
「意匠設計の仕事はしんどいからやめとけ」
このような意見を聞くことがあります。実際に転職を検討している人のなかには、このような意見を聞いて、躊躇している人も多いのではないでしょうか。
意匠設計の仕事は決して楽な仕事ではなく、しんどいと言われる理由もあります。しかし、意匠設計の仕事だからこその魅力もあるのです。
そこでこの記事では、意匠設計の仕事がしんどいと言われる理由や魅力、向いている人の特徴などを詳しく解説します。
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目次
意匠設計がしんどい5つの理由
意匠設計の仕事がしんどい理由は、以下の5つです。
- 設備設計や構造設計との打ち合わせが大変
- 業務量の割に給料が少ない
- 設計業務は責任感が重い
- お客様対応に疲弊してしまう
- 技術面やデザインセンスが未熟と感じてしまう
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
設備設計や構造設計との打ち合わせが大変
意匠設計の仕事は、一人で完結するわけではなく、設備設計士や構造設計士との打ち合わせが欠かせません。
建築物は、デザインだけではなく、安全性を考えた構造と使いやすさを考慮した設備が揃って完成します。そのため、各設計士の考えを踏まえた上で方向性を決める必要があるのです。
各分野の専門知識が要求される建築において、意見の調整や調整作業に多くの時間を費やします。意見の食い違いや細かな修正の繰り返しがストレスに感じる人も多いので、意匠設計はしんどい仕事と言われています。
業務量の割に給料が少ないと感じることがある
意匠設計の仕事は、業務量の割に給料が少ない傾向にあり、しんどいと感じる人が多くいます。
複数の求人サイトを調べたところ、意匠設計の平均年収は「522万円」で最高年収は880万円前後とのことです。日本の給与所得者の平均年収が458万円ですので、決して低いわけではありません。(参考:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁)
ただし、意匠設計の仕事は、クライアントとの打ち合わせありきの仕事で、打ち合わせ後に設計図面を作成する必要があります。複数案件を同時進行することも珍しくありません。社内での打ち合わせも必要で、納期も決まっているため残業になることも多いのです。
そのため、業務量の割に収入が見合っていないと感じる人も少なくありません。
設計業務は責任感が重い
意匠設計の仕事は、建物のデザインや使い勝手に直接影響を与えるため、大きな責任が伴います。
また、設計業務はクライアントの要望を反映しつつ、安全性も考慮する必要があるため、人々の安全にも関わります。
打ち合わせ不足によりミスが発覚すれば、建物全体の設計に影響が及び、修正には多額のコストがかかる可能性もあるのです。意匠設計を含む設計の仕事では、ヒアリングの仕方や打ち合わせ内容の確認など慎重に行う必要があります。
責任の重さから、常に緊張感を持って仕事に取り組む必要があり、精神的な負担が大きくなり苦しむ人もいます。
お客様対応に疲弊してしまう
意匠設計の仕事は、顧客とのコミュニケーションが必須の仕事であり、お客様との打ち合わせが平行線で進まないことで疲弊する人も少なくありません。
打ち合わせの初期では、顧客の要望に応えるため、頻繁に打ち合わせや提案を行います。顧客の希望が多岐にわたり、変更依頼が頻発するため、フレキシブルな対応が求められます。予算や希望するデザイン内容をもとに、最適な提案をする対話術や提案術、交渉術が求められるので、しんどいと感じる人が多くいるのです。
技術面やデザインセンスが未熟と感じてしまう
意匠設計の仕事は、デザインを形にできる仕事ですが、自身のデザインセンスに悩む人も多くいます。
自分の技術面やデザインセンスに自信が持てず、経験豊富な先輩との比較で自己評価が低くなりがちです。仕事を通じてスキルを磨く過程で、多くの試行錯誤や失敗を経験しますが、その過程において自身の未熟さを痛感し、自己成長に対するプレッシャーを感じる人も少なくありません。
意匠設計は活躍する場によってもしんどさが異なる
意匠設計は、個人住宅を設計するハウスメーカーで働くか、ビルや大型建築物を建てるゼネコンで働くのか、活躍する場によってしんどさが異なります。
意匠設計と一口に言っても、携わる建築物や活躍する会社によって、求められる資格やスキル、対応する顧客とのやりとりが異なるのです。
一般住宅を建築するハウスメーカーの場合は、基本的にエンドユーザーとの打ち合わせになり、顧客の要望や思いを引き出すことが重要です。顧客は、基本的に建築や不動産の知識がないため、丁寧に噛み砕いて説明する必要があります。一方、大型建築物を作るゼネコンでは、法人や行政相手に交渉や提案する必要があり、より深い建築知識とビジネススキルが求められます。
建築物がS造やRC造の場合は一級建築士がメインで動き、木造住宅の場合は二級建築士がメインで動くのが一般的です。このように、会社の種類や規模、客層などで、意匠設計に求められるスキルや資格が異なり、仕事も大変さも変わります。
意匠設計のやりがい3選

意匠設計のやりがいは、以下の3つです。
- 自身のデザインが形になる
- 自身がデザインした建物を使ってもらえる
- プロジェクト完了後に大きな達成感を味わえる
それぞれ詳しく解説します。
自身のデザインが形になる
意匠設計の最大の魅力は、自身が考えたデザインが現実の建物として形になる瞬間です。
頭のなかにあるアイディアを図面に起こし、それが建設されて実物として存在する過程は、ほかの職業では味わえないでしょう。再開発や国家プロジェクトで、ランドマークとなるような建物のデザインに関われるのは意匠設計の魅力です。
自分の創造力が直接的に結果として現れるため、大きな満足感があります。
自身がデザインした建物を使ってもらえる
意匠設計のやりがいの一つとして、自分がデザインした建物を実際に多くの人々に使ってもらえることが挙げられます。
住居や商業施設、公共施設など、様々な用途の建物を設計し、その空間で人々が生活し、働き、楽しむ姿を見られるのは大きなやりがいです。自分の仕事が社会に貢献していることを実感できます。
建物完成後に人々が利用している姿を眺められるのは、意匠設計の仕事の魅力と言えるでしょう。
プロジェクト完了後に大きな達成感を味わえる
構造設計や設備設計、地盤調査の業者、審査機関、施工業者など、あらゆる人とやり取りする大規模プロジェクトが完了したとき、意匠設計者は大きな達成感を味わえるでしょう。
設計から建設までの全過程に関与し、多くの困難を乗り越えて完成した建物は、まさに努力の結晶です。その建物が完成し、クライアントやユーザーに喜んでもらえたときの満足感と達成感を味わえるのは、意匠設計という仕事の醍醐味
意匠設計に向いている人・向いていない人
意匠設計に向いている人と向いていない人の特徴は、以下の通りです。
向いている人 | 向いていない人 |
・創造力が豊かでデザインに情熱を持っている ・建築が好きな人 ・コミュニケーション能力が高い人 ・問題解決能力があり、柔軟な思考ができる人 ・高い責任感を持ち、結果にこだわれる人 | ・デザインや設計の仕事がなんとなくかっこいいと思っている人 ・建築に興味がない、好きではない人 ・人とのコミュニケーションが好きではない人 ・問題が発生した際に、自分で考えるよりもすぐに答えを求めがちな人 ・責任を負うことを避け、他責にしがちな人 |
意匠設計の仕事をする上で、デザインへの情熱や建築に対する興味関心は欠かせません。そもそもデザインに自信がなかったり、建築が好きではない人は意匠設計の仕事には向かないでしょう。
また、クライアントとの打ち合わせや他部署やほかの設計士とのやりとりが欠かせない意匠設計では、コミュニケーション能力も必要です。
さらに、問題が発生した際に問題解決に向けて責任感高く積極的に動ける人は、意匠設計の仕事に向いていると言えます。
意匠設計の仕事で活躍する方法
意匠設計の仕事で活躍する方法は、以下の3つです。
- 建築やデザインに関する資格を取得する
- 建築やデザイン以外のスキルを磨く
- 転職によるキャリアアップを目指す
それぞれ詳しく解説します。
建築やデザインに関する資格を取得する
意匠設計で活躍するには、設計士やCADオペレーター、インテリアコーディネーターといった、建築やデザインに関する資格を取得するのが重要です。
建築士やデザイナーとしての専門知識や技術を身につけることで、仕事の幅や将来的に活躍できる場を広げられる可能性があります。資格取得は自己成長の一環として、将来のキャリアにも大きく影響するのです。
また、資格もさまざまですので、自身の目的ややりたいこと、会社でのポジションなどを考慮して、自身に合うものを検討してみましょう。
建築やデザイン以外のスキルを磨く
意匠設計の仕事で活躍する方法として、建築やデザイン以外のスキルを磨くのもおすすめです。
例えば、以下のようなスキルが挙げられます。
- プロジェクト管理能力
- コミュニケーション能力
- CADソフトウェア操作スキル
- マネジメント能力
- 交渉術 など
幅広いスキルを身につけることで、プロジェクトにおいてより多様な役割を果たせるようになるでしょう。
転職によるキャリアアップを目指す
意匠設計として活躍の場を広げるには、転職によるキャリアアップも有効です。
意匠設計といっても会社によって対応範囲や業務内容が異なります。意匠設計として、より挑戦的なプロジェクトに携わりたいと感じたら、転職することがおすすめです。新たな環境に挑戦することで、新たな知識やスキルの取得・夢の実現につながります。
活躍する場を広げたい人は、転職も視野に入れてみましょう。
まとめ
意匠設計の仕事は、以下の理由からしんどいと言われています。
- 設備設計や構造設計との打ち合わせが大変
- 業務量の割に給料が少ない
- 設計業務は責任感が重い
- お客様対応に疲弊してしまう
- 技術面やデザインセンスが未熟と感じてしまう
意匠設計の仕事は、クライアントとの打ち合わせに加えて、他部署やほかの設計士とのやりとりが欠かせません。そのため、コミュニケーションに関してきつい・しんどいと感じる人も多いのです。さらに、人々の安全性にも目をむける必要があるため、責任感の重さから大変に感じる人もいます。
しかし、自分のアイディアやデザインが形になり、多くの人に使ってもらえる点は、ほかの仕事にはない意匠設計のやりがいの一つです。しんどい部分にだけ目を向けるのではなく、魅力ややりがいにも注目して、少しでも興味がある人は転職を検討してみましょう。