安全衛生管理体制とは?6種類の安全衛生業務従事者と2種類の委員会の概要・役割を解説!

安全衛生管理体制とは、労働災害を防止するために適任者を選任し体制を整えることです。

労働現場の安全面や衛生面、従業員の健康面は、どのような事業でも職種でも尊重されるべきことです。特に建設業においては従業員の人数によって、必要な安全衛生業務従事者の種類が異なるので注意が必要です。

そこで本記事では、安全衛生管理体制について詳しく解説します。

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安全衛生管理体制とは

安全衛生管理体制とは、労働災害を防止するための仕組み作りと適任者を選任して体制を構築することです。

労働安全衛生法の第一条には、以下のように本法律の目的が記載されています。

(目的)

第一条 この法律は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。

労働安全衛生法

つまり、企業にとって安全衛生管理体制の構築は、労働安全衛生法で義務付けられており、各々の責任のなかで快適な職場環境を形成する必要があるのです。

安全衛生管理体制は全業種・職種に共通しており、業種や事業内容によって労働災害のリスク度や注意を払うポイントが異なります。そのため、業種・事業規模・会社規模によって、委員会の設置や管理者の選任が異なる点に留意しなければなりません。

屋外的産業における規模別の安全衛生業務従事者

安全衛生管理体制を構築するために選任した管理者や推進者のことを、安全衛生業務従事者と言います。次章で解説しますが、統括安全衛生管理者や産業医、安全衛生推進者などが該当します。設置が必要な安全衛生業務従事者は、事業所の規模によって異なるため注意が必要です。

また、産業によっても必要な安全衛生業務従事者が異なり、建設業のような屋外的産業で設置が必要な安全衛生業務従事者について、以下の表を参考にしてください。

屋外的産業規模選任が必要な安全衛生業務従事者
林業、清掃業、建設業、鉱業、運送業100人以上・総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医
50人以上100人未満・安全管理者・衛生管理者・産業医
10人以上50人未満・安全衛生推進者
出典:東京労働局|中小規模事業場の安全衛生管理の進め方

労働災害や健康被害が起きやすい業務や作業に関して、以下の記事も参考にしてください。

建設業における6種類の安全衛生業務従事者の概要と役割

建設業における6種類の安全衛生業務従事者には、以下のものがあります。

  • 統括安全衛生管理者
  • 安全管理者
  • 衛生管理者
  • 産業医
  • 作業主任者
  • 安全衛生推進者

それぞれの概要と求められる役割、資格について詳しく解説します。

1.統括安全衛生管理者

統括安全衛生管理者とは、以降に登場する安全管理者や衛生管理者を指揮・管理する役目です。

職務内容としては、安全衛生管理法10条に定められている、以下の5つの業務の統括管理を行います。

  • 労働者の危険または健康障害の防止措置
  • 労働者の安全または衛生面に関する教育
  • 健康診断の実施や健康増進のための措置
  • 労働災害が起こった際の原因究明と再発防止策の立案
  • 上記4つ以外にも、労働災害を防止するために必要な業務で厚生労働省で定めるものを実施する

統括安全衛生管理者になるのに、特に資格は必要ありません。あくまでも会社内や事業所内において、統括管理者として責任を持って任務にあたれる者である必要があります。

統括安全衛生管理者を選任す場合には、選任する必要のある事象が発生してから14日以内に選任する必要があり、所轄の労働基準監督署への届出も必須です。

詳しくは、厚生労働省の「統括安全衛生管理者について教えて下さい。」をご確認ください。

2.安全管理者

安全管理者とは、統括安全衛生管理者が行う業務のうち、安全面における管理を任される者のことです。

職務内容は、職場内で安全性に欠ける場所を発見した際に、必要な措置を講じることです。

たとえば、以下のような措置を講じられます。

  • 安全装置の定期点検や整備
  • 作業の安全に関する教育と訓練
  • 災害が起きた際の調査および原因究明、対策の検討
  • 消防および避難訓練

安全管理者の選任では、学歴に応じた実務経験と厚生労働大臣の定める研修を修了しているという要件を満たす必要があります。

事業所の人数が50人以上になると選任が義務付けられています。

詳しくは、厚生労働省の「安全管理者について教えて下さい。」をご確認ください。

3.衛生管理者

衛生管理者とは、統括安全衛生管理者が行う業務のうち、職場の衛生面の管理や従業員の健康障害の防止を目的として選任される者のことです。

職務内容は、事業場や作業場の巡視し、労働者の健康に害を与える環境が見受けられた際に、措置を講じられます。

衛生管理者に選任される者は、業種によって必要な資格が異なります。

また、すベての業種において、常時50人以上の従業員がいる場合には、衛生管理者の選任が義務付けられているのです。

詳しくは、厚生労働省の「衛生管理者について教えて下さい。」をご確認ください。

4.産業医

産業医とは、医師として労働者の心身の健康管理を行う立場の者です。通常の医師としての専門的知識と厚生労働省が定める要件を備えている者が産業医として勤務できます。

産業医は、労働者の健康管理だけではなく、衛生教育や作業環境の管理などについて助言し、労働者の健康に対する意識向上をすることも必要です。

職務内容としては、労働者の健康に有害であると環境や作業が見受けられた場合には、以下のような措置を講じられます。

  • 健康診断の実施や面接指導
  • 労働衛生教育の実施
  • 労働者へのストレスチェックとストレス度が高い者への面談 など

産業医になるには、通常の医師免許に加えて、日本医師会や産業医科大学が行う研修を修了している場合や労働衛生コンサルタント試験に合格しているなどの要件があります。

産業医の選任は原則不要ですが、業務内容や事業規模によって選任が義務付けられている場合があります。

詳しくは、厚生労働省の「産業医について教えて下さい。」をご確認ください。

5.作業主任者

作業主任者とは、高圧室内作業のように、労働災害を防ぐための管理を必要とする作業において、作業区分に応じて選任される管理者のことです。作業主任者は、労働災害を防ぐための管理を必要とする作業であれば、事業規模にかかわらず、安全衛生業務従事者になります。

職務内容は、労働災害を防ぐための管理を必要とする作業に従事するものの指揮・管理です。

作業主任者になるには、都道府県労働局長の免許を受けているまたは、都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了しているのが条件です。

詳しくは、厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」をご確認ください。

6.安全衛生推進者

安全衛生推進者とは、安全管理者や衛生管理者を選任する必要のない事業規模の事業場において、安全衛生水準の向上をはかることを目的として選任されます。

屋外的産業や製造工業的産業、商業などで、常時10人以上50人未満の職場において選任されるのが安全衛生推進者です。それ以外の業種では、衛生推進者と呼びます。

職務内容は、労働者の危険や健康被害を防止するための措置であったり、労働災害の調査や再発防止策の実施などです。

安全衛生推進者になるには、学歴に応じた実務経験が必要になります。

詳しくは、厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」をご確認ください。

安全衛生管理体制を構成する2つの委員会の概要と役割

企業の従業員数が50人を超えた場合、安全衛生管理体制の規則として、以下の2つの委員会の設置が義務付けられています。

  • 安全委員会
  • 衛生委員会

そもそも委員会を設置する目的として、労働災害の防止は労働者側と企業側の両方が同じ温度感で対応していく必要があります。そのため、企業側だけではなく、労働者側の意見がが必要になるので、従業員で構成される委員会の存在が不可欠なのです。

それぞれの概要と役割を詳しく解説します。

安全委員会

安全委員会は、従業員の労働上の危険を未然に防ぐためのルール作りとその実行、さらに労働災害が起きた場合に原因究明および再発防止対策の策定が義務付けられています。

また、労働現場において危険と判断されるものや有害性が確認できるものは、その調査と結果に基づく措置を取る必要があります。

安全委員会は、業種と常時在籍している労働者の人数によって、以下の表のように義務化されていない場合もあるのです。

業種労働者の数安全委員会の設置義務
林業・工業・建設業など50人以上必要
製造業・運送業・電気業・ガス業など100人以上必要
製造業・運送業・電気業・ガス業など50人以上100人未満不要
上記以外の業種50人以上不要
出典:厚生労働省|安全委員会、衛生委員会について教えてください。

安全衛生に関する計画の作成では、実施するなかでの評価と改善、全社的な安全教育の実施計画への取り組みも重要な任務の一つです。

衛生委員会

衛生委員会も安全委員会と同様に、労働上の安全面や衛生面において問題を未然に防ぐためですが、主に従業員の健康面の指揮をする委員会です。

やるべきこととしては、作業場の衛生環境の確認や従業員の健康診断の実施などが挙げられます。

安全委員会と異なるのは、業種や労働者の人数によって設置義務に差があるわけではなく、労働者50人以上であれば全業種で設置する必要があります。

また、安全委員会と衛生委員会の両方を設置する必要がある場合は、安全衛生委員会を設置することで代用可能です。

従業員が50人以下の場合は、安全委員会も衛生委員会も設置する義務はありませんが、労働者が安全かつ衛生的に働けているかの意見を聞く機会を受ける必要があります。

より詳しい内容は、厚生労働省の「安全委員会、衛生委員会について教えてください。」をご確認ください。

まとめ

本記事では、安全衛生管理体制に関して、概要から6種類の安全衛生業務従事者、安全委員会、衛生委員会などを詳しく解説しました。

安全衛生管理体制は労働災害を未然に防ぐための仕組みづくりであり、建設業や土木業においては危険と隣り合わせの業務もあるため、従事者全員が理解しておくべき内容です。

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