
コブリスとは「建設副産物情報交換システム」のことをいい、建設発生土やコンクリート殻といった建設副産物のリサイクル推進に向けて国土交通省が掲げたシステムをいいます。
「Construction Byproducts Resource Information interchange System」の頭文字を取った通称名は「COBRIS(コブリス)」です。
コブリスを始めて使う方にとっては、どう操作すべきか迷うところでしょう。
そこで本記事では、コブリスでできることや使い方について解説します。
また、各機関によって使える機能が異なりますので、発注機関や排出事業者、処理業者ごとに使い方も解説しています。
ぜひ最後までお読みいただき、コブリスの使い方をマスターして業務の効率化を図りましょう。
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目次
建設副産物情報交換システム「COBRIS(コブリス)」でできること
コブリスでできることは、以下のとおりです。
- 処理施設情報の検索ができる
- 帳票の作成や保存、データチェックができる
- 時間や場所にとらわれずにアクセスができる
- 処理業者はPR欄を活用できる
- 建設リサイクルデータ統合システム(クレダス)は廃止
コブリスを使うと、建設副産物の利用促進にくわえ、建設リサイクル法により義務付けられている書類作成の軽減を図れます。
これらのメリットを得るために、それぞれ詳しく解説します。
処理施設情報の検索ができる
コブリスでは、建設副産物の処理施設情報が検索でき、工事現場から処理施設までの経路や距離、運搬時間といった検索が可能です。
検索した中から、運搬ルートや受入料金などが容易に比較でき、最適な処理施設が選定できます。
最適な処理施設が分かることで得られるメリットは、各機関によって異なります。
具体的なメリットは以下のとおりです。
- 設計・積算時の手助けになる(工事発注者)
- 適切な施工計画の作成や作業計画が段取りよく進められる(排出事業者)
- 公共工事の建設副産物受入の機会が増える(処理業者)
- 自社の処理施設周辺の工事検索が可能になる(処理業者)
これらのメリットにくわえ、再生資材の購入先の検索もできます。
帳票の作成や保存、データチェックができる
コブリスでは、建設リサイクル法に基づく帳票の作成や保存、データチェックができます。
これにより機械によるチェックが可能になるため、業務の効率化が図れます。
ただし保存できる拡張子が、PDFのみのため注意が必要です。
「Excelで出力がしたい」といった場合は、発注機関に相談してください。
時間や場所にとらわれずにアクセスができる
コブリスは、インターネット環境があれば、時間や場所に捉われずにアクセスが可能です。
たとえば現地での打合せ時に、現在の工事現場から近い処理施設や搬出先ルートの確認など迅速に確認し、関係者と情報共有ができます。
時間帯や場所を気にせずアクセス可能な点は、コブリスの特徴といえるでしょう。
処理業者はPR欄を活用できる
処理業者は登録情報だけではなく、PR欄が設けられており、自社のPRができます。
工事発注者や排出事業者に対するアピールができるため、入力しておくと搬出先として選択してもらえる可能性が高くなります。
処理業者は、ぜひ活用してみましょう。
建設リサイクルデータ統合システム(クレダス)は廃止
建設リサイクルデータ統合システム(クレダス)は平成30年3月31日をもって廃止されたシステムです。
クレダスもコブリス同様、建設副産物のリサイクルを目的としたシステムですが、細かい仕様が変更されています。
具体的には、以下のとおりです。
- クレダスはシステムをダウンロード、コブリスはオンライン上での使用となるためネット環境が必要
- クレダスは無料、コブリスは有料
- クレダスは略語を使用、コブリスは正式名称を使用
操作性などクレダスとコブリスに大きな違いはありません。
「では、なぜ廃止になったのか。」といいますと、度重なるサイバー攻撃により、安全性の担保が難しくなったためコブリスへ移行したとされています。(参考:国土交通省公式サイト)
現在は使用できないため、これから使う方は、コブリスの使用を検討しましょう。
COBRIS(コブリス)の使い方手順

コブリスの使い方の手順は、インターネット利用申請書を作成し、その後【副産物システムIN】よりログインします。
それぞれの工程を詳しく解説します。
インターネット利用申請書を作成
まずはインターネット利用申請登録をし、申請書を作成しましょう。
流れは以下のとおりです。
- 「建設副産物情報センター」のサイトへアクセス
- 「システム利用申請方法」をクリックする
- 「利用申請書作成メニュー」をクリック
- 「排出事業者・工事施工会社」をクリック
- 「新規ユーザー登録」をクリック
- 御利用システムの「建設副産物情報交換システム」にチェックを入れ、法人名や住所などの必要情報を入力し「登録」ボタンをクリック
- 登録後に利用申請書を印刷
- 登録完了後、建設副産物情報センターより登録メールアドレス宛に案内メールが届く
- 案内メールに記載された手順で書類を郵送
- 建設副産物情報センターから支払い方法についての案内
- 利用者の入金
このような手続きを行うことで、コブリスへログインできるようになります。
【副産物システムIN】よりログイン
建設副産物情報センターよりユーザーIDおよびパスワードが発行されたら再度、コブリスにログインしましょう。
- 「副産物システム IN」ボタンをクリック
- ログイン画面が表示されたら、ユーザー ID および初期パスワードを入力し「ログイン」ボタンをクリック。
※入力しても、誤りがあると表示された場合は、半角英数は大文字で入力しているか確認。
それでもエラーが出る場合は、カスタマーセンターに問い合わせましょう。
以上の手順を踏むと、コブリスが使用できます。
COBRIS(コブリス)の操作方法
コブリスの操作方法については各機関によって異なるため、以下の機関ごとに詳しく解説します。
- 建設副産物窓口担当者用
- 発注機関用
- 排出事業者用
- 処理業者
ご自身の立場にあった操作方法を参考にしてください。
建設副産物窓口担当者用
建設副産物窓口担当者の方は、以下の操作が行えます。
- 工事情報の検索
- 施設情報の検索
- 集計対象機関の集計
それぞれについて詳しく解説します。
工事情報の検索
工事情報の検索では、排出事業者が登録した工事の確認が行えます。
工事情報検索では「道のり」や「文字」のどちらかで検索が可能です。
※ここでは、文字検索で解説します。
- トップメニューの工事情報検索「文字」ボタンをクリック
- 工事IDなどを入力し「確定」ボタンをクリック
- 事業所工事情報の「表示」ボタンをクリック
- 排出事業所・工事基礎情報画面が表示されるので、品目ごとに内容を確認
品目では、コンクリートや木材などの検索が行えます。
施設情報の検索
施設情報の検索では「道のり」や「文字」のどちらかで検索が可能です。
※ここでは、道のり検索で解説します。
- トップメニューの施設情報検索「道のり」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し、「確定」ボタンをクリック
- 参照したい処理施設の「表示」ボタンクリック
また受入料金や販売料金などの情報も参照できます。
任意の場所や施設の種類などを入力すると、処理施設の一覧が表示されます。
事業者の情報や業許可情報、受入料金などの情報が確認できます。
集計対象機関の集計
建設副産物情報交換システムに登録済みの発注工事の情報について、各種集計機能が使用できます。
- 「集計」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し、「確定」ボタンをクリック
- 集計区分・集計表選択画面が表示されるので「確定」ボタンをクリック
- 「出力ボタン」をクリック
集計できるデータについては、登録工事件数や登録工事リスト、リサイクル実績リストなどです。
発注機関用
発注機関の方は、以下の操作が行えます。
- 工事情報の検索
- チェックリストの確認
- 施設情報の確認
- 地図上から工事・施設情報の確認
- 自機関開発工事の集計
それぞれ詳しく解説します。
工事情報の検索
コブリスでは、排出事業者が登録した工事の確認が行えます。
詳しくは、建設副産物窓口担当者用で解説しているため、そちらを参照してください。→「建設副産物窓口担当者用 工事情報の検索」へ
施設情報の確認
発注機関は施設情報の確認もできます。
詳しくは、建設副産物窓口担当者用で解説しているため、そちらを参照してください。→「建設副産物窓口担当者用 施設情報の検索」へ
地図上から工事・施設情報の確認
地図検索では、コブリスに登録されている工事情報および施設情報について検索できます。
- トップメニューの「地図検索」ボタンをクリック
- 「自工事」「他工事」「処理施設」の各検索条件を設定後「この条件で再検索」ボタンをクリック
- 検索内容に該当する情報が、地図上に表示される
- 表示されたマークを選択すると工事名などが表示されるので、クリック
- 各工事や処理施設の詳細情報が表示される
自工事の処理施設情報など可視化がされているため、検索が迅速にでき、手間が軽減されます。
排出事業者用
排出事業者用では以下の操作が行えます。
- 新規で工事データの登録
- 工事登録証明書の作成
それぞれについて詳しく解説します。
新規で工事データの登録
新規で工事を行う場合は、登録しましょう。
- 「新規登録」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し、データを登録
また、コンクリート殻や建設発生木材などの特定建設資材等を利用または搬出する場合も新規入力が行えます。
工事登録証明書の作成
建設副産物情報交換システムに工事情報を登録したことを証明する「工事登録証明書」の作成が行えます。
- トップメニューの「工事検索」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し「確定」ボタンをクリック
- 印刷したい登録証明書を「印刷」ボタンをクリック
- 登録証明書が表示されますので「名前を付けて保存」
PDF形式を閲覧するためには、Acrobat Readerを入手しておく必要がありますので、インストールしておきましょう。
処理業者用
処理事業者用では以下の操作が行えます。
- 施設データの登録(新規)
- 受入料金および販売料金の更新(FAXが来た場合)
それぞれについて詳しく解説します。
施設データの登録(新規)
処理事業者用では、処理事業所情報が登録できます。
- 各施設に対応する「入力」ボタンをクリック
- 必要事項を入力して「更新」ボタンをクリック
同じく受入料金や販売料金なども登録しましょう。
受入料金および販売料金の更新(FAXが来た場合)
受入料金および販売料金更新のFAXが送信されてきた場合は、コブリスにて更新を行いましょう。
- 「Co,As 破砕施設」下にある「入力」ボタンをクリック
- 「受入料金」をクリック
- 「入力」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し「更新」ボタンをクリック
※このとき、2 ヵ月先までの受入が可能であれば「空」、不可であれば「満」を選択
- 販売料金および供給能力を更新のため「Co,As 破砕施設」下にある「入力」ボタンをクリック
- 「販売料金」をクリック
- 「入力」ボタンをクリック
- 必要事項を入力し「更新」ボタンをクリック
入力箇所が多いですが、必要な情報であるため、操作手順を覚えましょう。
まとめ
本記事では、以下について解説しました。
- 建設副産物情報交換システム「COBRIS(コブリス)」でできること
- コブリスの使い方
- 各機関での操作手順
建設リサイクル法は国によって義務付けられているため、必要な場合は提出しなければいけません。
「今まで書面で使っていたから大丈夫」という方も、使ってみることをおすすめします。
書類作成などの軽減や効率化も図れるうえ、処理施設情報の受入料金なども検索や比較がしやすいため、慣れてくると非常に便利です。
処理事業者にとってもネット上に公開できるため、利益につながるといえます。
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コブリスをマスターして、ぜひ仕事の効率化を図りましょう。