建設業界において、積算の仕事はとても重要な役割を担っています。
積算とは、建設プロジェクトの費用を正確に見積もる作業のこと。プロジェクトの予算管理やコスト削減に直結する仕事のため、正確さと高い専門知識が求められます。
専門性の高さや、正確な仕事を要求されることから、積算士には向き不向きがあります。
今回は、積算に向いている人や向いていない人の特徴について深掘り。さらに積算士に必要なスキルや、仕事のやりがいについても解説していきます。
これから積算の仕事を目指したいと考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
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目次
積算に向いている人の特徴
積算士に向いている人にはどのような特徴があるのでしょうか。
積算の仕事に向いている人の特徴としてよく挙げられるのは、以下の6つです。
- 建設関係に興味がある人
- 数字や計算に抵抗がない人
- 細かい作業が好きな人
- コミュニケーション能力がある人
- 地道にコツコツと作業ができる人
- 新しいことを覚えるのに抵抗がない人
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
建設関係に興味がある人
積算は、建設プロジェクトに初期段階から関わる重要な職種。建設業界に対する興味や関心がある人は、仕事に対する情熱を持ちやすく、日々の業務を楽しみながらこなすことができるでしょう。
建設工事現場の仕組みや建物の構造などに対する理解が深いと、より精度の高い積算が可能になります。
建材の進化や最新の建築技術に対する知識を持っていると、正確な積算業務に役立ちます。興味を持って積極的に情報を取りに行ける人には、積算の仕事が向いていると言えます。
数字や計算に抵抗がない人
積算の主な業務は、設計図面や仕様書をもとにして必要な材料や数量、工数を割り出し、それらに基づいて正確なコストを見積もること。
数字や計算と常に向き合う仕事であるため、数字や計算に抵抗がないことは最低条件と言っても過言ではありません。
積算士の計算ミスは、プロジェクトや会社に大きな損失を招く可能性があるため、高い正確性が求められます。
数字や計算に触れることが好きな人や、数学が得意な人にとっては楽しんで取り組むことができる仕事と言えるでしょう。
また、エクセルや専用の積算ソフトを使いこなす能力も必要です。
細かい作業が好きな人
積算士の仕事は、細かい作業が多いもの。材料の種類や数量、単価を細かく確認し、正確に見積もる必要があります。
細かい作業に対して苦痛を感じず、むしろ楽しむことができる人は、積算の仕事に向いていると言えます。
細部にまで注意を払うことができる能力は、正確な見積もりを作成するのに必要不可欠です。このような作業ができる人や得意な人は、積算の仕事で高い評価を得やすいでしょう。
コミュニケーション能力がある人
積算士は、設計者や現場監督、クライアントなど、多くの人とのコミュニケーションを通じて正確な情報を収集し、見積もりをおこないます。
そのため、コミュニケーション能力が高いことは大きな強みとなります。円滑なコミュニケーションは、誤解やミスを防ぎ効率的な業務遂行につながります。
特に、設計図面の解釈や仕様変更などの際には、設計者と詳細に打ち合わせをおこなう必要があります。相手の意図を正確に理解し、自分の意見を明確に伝える能力が求められます。
地道にコツコツと作業ができる人
積算の仕事は、地味な作業をコツコツと続ける仕事。
地道にコツコツと作業ができる人は、正確な積算をおこない、プロジェクトの成功に貢献できるでしょう。
長時間にわたる高い集中力と忍耐力も求められます。大規模なプロジェクトでは、数百種類もの材料や工数を見積もる必要があるため、集中力を維持しながら正確な作業を進めることが重要です。
新しいことを覚えるのに抵抗がない人
建設業界は日々進化しており、新しい技術や材料が次々と登場します。新しい技術や材料についての正確な情報を収集することは、正確な積算業務のために欠かすことができません。
これらに対応するためには、常に新しい情報を学び続ける姿勢が求められます。
そのため、新しい知識を吸収することに抵抗がない人は、積算の仕事においても活躍することができるでしょう。
積算に向いていない人の特徴
積算に向いていない人にはどのような特徴があるでしょうか。
積算に向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 数字や計算が苦手な人
- 大きな達成感を味わいたい人
- デスクワークが苦手な人
それぞれ詳しく解説していきます。
数字や計算が苦手な人
積算は、数字や計算が中心となる仕事。数字に対して苦手意識がある人や、計算ミスが多い人には向いていないかもしれません。
正確な見積もりをおこなうためには、数字や計算に対する抵抗感を克服する必要があります。
計算ミスは、予算オーバーや工事遅延など、プロジェクト全体に大きな影響を与える可能性があります。
建設プロジェクトにおいて、積算士の計算の精度は非常に重要なのです。
大きな達成感を味わいたい人
積算の仕事は地道な作業が多いため、大きな達成感を味わうことは少ないもの。
建設プロジェクトの成功は大きな喜びですが、その過程において、積算の仕事はあまり目立ちません。
大きな達成感を求める人には、積算士ではなく他の職種の方が向いているかもしれません。例えば現場監督やプロジェクトマネージャーなど、直接的にプロジェクトの進行をリードするポジションの方が、目に見える成果を感じやすいでしょう。
デスクワークが苦手な人
積算の仕事のほとんどがデスクワーク。現場に出る機会は少なく、オフィスでの作業が中心となります。デスクワークが苦手な人には、向いていないと言えます。
積算士の仕事のほとんどは、パソコンの前での作業が中心であり、長時間の座り仕事を苦痛に感じる人にはただただ辛い仕事になってしまう可能性があります。
積算の仕事のやりがい
積算の仕事には、どのようなやりがいがあるのでしょうか。
積算の仕事のやりがいとして挙げられることが多い項目は以下の通りです。
- 自分が関わった仕事が形として残る
- 予算内で工事を終えられた時の達成感を味わえる
- 自分の成長を実感できる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
自分が関わった仕事が形として残る
積算士として関わったプロジェクトが実際に形となり、建物やインフラとして完成することは大きなやりがいです。
自分の見積もりが現実のものとなり、社会に貢献している実感を得ることができるでしょう。
大規模なビルや公共施設の建設に携わることが多い積算士。それらの建物の完成をみた時、自分がその一端を担っていることを誇りに感じるでしょう。
さらに、その建物が地域の人々に利用されている姿をみられるのは、大きなモチベーションとなります。
予算内で工事を終えられた時の達成感を味わえる
限られた予算内で工事を完了させることは、積算士としての腕の見せ所。予算内でプロジェクトを成功させた時の達成感は、何物にも変えがたい喜びがあります。
コスト管理の重要性を実感し、自分のスキルを磨くモチベーションにもつながるでしょう。
プロジェクトの開始から終了するまでの一連の流れのなかで、コスト管理の難しさと重要性を実感しながら、それを克服した時の喜びは非常に大きなものになります。
自分の成長を実感できる
積算の仕事は、経験を積むほどにスキルが向上し、自分の成長を実感できる職種です。
新しい技術や知識を学び続けることで、自分自身の成長を感じることができるでしょう。
積算ソフトの導入や最新の建設技術に関する知識を習得することで、専門家としての信頼性を高め、キャリアアップのチャンスをつかむことも出来るでしょう。
積算業務に必要なスキル
積算士として働くうえで必要なスキルについても押さえておきましょう。
積算業務に必要とされる主なスキルは以下の3つです。
- 正確に計算処理ができるスキル
- コミュニケーションスキル
- 常に学び続ける姿勢
ひとつずつ詳しく解説していきます。
正確に計算処理ができるスキル
積算の基本は、正確な計算処理です。
設計図面から必要な材料の種類と数量を割り出し、工数を正確に計算。それに基づいてコストを見積もるため、計算スキルは必要不可欠です。
さらに、エクセルなどの表計算ソフトを使いこなせることも重要です。
複雑な計算も、エクセルや積算ソフトを駆使することで効率的に計算ができ、業務の効率化にもつながります。
コミュニケーションスキル
積算士は、多くの関係者と連携して仕事を進めるため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
設計者や現場監督、クライアントなどとの円滑なコミュニケーションは、正確な積算をおこなうために欠かせません。
特に、プロジェクトの進行中に発生する変更点や調整事項について、迅速かつ正確に情報を共有する能力はとても大切です。
クライアントのニーズを正確に把握し、適切な対応をおこなうことができるコミュニケーション力が求められます。
常に学び続ける姿勢
建設業界は常に進化しています。これに伴って、新しい技術や新しい材料も次々と登場します。
これらに対応し、最適な積算をおこなうためには、常に学び続ける姿勢が求められます。
自己研鑽を続け、新しい知識を積極的に吸収することで、積算士としてのスキルを高めることができます。
最新の業界の動向や技術に関する知識をアップデートし続ける姿勢が、積算士には欠かせないのです。
まとめ
積算には向き不向きがありますが、向いている人にとっては、大きなやりがいを持って働ける仕事です。
建設関係に興味があり、数字や計算に抵抗がなく、細かい作業が好きな人は、積算士として成功する可能性が高いでしょう。コミュニケーション能力や学び続ける姿勢も重要な要素です。
一方で、数字や計算が苦手な人や大きな達成感を求める人には向いていないかもしれません。積算士としてのキャリアは、地道な努力と学び続ける姿勢が成功の鍵です。
積算の仕事に興味がある方は、まず自分の特性やスキルを見極め、向き不向きを判断してみてください。
