の規模によっても年収は変わってきます。
大企業 | 中規模企業 | 小規模企業 |
626万円 | 518万円 | 470万円 |
企業の規模が大きければ大きいほど年収も高くなる傾向にあります。
年齢別で見ると、以下の表のようになります。
20代 | 300〜380万円 |
30代 | 400〜480万円 |
40代 | 500〜600万円 |
50代 | 600〜650万円 |
経験年数や役職が付くなどの理由で、年代が上がるごとに年収も徐々に上がっていきます。
宅建士の資格を活かせる仕事とは?
宅建士の資格は、不動産関連業界以外でも活かすことができます。
例えば建設会社やハウスメーカーなどでは、自社で建築した物件を販売することも多く、この場合にも宅建士の資格保有者が必要になります。
金融業界では、不動産の担保価値を評価して融資額を決定することも多く、宅建士の知識が役に立ちます。
このように、宅建士の資格を持っていることで不動産業界だけでなくさまざまな業種・業界への転職や就職が有利になるでしょう。
まとめ
宅建士の仕事内容や宅建士試験の概要、年収などについて詳しく解説しました。
宅建士試験は事前にしっかりと対策をしておくことで合格を目指せる試験です。合格をすると、就職や転職で有利になったり、会社での評価が上がることで収入が上がったりといった多くのメリットがあります。
これから不動産業界や金融業界などに就職や転職をしたいと考えている方は、ぜひ宅建士試験に挑戦してみてくださいね。
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