【BIM/CIMの違い】導入の目的と課題をわかりやすく徹底解説!

「BIM/CIMとは何?」
「BIMとCIMは何が違う?」

いよいよ2023年から原則義務化されるBIM/CIM(ビムシム)ですが、実はいまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか。

今回はBIM/CIMの基本的な仕組みから、具体的な活用事例や今後の課題まで、わかりやすく解説します。

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BIM/CIMは3次元モデルの活用

国土交通省は建設業界(建築・土木)の生産性の向上による人手不足の解消を目的として、2023年4月1日から小規模を除くすべての公共工事(詳細設計と工事)にBIM/CIMを原則適用させると発表しています。

世界各国でも公共工事のBIM義務化が行われており、シンガポールでは国土全体を丸ごと3次元モデル化する「バーチャル・シンガポール」というプロジェクトに取り組んでいます。

※BIM/CIMは日本特有の呼称で、海外ではBIMと呼ばれます。呼称の違いについては後述の「BIM/CIMの違いは対象分野」で詳しく説明します。

BIM/CIMとは、プロジェクトの計画・設計・施工・維持管理に3次元情報の「BIM/CIMモデル」を導入し、一元管理することで発注者・受注者・関係者の情報共有を容易にするとともに、品質確保・業務の効率化・高度化を図るものです。

「BIM/CIMモデル」とは、対象となる構造物などの3次元モデル、属性情報、参照資料を組み合わせたものを指します。

3次元モデル構造物などの形状を3次元で立体的に表現した情報
属性情報3次元モデルに付与する部品や部材の名称・寸法・強度・数量など
参照資料機械で判読できない資料(2次元の元図面など)

3次元で立体的に表現するという意味では、3DのCADも同様です。しかし、BIM/CIMは3Dの表現に加えて、属性情報と参照資料のデータベースでもある点が明らかに違っています。

なお、今後のBIM/CIMは、3次元データに時間軸(施工ステップ)を取り入れた4次元モデルへの進化を視野に入れています。

次からは、BIM/CIMに取り組む際に欠かせないキーワードとなるリクワイヤメント、フロントリーディング、コンカレントエンジニアリングについて説明します。

リクワイヤメント(発注者要求事項)

BIM/CIMの業務と工事のプロセスには、リクワイヤメントと呼ばれる「発注者から受注者に対する要求事項」の設定があります。

リクワイヤメントは「円滑な事業執行」を目的としており、国土交通省が定めた複数の選択項目で構成されています。業務におけるリクワイヤメントは、以下の7項目から、発注者が必要と判断したものを選択して受注者に示します。

  1. 可視化による設計選択肢の比較評価
  2. リスクに関するシミュレーション
  3. 対外説明
  4. 概算工事費の算出
  5. 4Dモデルによる施工計画などの検討
  6. 複数業務・工事を統合した工程管理及び情報共有
  7. 既存地形及び地物の3次元データ作成

工事におけるリクワイヤメントは、まず詳細設計の段階で、国土交通省による「3次元モデル成果物の作成要領(案)」で定められた階層の定義、格納ファイル形式、属性情報の詳細度などを適用します。

参考(PDF):「3次元モデル成果物作成要領(案) 令和4年3月」

詳細設計に「3次元モデル成果物の作成要領(案)」を適用した上で、さらに発注者が必要と判断したものを、以下の4項目から選択して受注者に示します。

  1. BIM/CIMを活用した監督・検査の効率化
  2. BIM/CIMを活用した変更協議などの省力化
  3. リスクに関するシミュレーション
  4. 対外説明

3.と4.は、近隣住民や建設業に詳しくない関係者への説明を意味しています。

例えば、公共施設の建設や修復、新たに橋を作る際、建設事業者が行う着工前の説明会がこれにあたります。BIM/CIMモデルを活用することで、対外説明の回数・時間・人員の削減が期待できるでしょう。

従来の対外説明BIM/CIMの対外説明
平面の図面もしくは3DのCAD図面、数値グラフや修復履歴の紙資料が必要3次元画像に、数値データや修復履歴を連携して表現できる
専門知識がないと完成後のイメージができない専門知識がなくても完成後がイメージできる
理解を得られるまで説明が必要。もし変更や修正を行う際は、設計の段階から作り直す。

例:長さを変更したら、他の数値も変更しなければならない。
少ない説明で理解を得られやすい。設計の変更や修正が容易。

例:長さを変更すると、他の数値データも連動して変更される。

フロントリーディングとコンカレントエンジニアリング

BIM/CIMを活用する効果として、「フロントリーディング」と「コンカレントエンジニアリング」があります。

■フロントリーディング

フロントリーディングは、計画・調査・設計といったごく初期の段階に、あえて負荷をかけた事前検討を集中的に行い、後工程に生じそうな仕様工変更や手戻りを未然に防ぐことです。

フロントリーディングの効果は、工期の短縮化や品質の向上です。BIM/CIMを活用すれば、設計段階で鉄筋干渉をチェックしたり、仮設工法の妥当性を検討したりと、ごく早い段階で設計の不整合が発見できます。

■コンカレントエンジニアリング

コンカレントエンジニアリングは、関係者間で情報を共有しながら共同作業を行い、複数の工程を同時並行で進めることです。

コンカレントエンジニアリングの効果は、コストや工期の大幅な削減です。BIM/CIMを活用すれば、各部門の施工業者が持つ専門的な知見を全体に反映できるため、意思決定の迅速化を図れます。

BIM/CIMの違いは対象分野

■BIM

BIMは「Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)」を略した言葉で、2007年にアメリカで誕生した「3次元建物モデルに情報を統合したデータベースシステム」です。

先に説明したBIM/CIMと同様の概念と捉えて差し支えありません。日本ではもともと、主に建築分野を対象とした言葉でした。

■CIM

CIMは「Computer Integrated Manufacturing(コンピュータ統合製造)」を略した言葉で、建築分野のBIMを建設(土木)分野に拡大することを目的として、2012年に国土交通省が提唱しました。

ただし、国土交通省は2018年5月より建築分野のBIM、土木分野のCIMといった従来の概念を改め、地形や構造物等の3次元化全体をBIM/CIMとして名称を整理しました。

今後は言葉の上でも対象分野としても、BIMとCIMを区別することはなくなるでしょう。

BIM/CIMの活用事例

ここからは、具体的なBIM/CIMの活用事例として、2022年に国が採択したBIM/CIMの提案と事業者をいくつか紹介します。

事業者提案名提案内容
株式会社石本建築事務所・株式会社エステム建築事務所フィージビリティスタディBIM – F/S BIM―庁舎建築BIM を用いた概算手法の検証―庁舎建築の概算手法BIMの空間要素と実績コストデータを連携させるなどして採算性を高める
野原ホールディングス株式会社・野原産業エンジニアリング株式会社・東亜建設工業株式会社鋼製建具生産サプライチェーンにおける生産性向上のためのBIM活用方法の検証BIM設計から生産プロセスまでのデータ受け渡し方法鋼製建具(スチールドア)を事例として、見積もり、製作図、工場生産までの生産性の向上を図る
安井建築設計事務所・日本管財・エービーシー商会エービーシー商会新本社ビルにおける建物運用・維持管理段階でのBIM活用効果検証・課題分析維持管理施工段階で維持管理BIMを作成し、空調の自動制御など省エネルギーを検討
フジキ建築事務所・遠藤克彦建築研究所BIMモデルを活用した数量積算の有効性検証と提言BIMを活用した積算手法の開発と検証

 

BIM/CIM 2023年からの課題

大手のスーパーゼネコンと呼ばれる大企業は、BIM元年といわれる2009年頃から徐々にBIM/CIM対策済みと考えられます。

また、日本建設業連合会が2021年から2022年に実施した「BIM活用の実情把握に関するアンケート」によれば、下記のような結果でした。

  • BIMを導入して6年から10年未満経過したと答えた会社が37%
  • BIMを導入して3年から6年未満が30%
  • BIMを導入して10年以上が28%

ただ、このアンケートは比較的規模の大きな会社を対象としており、従業員数500名以下が7%、300名以下は5%しか含まれていません。

したがって、従業員数が500人にも満たない中小零細企業を対象にした場合、BIM/CIMの導入はさらに下回ることが予想されます。

特に公共工事を手掛けず、小規模な民間工事しか請け負わない会社にとって、BIM/CIMはまだまだ他人ごとです。

普及が遅れている背景には、システム導入とランニングコスト、オペレーションできる人材の育成という課題も影響しているでしょう。

例えば?

今まで普通のAutoCADを使っていた場合は、Revit(建築分野)やCivil3D(土木分野)といったBIM/CIMに対応したツールが必要となります。

また元請けと下請けと孫請けが同一の、もしくは互換性のあるツールを使用しなければならないことも課題のひとつといえるでしょう。

人材育成の面では、BIM/CIMソフトを操作する「BIMモデラー」と「BIMマネージャー」が挙げられます。

■BIMモデラー

BIMモデラーは、CADオペレータが3次元図面の知識と経験を生かしてキャリアチェンジするケースが一般的です。

■BIMマネージャー

BIMマネージャーは、BIM/CIMシステムの操作はもちろん、設計・施工・工程管理の知識が必要です。

まとめ

BIM/CIMによる労働環境の改善と人手不足の解消は、働き方改革の一環を担っています。

建設業界の生産性の向上がもたらす恩恵は、大企業より、むしろ職人の高齢化に悩む中小零細企業の方が大きいかもしれません。

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