土木コンサルタントとは?基本的な仕事内容・やりがいを徹底解説

コンサルタントは、顧客の業務上の課題解決のために、専門的な知識や技術を基にアドバイスや提案をする仕事です。コンサルタントには、経営コンサルタント、ITコンサルタント、不動産コンサルタントなど、さまざまな種類があります。

この記事では、土木コンサルタントにフォーカスして、具体的な仕事内容や仕事のやりがいについて解説します。

この記事を読むことで、土木コンサルタントがいかに社会的貢献度の高い、やりがいのある仕事であるかが分かっていただけるはずです。また土木コンサルタントに向いている人についても紹介していますので、自分に向いているかどうかの検討材料としていただければ幸いです。

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土木コンサルタントとは?

土木コンサルタントは、土木工事を発注する官公庁や、土木工事業を営む企業のコンサルティングをします。

たとえば建設業には29業種ありますが、そのうち「土木一式工事」に関わる分野のコンサルティングをすると捉えると考えやすいでしょう。

土木一式工事は、「総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む)」と定義されています。

道路、トンネル、空港、ダム、橋梁、海岸、砂防など、社会インフラとされる大規模工事が土木一式工事です。

このような工事を発注、施工するための計画・調査・設計業務などを中心に、官公庁や企業を顧客としてコンサルティングを行います。

建設コンサルタントとの違い

建設業に関わるコンサルタントは、建設コンサルタントと呼ばれています。

建設コンサルタントは、国民生活を守るために社会インフラを発注する官公庁を調査・計画・設計などでサポートします。また建設会社とは、施工管理で協働しながら技術的なアドバイスをする立場です。

建設コンサルタントは大きく、建築と土木に分けることができます。

建築コンサルタントにおいても、土木コンサルタントと同様、「建築一式工事」に分類されるような工事のコンサルティングをします。

建設業の両輪である建築と土木を明確に分けることは難しいですが、土木は地面より下での工事が中心であり、建築は地面より上の工事と認識されることが多いようです。

土木コンサルタントの大手企業

土木コンサルタントと呼ばれる企業の中でも、大手とされる企業は、建設業全般に携わっていることが多いです。

ここでは、日本工営、パシフィックコンサルタンツの事業内容を例にとり、土木コンサルタント業務の概要を紹介します。

<日本工営>
1946年創業|従業員2,479名|資本金75億1,700万円
・事業内容
国内外の水資源の整備・開発、ダム・発電、交通・運輸、都市・地域開発、環境、情報システムに係わる調査、計画、評価、設計、工事監理、マネジメントなど

<パシフィックコンサルタンツ>
1951年創業|従業員2,221名|資本金8億2,000万円
・事業内容
道路、鉄道、河川、港湾、空港など、さまざまな社会インフラに関わるエンジニアリングサービス(企画・立案、調査、計画、設計、施工管理、維持・管理、デジタルサービスなど)の提供。


社会全体が複雑化・機能化しているため、インフラ整備においても幅広く高度な技術が必要とされているのが現状です。

土木コンサルタントの仕事内容

土木コンサルタントの仕事は、工事の企画・計画・調査から施工監理、竣工後の運用や維持管理にまで及びます。当然のことですが、仕事内容は多岐にわたります。

土木コンサルタントの仕事内容をリアルに理解できるように、1日の業務の流れや具体的な仕事内容について解説しますので参考にしてください。

1日の業務の流れ

土木コンサルタントは机上の仕事だけでなく、発注者や協力会社との打ち合わせ、現場立会など外勤も多いです。土木コンサルタントの仕事をタイムスケジュールでまとめました。

9:00 出社 |社内ミーティング、メールなど連絡事項の確認
9:30 設計書作成のためのデータ収集及び分析、各種書類の作成
12:00 昼食・休憩
13:00 現場状況の確認及び調査
14:00 設計条件整理のための社内ミーティング
15:00 顧客を訪問 社内ミーティングを基に作成した設計書について協議
16:30 帰社 | 協議事項を反映した設計書の修正
18:00 終業

土木コンサルタントの担当者(又はプロジェクトチーム)の仕事は、社内ミーティングでの調整や顧客の要望を反映するための修正が必要です。

この過程を何度か繰り返すことで、精度の高い「工事の企画・計画・調査・設計書作成」が可能になります。

具体的な仕事内容

土木工事の仕事は、道路や橋梁、上下水道などの「土木構造物を造る」というイメージがあります。

しかし土木コンサルタントの仕事では、利用する国民の利便性や安全性、環境に対する負荷はないか、維持費の経済性に問題はないかまで検討することが多いです。

このとき重要なのは、現場状況の情報収集と分析です。精度の高い現場調査は説得力のある企画・計画、設計書、施工計画につながります。

道路であれば交通量や軌跡図、橋梁であれば水位や重機経路、上下水道や水処理施設であれば地震や豪雨による影響などを調査します。さらに発注者の要望、利用者や地先住民の意見も十分考慮されなければいけません。

現場状況は、調査データを基に3Dモデル化したり、動画などで可視化したりして関係者と共有することも大切です。

このような仕事と同時進行で、設計書作成や安全で効率的な施工計画、竣工後の運用についてのシミュレーションも行っていくことが必要です。

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土木コンサルタントのやりがい

土木コンサルタントは、私たちの生活を守る社会インフラの整備や維持をする仕事が中心になります。スケールの大きな仕事が多く、社会的貢献度も高い、やりがいのある仕事です。

ここでは、土木コンサルタントのやりがいについて紹介しましょう。

出来上がったときの達成感が大きい

土木コンサルタントの仕事は、顧客のニーズに沿って、ゼロベースから工事に携わる仕事です。

現場状況の調査・分析、それを基にした企画と計画、設計書作成や施工の計画、施工監理や施工後の運用まで、多くの関係者と協働して工事の竣工へ向けて進んでいきます。

自社のプロジェクト・チーム内での打合せはもちろん、顧客や利用者、地先住民との調整も繰り返し必要です。

日常的な業務をコツコツと積み上げ、さまざまな課題やトラブルを解決し、目的の土木構造物が完成したときの達成感は非常に大きいものとなります。

スケールの大きな仕事に携われる

ダムや道路など、スケールが大きい社会インフラを手がけるときは、高度な技術や知識が求められます。また一つのプロジェクトに携わる期間も、1年から数年までと長期に渡ることも多いです。

慣れるまでは、体力・気力ともに疲れ果てることもあるでしょう。しかしその過程で勉強し努力することで、あなたのスキルは磨かれ、土木コンサルタントとしての技量を伸ばすことができます。

それはあなたの業界での市場価値を高め、転職や再就職に役立つことになります。また多くの人と接することで、あなたの人間性を高めるチャンスにもなるはずです。

人々の暮らしを守っている誇りが味わえる

世の中にはさまざま職業がありますが、人々の暮らしを守る仕事というのは、そう多くありません。土木コンサルタントの仕事は、その数少ない仕事の一つです。

土木コンサルタントに携わることで、使えることが当たり前になっているインフラに、多くの人の努力があることを身に染みて感じられるようになります。

インフラとは、安全で快適に利用できる道路やトンネル、滞ることなく使うことができる上下水道、止まってしまうと生活が立ち行かなくなる電気などです。

日々の仕事を通して、人々の生活を守っているという実感とともに、大きな誇りを味わうことができるようになります。

土木コンサルタントに向いている人

自分の性格や個性とマッチしない職業に就いても、いきいきと働くことができませんし長続きもしないでしょう。事前に、自分が土木コンサルタントに向いているかチェックすることで、ミスマッチを回避できます。

課題解決能力に長けている人

土木コンサルタントは、顧客である官公庁や企業が抱えている課題を解決するのが責務ですから、課題解決力は必要不可欠です。

まず顧客のニーズに寄り添い、現場のリアルな状況をリサーチし、課題解決のための道筋を可視化しなければなりません。そのためには、収集・分析したデータを基に、解決のためのヒントを導き出す能力が必要です。

最初は信頼できる先輩やベテラン社員のやり方から注意深く学び、自分なりの手法を見つけていくのがベストでしょう。

体力のある人

土木コンサルタントが関わる工事は、ダムや橋梁、トンネルなど長期に渡るものが多いです。

遠隔地への出張や現場事務所での残業があるかもしれません。また想定外の自然災害や、思わぬ人災が起こることも少なくありません。

そういうときの対応でも簡単にはへこたれない、心身共にタフな人が向いているでしょう。

ただ、自分一人でそれらに立ち向かうということはないです。大きなプロジェクトでは、チームで担当することがほとんどですから、チームの一員として遅れをとることがない体力・気力が必要になるということです。

向上心の強い人

土木コンサルタントは、最新の工法や新たな技術、法改正の確認など常に新しい情報のアップデートが必要です。

学生時代と同じように勉強熱心で、顧客に対して常に最善の技術を提供したいという向上心のある人が向いています。

工事や設計の知識はもちろん、日々進歩している技術に関心を持ち、社会の趨勢であるSDGsや建設DXについての理解や実践も必要です。

このような広範な分野の知識を持つことが、企画や計画の作成時に必要なアイデアを見つけ出す糸口になることがあるものです。

土木コンサルタントの仕事で役立つ資格

土木コンサルタントの仕事で役立つ資格の代表的なものとして、土木施工管理技士・技術士・RCCMなどが挙げられます。

・土木施工管理技士
土木施工管理技士は、道路や橋梁、トンネルなど土木工事全般の施工管理に係わる国家資格です。1級と2級があり、1級は監理技術者として、2級は主任技術者として施工管理に携わることが可能になります。

・技術士
技術士は、文科省所管の国家資格で、認定されれば「高度な技術的知識と高い技術者倫理を備えた技術者」となります。21の技術部門があり、第一次試験に合格して実務経験を積んだ後、第二次試験に合格すると技術士として登録することが可能です。

・RCCM
RCCMとは「Registered Civil Engineering Consulting Manager」の略で、土木工事に関わる22種類の専門技術分野から一部門を選択して受験します。RCCMは民間資格ですが、国土交通省でも重視している資格であり、技術士と遜色ない資格であるといえます。

未経験でも土木コンサルタントになれる?

現在、建設業は慢性的な人手不足に陥っています。

少子高齢化による若年就業者の減少、建設業は3K(きつい、汚い、危険)の印象が強く敬遠されやすいことなどが原因とされています。

これに対して、建設業の需要は拡大していくと見込まれています。その最大の理由は、高度成長期に建設された社会インフラが経年劣化により更新時期を迎えているからです。

そのため建設業界では人材確保に躍起になっていて、就業者の待遇改善はもちろん、未経験者のための研修制度や資格取得支援制度の導入が一般的になりつつあります。

未経験であっても、やる気と努力を惜しまない覚悟さえあれば、土木コンサルタントになれることは間違いありません。

まとめ

ここまで土木コンサルタントの仕事内容ややりがいについて解説してきました。

土木コンサルタントの顧客は官公庁や建設会社が多く、土木工事の企画・計画・調査から施工監理、竣工後の運用や維持管理にまで及びます。また社会インフラに関わる工事がほとんどで、社会的貢献度が高くやりがいがあり、誇りをもって携われる仕事です。

ただこれから土木コンサルタントに転職したいと考えている方の中には、どのようなキャリアプランを立てるべきか迷っている方も多いでしょう。

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