土木設計とは?仕事の内容から年収、関連する資格の一覧までまとめて紹介!

建物を造るにあたって、設計図を書く「土木設計」は欠かせない重要な役職です。

必要な資格や求められる能力は多いものの、人々の生活を支えるインフラの設計に携われたり、他の業種では味わえない経験ができるため、非常に魅力のある仕事です。

この記事では、土木設計の仕事内容や年収、やりがいについて紹介します。

土木設計を目指している方は、ぜひ参考にしてください。

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土木設計とは

道路やダム、トンネルなどの土木構造物を扱う仕事

土木設計とは、マンションや一戸建て、ビルなどの「建築物」ではなく、道路やダム、トンネルなどの「土木構造物」の設計図を書く仕事です。なお、建築物を取り扱うのは「建築設計」の仕事になります。

さらに、設計図を書くだけでなく、工事に着工する前の調査や工事中のチェック、工事が大規模になると近隣住民への説明会なども業務の一環として行います。

土木設計の仕事内容

土木設計の仕事内容は、大きく分けて「調査」「設計」「管理」の3つあります。

調査

土木設計は、土木構造物の設計をする前に、建設場所となる候補地の調査を行います。敷地の測量やボーリング調査を行って、現地の地質や地形を調べて、工事ができるかどうかを判断します。

また、建設場所への工事車両の搬入ルートや施工地盤の確認も必ず行います。さらに、工事をする上での最低気象条件をはじめ、現場の周辺環境、関係法令の規制なども調べて、設計に必要となる条件を揃えます。

設計

現地での調査が完了し、工事が問題なく着工できるようになったら、いよいよ構造物の設計を始めていきます。

設計には、大まかな構造を行う「概略設計」と、概略設計に基づいて構造物の設計図を細かく決めていく「詳細設計」の2つがあります。

概略設計に求められるもの

概略設計は、事前の調査結果に基づいて、構造物の形状や架構形式、材料と工法などを決めていきます。

このタイミングで「工事が実現できるか」や周辺の住民や環境に大きな影響を与えないために「完成後にどのような状況になるか」を考えてから、設計し始めるようにしましょう。

工事全体の大枠を決め、スムーズに進められるようにするため、現場での経験や技術力、先々のことを予測できる力が求められてきます。

詳細設計に求められるもの

詳細設計は、概略設計で決められた方針に基づいて、構造物を無事に完成させるために、より具体的な設計を行っていきます。例えば、ダムの高さや長さなどの詳細な寸法、サイズなどを詰めて決めていきます。

また、工事にかかる費用の見積もりや工期の設定、周辺住民への説明も行って、工事の準備を進めるのも仕事内容です。

基本的に概略設計に沿って業務を進めていくため、作成者の設計意図を汲み取れるかが大前提として求められます。さらに、構造物の寸法は、mm単位で調整していくことから、細かい部分までこだわりを持って設計できる能力が求められるでしょう。

2つの設計が完成したら、官公庁に申請をして手続きが完了すると、工事に着工していきます。

管理

土木設計の仕事は、構造物の設計をして終わりではなく、工事着工後の確認や管理、トラブルへの対応も行う。

工事が始まったら、設計図通りに構造物が施工されているかを確認し、万が一材料や寸法に間違いがあれば都度指示を行い、工事を適切に進めましょう。

また、調査では分からなかった地中障害物などでのトラブルが発生したら、設計図の変更も視野に入れながら適切な判断を下し、対処していきます。もし、判断に悩むなら他の設計士や現場監督に相談して、指示を仰いでもいいでしょう。

なお、設計図を変更する場合は、一定の時間がかかるため、現場で作業する職人と連携を取って工期に遅れが出ないようにスケジュールを管理しましょう。

土木設計の年収

全国平均は573.2万円程度

土木設計技術者の年収は、厚生労働省によると573万円程度です。

特に、年齢別だと、20〜24歳の年収が377万円程度に対して、50〜54歳の年収が664万円程度となっています。そのため、現場経験を積み、知識を増やしていけば、年収も自然と上がっていくでしょう。

また、令和4年度のハローワークでの求人賃金は、月額33万円であり、賞与を2か月分とすると年収が462万円となります。このことから、土木設計技術者の年収は、平均年収より高いです。

引用:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/22

国家資格が必要な技術職だから比較的高い

土木設計技術者は、現場での実務経験だけでなく、高度な専門知識が必要な技術職であるため、平均よりも年収が高いです。ですが、企業や求職者が持っている資格によって、年収は変動するため、転職を希望するなら転職エージェントに相談して活動をすると良いでしょう。

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土木設計の魅力とやりがい

高収入が期待できる

土木設計技術者の魅力は、平均よりも高い収入を期待できることです。高度な専門知識や管理能力をはじめとするさまざまなスキルが求められますが、需要が高い業種なので、条件さえ満たせば転職しやすいと考えられます。

需要が安定している

土木設計技術者は、求められるものが多いことから、業界には土木設計として活躍する人が多くいるわけではありません。もし、企業Aを退職しても、需要が安定して高いため、企業Bに転職するのも難しくないです。

また、ダムや橋などの社会インフラを扱う職であるため、企業が倒産し、仕事がなくなることはありません。

生活を支えるインフラの仕事に関われる

土木設計は、人々の生活に必要不可欠な道路や橋などのインフラの設計を行う仕事です。道路が整備されていなければ、人や生活物資の移動に時間がかかり、暮らしにくい社会になってしまいます。また、橋が架かっていなければ、川や海を渡れなくなります。

このように、人々の生活を支えて、より暮らしやすい社会にできることから、やりがいを持って働けるでしょう。

スケールの大きい仕事に携われる

土木設計は、ダムや道路、橋などの構造物の設計をするため、スケールの大きい仕事に携われます。さらに、自分が設計したものが地図に残る可能性が高く、修復されて使用されることから、長い時間形として残るでしょう。

他の業界では味わいにくい経験をできるため、一つのやりがいと言えます。

土木設計に求められる能力

管理能力

土木設計は、工事のスケジュールを組み、予定通りに進め、工期までに完了させなければならないため、スケジュールの管理能力が求められます。特に、国や都道府県が発注して行う公共工事で期限を過ぎてしまうと、損害賠償を請求されるので、期日は必ず守れなければなりません。

そのため、普段の生活でも書類の提出期限を守っている人には、向いている職種でしょう。

問題解決能力

土木設計は、現場の状況やクライアントの要望によって、必ずしも作成した設計図通りに構造物を造れるわけではありません。また、いくら完成された設計図でも、予算の都合で調整を余儀なくされることもあります。

いずれも非常に難しい問題ですが、状況に合わせて柔軟な発想で問題を解決できる力があると、現場で活躍できるでしょう。

発想力

土木設計は、0ベースのところからモノを生み出していく仕事です。特に、概略設計と詳細設計では、現場の周辺状況や予算などを考慮して、適切な案を考える必要があります。

そのため、固定観念に縛られずに、ケースごとに変化して対応できることが求められます。

土木設計技術者として働くためには

高校や大学で技術や知識を学んでから目指すのが一般的

土木設計技術者には、必ず学歴や資格が求められるわけではないですが、一般的には高校や大学で構造力学やコンクリート工学などの知識を身につけてから目指します。

さらに、土木設計技術者としての経験を積んで、「技術士(建設部門)」や「土木施工管理技士」などの資格を取得すれば、設計コンサルタント業として独立・開業することもできます。

土木設計に関する資格一覧

土木施工管理技士

土木設計技術者を目指すなら、国家資格の「土木施工管理技士」を取得すると良いでしょう。建設業界全体が人手不足であるものの、資格があるとないとでは、転職の難易度は大きく変わってきます。

さらに、土木施工管理技士には1級と2級があり、試験内容が異なることと就ける職種が変わってきます。

特に、1級土木施工管理技士の資格を取得すると、どの現場にも必ず配置される施工の技術水準を管理する「監理技術者」と「主任技術者」を目指せるようになります。

なお、2級土木施工管理技士だと、「主任技術者」としての要件しか満たせないため、自身の今後のキャリアを考えて受験する等級を決めるようにしましょう。

1級と2級の特徴一覧

等級特徴
1級・「管理技術者」と「主任技術者」を目指せる
・2級よりも受験資格が厳しい
・キャリア形成をすれば、独立して開業することもできる
2級・「主任技術者」を目指せる
・1級よりも受験資格が易しい
・1級と同様に、独立して開業も実現できる

土木施工管理技士補

土木設計技術者を目指すなら、監理技術者の担い手不足を解消するために、令和3年4月に新設された国家資格「土木施工管理技士補」もおすすめです。

2級の受験資格は、土木施工に関する実務経験年数も短く、学歴にも制限がないため、条件を満たしやすいです。

反対に1級の受験資格は、学歴に制限はないものの、土木施工に関する実務経験が必要になってきます。大学や専門学校の指定学科を卒業しても、最低で3年以上の経験年数がないと受験できないため、自身の学歴を振り返って確認しておきましょう。

また、同じ国家資格の「建築士」や「施工管理技士」に比べると、難易度は低く、合格しやすいです。土木設計技術者を目指すなら、他の求職者との差を作るために取得すると良いでしょう。

技術士(建設部門)

技術士は、高度な専門的知識を持った、優れた技術者に与えられる国家資格です。技術士には、機械部門や環境部門などの21の分野があり、そのうちの1つに建設部門があります。試験の難易度はかなり高く、合格は容易ではないため、事前準備をしっかりとして試験に望みましょう。

無事に資格を取得できると、技術コンサルタントとして「建築に関する計画、研究、設計、分析、試験、評価に関する指導」を行えるようになります。

なお、一般的な就職先としては、建設会社の技術開発や研究を行う部署や民間のコンサルタント企業、官公庁が挙げられます。また、資格を活かして、独立して企業を立ち上げることもできます。

資格を活かして、自身の思い描くキャリアを形成しましょう。

まとめ

土木設計の概要や仕事内容、年収などについて解説してきました。

土木設計技術士として活躍するためには、必要な資格や求められる能力が多いですが、人材が不足していることから、条件さえ満たせば就きやすい職種だと言えます。

また、関連する資格を取得する際は、現場での実務経験が必要になってくるため、試験の対策をしつつ、目の前の作業に励みましょう。
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